本文へ移動

栃木県

赤菜の婆さん(あかなのばあさん)とはどんな妖怪か|姿と伝承

赤菜の婆さん  / アカナノバアサン

人型の妖怪 各地の伝説

栃木県芳賀郡茂木町で、どんな野菜も真赤にする術を使った婆。死に際に呪いをかけたと伝わる。

赤菜の婆さんの姿を描いた図

スティーブ・ミズキ 「生井の集落(栃木県芳賀郡茂木町)」 2022年 / CC BY-SA 4.0 出典

赤菜の婆さんとはどんな妖怪か

赤菜の婆さんは、野菜を赤くする婆です。栃木県芳賀郡茂木町の話です。

国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、加藤嘉一赤菜の婆さんの話」(『旅と伝説』三元社、1934年)を典拠に、昔、魔法使いの婆さんが住んでいて、どんな野菜も真赤にする術を知っていた。魔法を使い、百姓をいじめて米や味噌をもらって生活していたが、誰も相手にしてくれなくなり、すべての作物を赤くする呪いをして、血を吐いて死んだと記します。

払っても消えませんでした。

神主に頼んでも効果はなく、赤い作物しかできなかったといいます。

この図鑑には鱗魚(栃木)も収めています。

赤菜の婆さんの漢字表記と読み方

読みは「あかなのばあさん」です。

「赤菜」は、赤くなった菜のことを指しています。

「お払い」は、けがれや災いを祓う祈りです。

「呪い」は、人や物に災いを及ぼすよう祈ることです。

この図鑑には鱗魚(栃木)も収めています。

赤菜の婆さん(あかなのばあさん)

日文研データベースが示す呼称です。

アカナノバアサン(あかなのばあさん)

データベースの読みの欄はこの形です。

赤菜の婆さんの姿と特徴

赤菜の婆さんの話は、記録に順を追って書かれています。

その人 … 魔法使いの婆さん。
知っていた術 … どんな野菜も真赤にする術。
していたこと … 百姓をいじめて米や味噌をもらって生活していた。
変わったこと … 誰も相手にしてくれなくなった。
したこと … すべての作物を赤くする呪いをした。
その最期 … 血を吐いて死んだ。
村がしたこと … 神主にお払いしてもらった。
その結果 … 効果はなかった。
その後 … 赤い作物しかできなかった。

婆さんの姿は書かれていません。

赤菜の婆さんの伝承記録

  1. 野菜を赤くする術
  2. 百姓をいじめる
  3. 相手にされなくなる
  4. 血を吐いて死ぬ
  5. お払いも効かない

野菜を赤くする術

昔、魔法使いの婆さんが住んでいて、どんな野菜も真赤にする術を知っていました。

変えるのは野菜の色です。

百姓をいじめる

魔法を使い、百姓をいじめて米や味噌をもらって生活していました。

引き替えにしたのはです。

相手にされなくなる

やがて誰も相手にしてくれなくなりました。

尽きたのは通じる相手です。

血を吐いて死ぬ

すべての作物を赤くする呪いをして、血を吐いて死にました。

残したのは呪いです。

お払いも効かない

神主にお払いしてもらいましたが効果はなく、赤い作物しかできませんでした。

消えないのは赤さです。

赤菜の婆さんの伝承地域

公的データベースの地域欄は栃木県、市郡名の欄は芳賀郡、区町村名の欄は茂木町を示します。

報告の題は赤菜の婆さんの話で、一篇まるごとこの婆さんに当てられています。

茂木町(もてぎまち)

日文研データベースが示す伝承地域

地図で開く

茂木町の所在地:栃木県芳賀郡茂木町

報告は土地の話を書きとめたものです。

八溝の山あいにある町です。

赤菜の婆さんの正体と考えられているもの

赤菜の婆さんは、野菜を赤くする婆です

化けるものではありません。 語られているのは、術で暮らしを立てていたことと、死に際に残した呪いです。

神主のお払いが効かなかったと書かれているところに、この話の重さがあります。

この図鑑には鱗魚(栃木)も収めています。

赤菜の婆さんが登場する作品

赤菜の婆さんを単独で扱った本は見当たりません。読めるのは戦前の雑誌の報告です。

術を使う老女が村と切れて呪いを残す話は各地にあり、作物の出来と結びつけて語られます。

赤菜の婆さんが登場する雑誌

旅と伝説

三元社が出した雑誌です。1934年の号に赤菜の婆さんの話が載ります。

関東の妖怪の本を探す

Amazonのアソシエイトとして、当サイトは適格販売により収入を得ています。

赤菜の婆さんについてよくある質問

赤菜の婆さんとは何ですか。

栃木県芳賀郡茂木町で、どんな野菜も真赤にする術を使ったという婆さんです。

どうやって暮らしていましたか。

術を使って百姓をいじめ、米や味噌をもらっていたといいます。

最期はどうなりましたか。

すべての作物を赤くする呪いをして、血を吐いて死んだといいます。

お払いは効きましたか。

神主にお払いしてもらっても効果はなく、赤い作物しかできなかったといいます。

赤菜の婆さんと併せて覚えたい言葉・用語

お払い(おはらい)

けがれや災いを祓う祈りです。

呪い(のろい)

人や物に災いを及ぼすよう祈ることです。

芳賀郡(はがぐん)

栃木県の東部にある郡です。

赤菜の婆さんの参考資料

この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。

  1. 国際日本文化研究センター「赤菜の婆さん」