東京都新宿区の話。夜ごと家来を訪れた美しい女。主人が抜刀すると猫ほどの黒いものが逃げた。

怪女とはどんな妖怪か
怪女は、家来のもとに通った女です。東京都新宿区の話です。
国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、大田南畝「一話一言」(『日本随筆大成別巻』吉川弘文館、1978年)を典拠に、寛政11年3月22日雨の強く降る夜、四ッ谷大番町のある武士の家来が美しい女子と会ったと記します。
通いが続きました。
以来その女子は夜な夜な家来の下を訪れるようになったと続き、主人が見咎め家来を見張っていると、寝ていた家来がうなされていたので抜刀した。すると猫ほどの大きさの黒いものが軒下に逃げたと結ばれます。
この図鑑には足洗邸(東京)も収めています。
怪女の漢字表記と読み方
読みは「かいじょ」です。
「寛政11年」は、西暦1799年にあたります。
「大番町」は、大番組の武士が住んだ町のことです。
「一話一言」は、大田南畝が書きためた随筆です。
この図鑑には足洗邸(東京)も収めています。
怪女(かいじょ)
日文研データベースが示す呼称です。
四ッ谷大番町(よつやおおばんちょう)
記録が示す町名です。今の新宿区の一部にあたります。
見咎める(みとがめる)
記録が示す言い方です。おかしいと見て取ることをいいます。
怪女の姿と特徴
怪女の話は、記録に順を追って書かれています。
いつ … 寛政11年3月22日、雨の強く降る夜。
どこ … 四ッ谷大番町。
その人 … ある武士の家来。
会ったもの … 美しい女子。
そのあと … 夜な夜な家来の下を訪れた。
気づいた人 … 主人。
したこと … 家来を見張り、うなされていたので抜刀した。
逃げたもの … 猫ほどの大きさの黒いもの。
逃げた先 … 軒下。
女の正体が何かは書かれていません。
怪女の伝承記録
雨の強い夜
寛政11年3月22日、雨の強く降る夜のことでした。
あったのは四ッ谷大番町です。
美しい女子
ある武士の家来が美しい女子と会いました。
会ったのは雨の夜です。
夜な夜な訪れる
以来その女子は夜な夜な家来の下を訪れるようになりました。
続いたのは毎晩です。
主人が見張る
主人が見咎め家来を見張っていました。
気づいたのは主人です。
軒下へ逃げる
寝ていた家来がうなされていたので抜刀すると、猫ほどの大きさの黒いものが軒下に逃げました。
逃げたのは黒いものです。
怪女の伝承地域
公的データベースの地域欄は東京都、区町村名の欄は新宿区を示します。
記録は町名を四ッ谷大番町と記し、日付まで書きとめています。
四ッ谷大番町(よつやおおばんちょう)
記録が示す場所
四ッ谷大番町の所在地:東京都新宿区
データベースの区町村名の欄は新宿区を示します。
大番組の武士が住んだ町で、今の市谷から四谷にかけての一帯にあたります。
怪女の正体と考えられているもの
怪女は、家来のもとに通った女です。
姿を見せたまま終わりません。 語られているのは、夜ごと通ったことと、抜刀したとたん猫ほどの黒いものが逃げたことです。
美しい女が獣だったという型は、狐や狸の話として各地にあります。
この図鑑には足洗邸(東京)も収めています。
怪女が登場する作品
怪女を単独で扱った本は見当たりません。読めるのは江戸の随筆と、それを収めた叢書です。
通ってくる女が獣だったという話は江戸の随筆に多く、日付と町名が添えられることがあります。
怪女が登場する古い書物
一話一言
大田南畝が書きためた随筆です。江戸の見聞を集めています。
怪女が登場する本
日本随筆大成
吉川弘文館が出した叢書です。一話一言を収めています。
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怪女についてよくある質問
怪女とは何ですか。
東京都新宿区に伝わる、武士の家来のもとへ夜ごと通ったという美しい女です。
正体は何ですか。
抜刀すると猫ほどの大きさの黒いものが軒下に逃げたとだけ記されています。
いつのことですか。
寛政11年3月22日、西暦1799年の雨の夜だといいます。
どこで語られていますか。
東京都新宿区、記録では四ッ谷大番町です。
怪女と併せて覚えたい言葉・用語
寛政(かんせい)
江戸時代の年号です。寛政11年は西暦1799年にあたります。
大番町(おおばんちょう)
大番組の武士が住んだ町のことです。
一話一言(いちわいちげん)
大田南畝が書きためた随筆です。
怪女の参考資料
この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。