本文へ移動

東京都

姫天狗(ひめてんぐ)とはどんな妖怪か|姿と伝承

姫天狗  / ヒメテング

天狗 各地の伝説

東京都奥多摩町で、山鳥を追い回させ、橋を二本に見せたりしたといういたずら者。

姫天狗の姿を描いた図

Guilhem Vellut 「奥多摩湖(東京都西多摩郡奥多摩町)」 2013年 / CC BY 2.0 出典

姫天狗とはどんな妖怪か

天狗はひとことで言えば、追わせて疲れさせる天狗です。東京都西多摩郡奥多摩町の話です。

国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、増田昭子,今越祐子多摩の昔話(二)山間部及び平野部の補遺」(『常民文化研究』通巻7号、1983年)を典拠に、おじいさんが山鳥を捕まえようとすると逃げる。また捕まえようとするとまた逃げる。1時間ほど追い回したが逃げられた。姫天狗にだまされたということであった。他に、橋を2本にしたり、馬方に石をぶつけたりといたずらをしたと記します。

逃げ切ったのは、山鳥ではありません。

山鳥に見えていたものが、姫天狗でした。 一時間という長さが、だまされた証しになっています。

姫天狗の漢字表記と読み方

読みは「ひめてんぐ」です。

姫と付くのは小さい、あるいは女のという意味に取れますが、記録は説明していません。

したことは三つ、書かれています。

この図鑑には天狗(各地)も収めています。そちらは山の主として語られます。

姫天狗(ひめてんぐ)

日文研データベースが示す呼称。

天狗様(てんぐさま)

記録が併記する呼び名です。

姫天狗の姿と特徴

姫天狗の姿は、記録に書かれていません。あるのは、したことです。

化けたもの … 山鳥。
させたこと … 一時間ほど追い回させる。
結果 … 逃げられた。
二つめのいたずら … 橋を二本にする。
三つめのいたずら … 馬方に石をぶつける。
土地の見方 … 姫天狗にだまされた。

姿を見たという記述はありません。

姫天狗の伝承記録

  1. 山鳥が逃げる
  2. 一時間追い回す
  3. 橋を二本にする

山鳥が逃げる

おじいさんが山鳥を捕まえようとすると逃げます。

また捕まえようとすると、また逃げます。

とれそうで、とれません

一時間追い回す

1時間ほど追い回しましたが、逃げられました。

姫天狗にだまされたということでした。

捕まえられなかったことが、後からそう解かれています。

橋を二本にする

他に、橋を2本にしたり、馬方に石をぶつけたりといたずらをしました。

害を加える話ではありません。

手間をかけさせる話です。

姫天狗の伝承地域

公的データベースの地域欄は東京都西多摩郡奥多摩町を示します。

奥多摩町は多摩川の最上流にあたる山あいです。

奥多摩町(おくたままち)

日文研データベースが示す伝承地域

地図で開く

奥多摩町の所在地:東京都西多摩郡奥多摩町

報告は常民文化研究会の常民文化研究によります。

多摩川の最上流にあたります。

姫天狗の正体と考えられているもの

姫天狗は、手間をかけさせるものです

祟りという語は使われていません。 記されているのは、だまされたという言い方だけです。

それでも、三つのいたずらが挙げられています。

この図鑑には天狗(各地)も収めています。

姫天狗が登場する作品

姫天狗を単独で扱った本は見当たりません。読めるのは会誌です。

天狗のいたずらの話は各地にあり、道に迷わせる形をとることが多くあります。この図鑑には天狗(各地)も収めています。

姫天狗が登場する学会誌

常民文化研究

常民文化研究会の会誌です。1983年の号に多摩の昔話が載ります。

関東の妖怪の本を探す

Amazonのアソシエイトとして、当サイトは適格販売により収入を得ています。

姫天狗についてよくある質問

姫天狗とは何ですか。

東京都奥多摩町で、いたずらをするとされた天狗です。

何をしましたか。

山鳥に見せて一時間ほど追い回させたと記録されています。

他のいたずらはありますか。

橋を二本にしたり、馬方に石をぶつけたりしたとされます。

姿はありますか。

姿については書かれていません。

姫天狗と併せて覚えたい言葉・用語

山鳥(やまどり)

日本の山にすむ大きなキジの仲間です。

馬方(うまかた)

馬を引いて荷を運ぶ仕事の人です。

奥多摩町(おくたままち)

東京都西多摩郡の町。多摩川の最上流です。

姫天狗の参考資料

この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。

  1. 国際日本文化研究センター「姫天狗,天狗様」