和歌山県高野町で、弘法大師を霊地へ導いたと伝えられる白黒二頭の犬。

導き犬とはどんな妖怪か
導き犬は、高野山を開かせた犬です。和歌山県伊都郡高野町の話です。
国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、岡島誠太郎「伝説に因む奈良・和歌山ニ県の郷土玩具」(『旅と伝説』三元社、1935年)を典拠に、弘法大師が帰朝し弘仁7年密教禅院を開創しようと巡礼中、大和国宇智具にやってきたとき白黒2頭の犬を連れた狩人明神に出会い、地形についてたずねた。狩人は紀州伊都郡の南に霊地があるとして2頭の犬を先頭にして進むと突然丹生都比売神が現れ山上に導いた。その時老松の上に大師が唐から投げた三鈷金剛杵が燦然と輝いていた。大師はその利験を喜び霊場を開いた。導いた犬を伝えて導き犬というと記します。
先頭を歩いたのは犬です。
狩人明神が道を示し、二頭の犬を先頭にして進みました。
この図鑑には万年草(和歌山)も収めています。
導き犬の漢字表記と読み方
読みは「みちびきいぬ」です。
「帰朝」は、唐から日本へ帰ることです。
「弘仁七年」は西暦八一六年にあたります。
「三鈷金剛杵」は、両端が三つに分かれた密教の法具です。
「丹生都比売神」は、高野山のふもとにまつられる神です。
導き犬(みちびきいぬ)
日文研データベースが示す呼称。
狩場明神の犬(かりばみょうじんのいぬ)
狩人明神に添えて呼ばれる言い方です。
導き犬の姿と特徴
導き犬の話は、記録に順を追って書かれています。
いつ … 弘法大師が帰朝し、弘仁七年。
していたこと … 密教禅院を開創しようと巡礼中。
来たところ … 大和国宇智具。
出会った相手 … 白黒二頭の犬を連れた狩人明神。
たずねたこと … 地形。
狩人の言葉 … 紀州伊都郡の南に霊地がある。
進み方 … 二頭の犬を先頭にした。
現れた神 … 丹生都比売神。
したこと … 山上に導いた。
そこにあったもの … 老松の上に、大師が唐から投げた三鈷金剛杵が燦然と輝いていた。
大師のしたこと … その利験を喜び霊場を開いた。
犬の大きさは書かれていません。
導き犬の伝承記録
狩人明神に出会う
弘法大師が巡礼中、大和国宇智具で白黒2頭の犬を連れた狩人明神に出会い、地形についてたずねました。
道を聞いたのは土地の者にでした。
犬を先頭に進む
狩人は紀州伊都郡の南に霊地があるとして2頭の犬を先頭にして進みました。
先を行くのは犬です。
丹生都比売神が導く
突然丹生都比売神が現れ山上に導きました。
山上へは神が導きました。
老松の三鈷
老松の上に大師が唐から投げた三鈷金剛杵が燦然と輝いていました。大師はその利験を喜び霊場を開きました。
しるしは先に投げた法具でした。
導き犬の伝承地域
公的データベースの地域欄は和歌山県伊都郡高野町を示します。
この図鑑には同じ高野山の万年草も収めています。
導き犬の正体と考えられているもの
導き犬は、高野山の開創を導いたとされる犬です。
害をなすものではありません。 語られているのは、先頭を歩いたことと、その名が伝わったことです。
論文が郷土玩具を扱っていることから、犬の姿の玩具として今に伝わったと分かります。
この図鑑には万年草(和歌山)も収めています。
導き犬が登場する作品
導き犬を単独で扱った本は見当たりません。読めるのは戦前の伝説雑誌です。
高野山の開創伝説は狩場明神と丹生都比売神をめぐって語られ、犬はその道案内にあたります。
導き犬が登場する雑誌
旅と伝説
三元社が出した伝説の雑誌です。1935年の号に伝説に因む奈良・和歌山ニ県の郷土玩具が載ります。
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導き犬についてよくある質問
導き犬とは何ですか。
和歌山県高野町で、弘法大師を霊地へ導いたと伝えられる白黒二頭の犬です。
誰が連れていたのですか。
狩人明神と記録されています。
山上へは誰が導いたのですか。
突然現れた丹生都比売神が導いたといいます。
三鈷金剛杵とは何ですか。
両端が三つに分かれた密教の法具です。
導き犬と併せて覚えたい言葉・用語
帰朝(きちょう)
唐から日本へ帰ることです。
三鈷金剛杵(さんここんごうしょ)
両端が三つに分かれた密教の法具です。
丹生都比売神(にうつひめのかみ)
高野山のふもとにまつられる神です。
導き犬の参考資料
この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。