静岡県浜松市天竜区で、旧家に来た老女。持参した米を炊くと釜があふれ、表山へ行くと告げて去った。

山ババアとはどんな妖怪か
山ババアは、米を持って来た老女です。静岡県浜松市天竜区の話です。
国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、早川孝太郎「参遠山村手記」(『民族』民族発行所、1927年)を典拠に、田中某という村の旧家に、昔、山ババアが来た。山ババアが持参した米を炊いたら釜があふれた。寒くなるため、常元寺の表山へ行くと語り去ったと記します。
行き先を告げています。
寒くなるため、常元寺の表山へ行くと語って去りました。
この図鑑には山姥(各地)も収めています。
山ババアの漢字表記と読み方
読みは「やまばばあ」です。
「旧家」は古くから続く家のことです。
「表山」は、寺や集落の表側にあたる山です。
「参遠」は三河と遠江、いまの愛知県東部と静岡県西部です。
この図鑑には山姥(各地)も収めています。
山ババア(やまばばあ)
日文研データベースが示す呼称。
常元寺の表山(じょうげんじのおもてやま)
記録が示す、去った先です。
山ババアの姿と特徴
山ババアの話は、記録に順を追って書かれています。
訪ねた先 … 田中某という村の旧家。
そのとき … 昔。
来たもの … 山ババア。
持参したもの … 米。
炊いた結果 … 釜があふれた。
去る理由 … 寒くなるため。
行き先 … 常元寺の表山。
山ババアの姿は書かれていません。
山ババアの伝承記録
旧家に来る
田中某という村の旧家に、昔、山ババアが来ました。
訪ねたのは古い家です。
釜があふれる
山ババアが持参した米を炊いたら釜があふれました。
増えたのは米です。
表山へ行く
寒くなるため、常元寺の表山へ行くと語り去りました。
告げたのは行き先です。
山ババアの伝承地域
公的データベースの地域欄は静岡県浜松市、区町村名の欄は天竜区を示します。
論文名の参遠は、三河と遠江を指す言い方です。
山ババアの正体と考えられているもの
山ババアは、米を持って来た老女です。
害をなしてはいません。 語られているのは、何を持って来たかと、どこへ行くと告げたかです。
炊くと釜があふれるという一点が、福を運ぶ客としての姿を作っています。
この図鑑には山姥(各地)も収めています。
山ババアが登場する作品
山ババアを単独で扱った本は見当たりません。読めるのは戦前の民俗雑誌です。
山の女が家を訪ね、福を残して去る話は各地にあり、米や餅にまつわる形をよくとります。
山ババアが登場する学会誌
民族
民族発行所が出した雑誌です。1927年の号に参遠山村手記が載ります。
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山ババアについてよくある質問
山ババアとは何ですか。
静岡県浜松市天竜区で、旧家を訪ねたと語られる老女です。
何が起きたのですか。
持参した米を炊いたら釜があふれたと記録されています。
どこへ行ったのですか。
常元寺の表山へ行くと語り去りました。
なぜ去ったのですか。
寒くなるためといいます。
山ババアと併せて覚えたい言葉・用語
表山(おもてやま)
寺や集落の表側にあたる山です。
参遠(さんえん)
三河と遠江を指す言い方です。
旧家(きゅうか)
古くから続く家のことです。
山ババアの参考資料
この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。