山口県防府市向島で、岩が龍の口のように張り出した山。くぐると疱瘡が軽くなり、夏に竜灯を見た人もいる。

竜山とはどんな妖怪か
竜山は、口をくぐる岩の山です。山口県防府市の話です。
国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、八島定岡「猿著聞集」(『日本随筆大成第2期』吉川弘文館、1974年)を典拠に、話者をその国の人として、周防国三田尻向島で、岩が海に張り出し龍の口のようになっている竜山は、口の部分をくぐると疱瘡が軽くなるといわれ、また夏に竜灯を見た人もいる。海が荒れた時経巻を投げ入れ、亀が現れそれをくわえ海に沈めばおさまるというと記します。
荒れを鎮める道もあります。
経巻を投げ入れ、亀が現れそれをくわえ海に沈めばおさまるというのです。
この図鑑には龍灯木(神奈川)も収めています。
竜山の漢字表記と読み方
読みは「りゅうざん」です。
「周防国」はいまの山口県東部にあたる昔の国の名です。
「三田尻」は防府市の港の名です。
「疱瘡」は天然痘のことです。
「経巻」は巻物にした経文です。
この図鑑には龍灯木(神奈川)も収めています。
竜山(りゅうざん)
記録が示す、この山の名です。
霊験(れいげん)
日文研データベースが示す呼称です。
竜神(りゅうじん)
日文研データベースが並べて示す呼称です。
竜山の姿と特徴
竜山のことは、記録に順を追って書かれています。
その場所 … 周防国三田尻向島。
その形 … 岩が海に張り出し龍の口のようになっている。
その名 … 竜山。
すること … 口の部分をくぐる。
その効き目 … 疱瘡が軽くなる。
夏のこと … 竜灯を見た人もいる。
海が荒れた時 … 経巻を投げ入れる。
そのあと … 亀が現れそれをくわえ海に沈む。
その結果 … おさまる。
山の高さは書かれていません。
竜山の伝承記録
龍の口の形
周防国三田尻向島で、岩が海に張り出し龍の口のようになっている竜山があります。
形が口に似ています。
くぐると軽くなる
口の部分をくぐると疱瘡が軽くなるといわれます。
通るのは岩の口です。
夏の竜灯
また夏に竜灯を見た人もいます。
見えるのは夏です。
経巻と亀
海が荒れた時経巻を投げ入れ、亀が現れそれをくわえ海に沈めばおさまるといいます。
運ぶのは亀です。
竜山の伝承地域
公的データベースの地域欄は山口県防府市を示します。
記録の三田尻は、防府市の港の名です。
竜山の正体と考えられているもの
竜山は、口をくぐる岩の山です。
祟ってはいません。 語られているのは、くぐると何が起きるかと、荒れをどう鎮めるかです。
病・火・海の荒れという三つの話が一つの岩に集まっているのが、この山の厚みです。
この図鑑には龍灯木(神奈川)も収めています。
竜山が登場する作品
竜山を単独で扱った本は見当たりません。読めるのは随筆を集めた叢書です。
岩の穴をくぐって病を避ける習わしは各地にあり、胎内くぐりの名でも呼ばれます。
竜山が登場する随筆
日本随筆大成第2期
吉川弘文館が1974年に出した叢書です。猿著聞集を収めます。
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竜山についてよくある質問
竜山とは何ですか。
山口県防府市向島で、岩が龍の口のように張り出しているとされた山です。
くぐるとどうなりますか。
疱瘡が軽くなるといわれます。
竜灯は見えますか。
夏に見た人もいると記録されています。
海が荒れたときは。
経巻を投げ入れ、亀がくわえて沈めばおさまるといいます。
竜山と併せて覚えたい言葉・用語
周防国(すおうのくに)
いまの山口県東部にあたる昔の国の名です。
疱瘡(ほうそう)
天然痘のことです。
経巻(きょうかん)
巻物にした経文です。
竜山の参考資料
この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。