島根県川本町で、立ったまま死んだ城主の姿が闇に見えるという場所。

武者の俤とはどんな妖怪か
武者の俤はひとことで言えば、立ったまま死んだ姿です。島根県邑智郡川本町の話です。
国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、千代延尚壽「石見に残つた城跡伝説」(『旅と伝説』5巻7号通巻55号、1932年、60頁)を典拠に、城主が川神という所まで逃げてきた時、味方の兵の反逆によって毒刃に倒れた。しかし城主は無念の形相物凄く、歯を食いしばり、はったと睨んで立ちながら死んだ。その様を見て逆臣は驚いて死んでしまった。今でもそこを通ると闇の中に武者の俤が見られるというと記します。
裏切った側も死んでいます。
城主は立ったまま死に、 その様を見た逆臣は驚いて死にました。
武者の俤の漢字表記と読み方
読みは「むしゃのおもかげ」です。
俤は、面影と同じで、思い浮かぶ姿をいいます。 闇の中に見られる、と記されます。
石見は、今の島根県西部にあたる古い国名です。
この図鑑には古戦場火(各地)も収めています。どちらも戦の跡に出ます。
武者の俤(むしゃのおもかげ)
日文研データベースが示す呼称。
川神(かわがみ)
城主が倒れたとされる場所の名です。
武者の俤の姿と特徴
武者の俤の姿は、記録に短く書かれています。
もとの人 … 逃げてきた城主。
倒れた場所 … 川神という所。
倒れた理由 … 味方の兵の反逆による毒刃。
死に方 … 歯を食いしばり、はったと睨んで、立ちながら死んだ。
逆臣の最期 … その様を見て驚いて死んだ。
今 … そこを通ると闇の中に武者の俤が見られる。
城主の名は書かれていません。
武者の俤の伝承記録
味方に裏切られる
城主が川神という所まで逃げてきた時、味方の兵の反逆によって毒刃に倒れました。
敵ではなく、味方に討たれています。
立ったまま死ぬ
しかし城主は無念の形相物凄く、歯を食いしばり、はったと睨んで立ちながら死にました。
その様を見て、逆臣は驚いて死んでしまいました。
討った側が、その場で死んでいます。
闇に姿が見える
今でもそこを通ると、闇の中に武者の俤が見られるといいます。
声も動きもありません。
姿だけです。
武者の俤の伝承地域
公的データベースの地域欄は島根県邑智郡川本町を示します。
川本町は江の川の中流にあたる山あいの町です。
武者の俤の正体と考えられているもの
武者の俤は、死に方が残った姿です。
祟りという語は使われていません。 記されているのは、見られるということだけです。
それでも、歯を食いしばった形相まで伝わっています。
この図鑑には古戦場火(各地)も収めています。
武者の俤が登場する作品
武者の俤を単独で扱った本は見当たりません。読めるのは雑誌の報告です。
城跡の伝説は各地にあり、討たれた主の姿が残る形をとります。この図鑑には古戦場火(各地)も収めています。
武者の俤が登場する雑誌
旅と伝説
三元社の雑誌です。1932年の号に千代延尚壽の城跡伝説が載ります。
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武者の俤についてよくある質問
武者の俤とは何ですか。
島根県川本町で、闇の中に見えるとされた武者の姿です。
誰の姿ですか。
味方に裏切られ、立ったまま死んだ城主とされます。
逆臣はどうなりましたか。
その様を見て驚いて死んでしまったと記録されています。
いつ見えますか。
闇の中で、そこを通ると見られるとされます。
武者の俤と併せて覚えたい言葉・用語
俤(おもかげ)
面影と同じで、思い浮かぶ姿をいいます。
石見(いわみ)
今の島根県西部にあたる古い国名です。
逆臣(ぎゃくしん)
主君に背いた家来のことです。
武者の俤の参考資料
この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。