江戸の池尻の話。神主を懲らしめた男の妻に狐が憑き、社を壊すと詫びて去ったという。

池尻の稲荷の祟りとはどんな妖怪か
池尻の稲荷の祟りは、社を壊されて詫びた狐の話です。東京都の話です。
国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、岡村良通「寓意草」(『続日本随筆大成』吉川弘文館、1980年)を典拠に、江戸の池尻に八郎右衛門という人が住んでいた。そこには池尻の稲荷という社があり、神主に逆らうと、忽ち狐の祟りがあるといって皆に恐れられていたと記します。
押し切ったのは人の側です。
八郎が除こうとしたが聴かないので、稲荷社を破壊した。すると狐は詫びて、二度と祟らないと言って去ったというと結ばれます。
この図鑑にはお猫さま(東京)も収めています。
池尻の稲荷の祟りの漢字表記と読み方
読みは「いけじりのいなりのたたり」です。
データベースの呼称欄は括弧つきで「(いなりの祟り)」と書かれています。
「憑く」は、目に見えないものが人に取りつくことです。
「寓意草」は、江戸時代の随筆の名です。
この図鑑にはお猫さま(東京)も収めています。
池尻の稲荷の祟り(いけじりのいなりのたたり)
データベースの呼称欄は「(いなりの祟り)」と示します。
八郎右衛門(はちろうえもん)
記録が示す、池尻に住んでいた人の名です。
池尻の稲荷の祟りの姿と特徴
池尻の稲荷の祟りの話は、記録に順を追って書かれています。
その場所 … 江戸の池尻。
住んでいた人 … 八郎右衛門。
そこにあった社 … 池尻の稲荷。
恐れられていたわけ … 神主に逆らうと忽ち狐の祟りがある。
そのとき … 正月。
八郎のしたこと … 神主を懲らしめた。
起きたこと … 八郎の妻に狐が憑いた。
八郎のしたこと(二) … 除こうとした。
その首尾 … 聴かなかった。
八郎のしたこと(三) … 稲荷社を破壊した。
狐のしたこと … 詫びて、二度と祟らないと言って去った。
狐の姿は書かれていません。
池尻の稲荷の祟りの伝承記録
恐れられた社
池尻の稲荷という社があり、神主に逆らうと、忽ち狐の祟りがあるといって皆に恐れられていました。
恐れられていたのは祟りです。
神主を懲らしめる
正月に八郎が神主を懲らしめました。
手を出したのは人の側です。
妻に狐が憑く
八郎の妻に狐が憑きました。
返ってきたのは家の者にです。
社を壊す
八郎が除こうとしたが聴かないので、稲荷社を破壊しました。
壊したのは社そのものです。
詫びて去る
すると狐は詫びて、二度と祟らないと言って去ったといいます。
折れたのは狐です。
池尻の稲荷の祟りの伝承地域
公的データベースの地域欄は東京都を示します。市郡名の欄は空欄です。
記録が示すのは江戸の池尻で、今の世田谷区池尻にあたります。
池尻の稲荷の祟りの正体と考えられているもの
池尻の稲荷の祟りは、社を壊されて詫びた狐の話です。
人が負ける話ではありません。 語られているのは、祟りを恐れられていたことと、社を壊されて引き下がったことです。
押し通した八郎に二度と祟らないと言わせたところが、この話の運びです。
この図鑑にはお猫さま(東京)も収めています。
池尻の稲荷の祟りが登場する作品
この話を単独で扱った本は見当たりません。読めるのは江戸時代の随筆です。
稲荷の祟りを恐れる話は江戸に多く、社を壊して祟りが止むものと、いよいよ悪くなるものがあります。
池尻の稲荷の祟りが登場する随筆
寓意草
岡村良通が書いた随筆です。続日本随筆大成に収められています。
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池尻の稲荷の祟りについてよくある質問
池尻の稲荷の祟りとは何ですか。
江戸の池尻にあった稲荷の社をめぐる、狐の祟りの話です。
なぜ祟られたのですか。
八郎右衛門が正月に神主を懲らしめたためです。
妻はどうなりましたか。
狐が憑き、除こうとしても聴かなかったといいます。
最後はどうなりましたか。
八郎が稲荷社を壊すと、狐は詫びて二度と祟らないと言って去ったといいます。
池尻の稲荷の祟りと併せて覚えたい言葉・用語
憑く(つく)
目に見えないものが人に取りつくことです。
神主(かんぬし)
社をあずかり、まつりを行う人です。
池尻(いけじり)
東京都世田谷区の東部にある地区です。
池尻の稲荷の祟りの参考資料
この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。