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山梨県

赤い牛の仔(あかいうしのこ)とはどんな妖怪か|姿と伝承

赤い牛の仔  / アカイウシノコ

獣の妖怪 各地の伝説

山梨県で、死んだ牛の仔に書いた名が、隣家の赤い牛の仔に出たという話。譲れといって断られた。

赤い牛の仔の姿を描いた図

Sakaori (talk) 「大法師公園の桜(山梨県南巨摩郡富士川町)」 2011年 / CC BY-SA 3.0 出典

赤い牛の仔とはどんな妖怪か

赤い牛の仔は、名前が出たという仔牛です。山梨県の話です。

国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、和田正洲甲斐の民譚」(『民俗手帖』山梨民俗の会、1955年)を典拠に、話者を養子として、五開村に仲の悪い隣同士の家があった。片方の家(吉十)は赤ご牛をもっていた。隣は白のぶちの牛であったが、その子が死んだので名前を書くと、それが赤い牛の子に出たと記します。

仲の悪さが、話の前提に置かれています。

譲ってくれと頼むと、一生使い殺してやると返されました。

この図鑑には駒引き岩(山梨)も収めています。

赤い牛の仔の漢字表記と読み方

読みは「あかいうしのこ」です。

記録は「赤ご牛」という言い方も併せて書いています。

「ぶち」は、地の色に別の色がまじった模様のことです。

「使い殺す」は、死ぬまで働かせるという意味です。

この図鑑には駒引き岩(山梨)も収めています。

赤い牛の仔(あかいうしのこ)

日文研データベースが示す呼称です。

赤ご牛(あかごうし)

記録が示す、吉十の家の牛の呼び方です。

五開村(ごかいむら)

記録が示す舞台です。今の南巨摩郡富士川町にあたります。

赤い牛の仔の姿と特徴

赤い牛の仔の話は、記録に順を追って書かれています。

舞台 … 五開村。
そこの二軒 … 仲の悪い隣同士。
片方の家 … 吉十。
その牛 … 赤ご牛。
隣の牛 … 白のぶちの牛。
起きたこと … その子が死んだ。
したこと … 名前を書いた。
その結果 … それが赤い牛の子に出た。
頼んだこと … 吉十に譲ってくれといった。
返事 … 一生使い殺してやる。

書いた名前がどんな形で出たのかは書かれていません。

赤い牛の仔の伝承記録

  1. 仲の悪い隣同士
  2. 死んだ子に名を書く
  3. 赤い牛の子に出る
  4. 譲ってくれと頼む

仲の悪い隣同士

五開村に仲の悪い隣同士の家があり、片方の家(吉十)は赤ご牛をもっていました。

そろっているのは二軒と牛です。

死んだ子に名を書く

隣は白のぶちの牛でしたが、その子が死んだので名前を書きました。

書いたのは死んだ子の名です。

赤い牛の子に出る

それが赤い牛の子に出ました。

現れたのは隣の家の仔牛にです。

譲ってくれと頼む

それで吉十に譲ってくれというと、一生使い殺してやるといわれました。

返ってきたのは断りです。

赤い牛の仔の伝承地域

公的データベースの地域欄は山梨県を示します。市郡名の欄は空欄です。

話の中の舞台は五開村で、今の富士川町にあたります。

五開村(ごかいむら)

記録が示す場所

地図で開く

五開村の所在地:山梨県南巨摩郡富士川町

記録は五開村と書いています。

五開村は1955年に合併し、今の富士川町の南半にあたります。

赤い牛の仔の正体と考えられているもの

赤い牛の仔は、名前が出たという仔牛です

化けるものではありません。 語られているのは、死んだ子の名が隣家の仔牛に出たことと、その返答です。

生まれ変わりを認めながら譲らないという結び方に、仲の悪さがそのまま出ています。

この図鑑には駒引き岩(山梨)も収めています。

赤い牛の仔が登場する作品

赤い牛の仔を単独で扱った本は見当たりません。読めるのは土地の民俗雑誌です。

死んだものの名が別の生きものに現れる話は各地にあり、牛馬をめぐって語られることが多くあります。

赤い牛の仔が登場する雑誌

民俗手帖

山梨民俗の会が出した雑誌です。1955年の号に甲斐の民譚が載ります。

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赤い牛の仔についてよくある質問

赤い牛の仔とは何ですか。

山梨県で、死んだ牛の仔に書いた名が現れたという、隣家の仔牛のことです。

どこの話ですか。

記録は五開村と書いています。今の南巨摩郡富士川町にあたります。

名前はどうして書いたのですか。

隣家の白のぶちの牛の子が死んだためです。

譲ってもらえましたか。

一生使い殺してやるといわれ、断られました。

赤い牛の仔と併せて覚えたい言葉・用語

ぶち(ぶち)

地の色に別の色がまじった模様のことです。

民譚(みんだん)

民間に語り伝えられた話のことです。

富士川町(ふじかわちょう)

山梨県南巨摩郡の町です。

赤い牛の仔の参考資料

この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。

  1. 国際日本文化研究センター「赤い牛の仔」