鳥取県西伯郡で、買ってはならないとされた家を買い受けた人に、のちに憑きが出たという話。

KASEI 「南部町立南部中学校(鳥取県西伯郡南部町)」 2013年 / CC BY-SA 3.0 出典
狐持ちの家とはどんな妖怪か
狐持ちの家はひとことで言えば、買ってはならない家です。鳥取県西伯郡の話です。
国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、堀井度「最近狐持になった話」(『山陰民俗』山陰民俗学会、1955年)を典拠に、戦前大火に遭って家を失った人が、売りに出された家を、狐持ちの家と知りながら買った。その地方で決して買ってはならないとされる、最後に残った1棟であった。まわりの忠告も聞かずに家をそのまま組み立てたが、近年になって、近所の馬や人に憑きだしたと記します。
知ったうえで買っています。
「狐持ちの家と知りながら」と書かれ、まわりの忠告も受けていました。 それでも建て直しています。
狐持ちの家の漢字表記と読み方
読みは「きつねもちのいえ」です。
「狐持ち」は、山陰で狐を飼うとされた家筋を指す言葉です。
論文名が「最近狐持になった話」で、家筋が新しく生じた例として報告されています。
この図鑑には大狐持(島根)も収めています。どちらも山陰の狐持ちにまつわる話です。
狐持ちの家(きつねもちのいえ)
日文研データベースが示す呼称。
狐持(きつねもち)
家筋を指す言い方です。
狐持ちの家の姿と特徴
狐持ちの家の話は、記録に短く書かれています。
買った人 … 戦前の大火で家を失った人。
買ったもの … 売りに出された家。
知っていたこと … 狐持ちの家であること。
その家 … 決して買ってはならないとされる、最後に残った一棟。
まわりの反応 … 忠告した。
したこと … 家をそのまま組み立てた。
近年になって … 近所の馬や人に憑きだした。
狐の姿は書かれていません。
狐持ちの家の伝承記録
大火で家を失う
戦前大火に遭って家を失った人がいました。
始まりは火事です。
知りながら買う
売りに出された家を、狐持ちの家と知りながら買いました。その地方で決して買ってはならないとされる、最後に残った1棟でした。
残っていたのは一棟だけでした。
忠告を聞かず
まわりの忠告も聞かずに家をそのまま組み立てました。
建材をそのまま使っています。
馬や人に憑く
近年になって、近所の馬や人に憑きだしました。
及んだのは近所にまでです。
狐持ちの家の伝承地域
公的データベースの地域欄は鳥取県西伯郡を示します。
西伯郡は大山のふもとにあたり、狐持ちの言い伝えの濃い山陰の一角です。
狐持ちの家の正体と考えられているもの
狐持ちの家は、家筋として語られた憑き物です。
狐そのものは出てきません。 語られているのは、買ってはならないとされた家と、そのあとに起きたことです。
論文の題が最近狐持になった話であることから、家筋は新しくも生じると考えられていたと分かります。
この図鑑には大狐持(島根)も収めています。
狐持ちの家が登場する作品
狐持ちの家を単独で扱った本は見当たりません。読めるのは山陰の民俗学会の雑誌です。
狐持ちの家筋は山陰に濃く語られ、縁組や売買を避ける言い伝えを伴いました。
狐持ちの家が登場する学会誌
山陰民俗
山陰民俗学会が出した雑誌です。1955年の号に最近狐持になった話が載ります。
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狐持ちの家についてよくある質問
狐持ちの家とは何ですか。
鳥取県西伯郡で、狐を飼うとされ、買ってはならないとされた家です。
なぜ買ったのですか。
戦前の大火で家を失い、売りに出された最後の一棟だったためと記録されています。
その後どうなりましたか。
近年になって、近所の馬や人に憑きだしたといいます。
狐持ちとは何ですか。
山陰で狐を飼うとされた家筋を指す言葉です。
狐持ちの家と併せて覚えたい言葉・用語
狐持ち(きつねもち)
山陰で狐を飼うとされた家筋のことです。
家筋(いえすじ)
代々続く家の血すじのことです。
西伯郡(さいはくぐん)
鳥取県西部、大山のふもとにある郡です。
狐持ちの家の参考資料
この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。