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滋賀県

巨亀と蜘蛛(おおがめとくも)とはどんな妖怪か|姿と伝承

巨亀と蜘蛛  / オオガメクモ

そのほか 各地の伝説

滋賀県甲賀市で、旅人の足に糸を巻いた蜘蛛が、切り株を引きずり込んだという話。

巨亀と蜘蛛の姿を描いた図

先従隗始 「水口城(滋賀県甲賀市水口町)」 2022年 / CC0 出典

巨亀と蜘蛛とはどんな妖怪か

巨亀と蜘蛛はひとことで言えば、糸を付け替えて助かった話です。滋賀県甲賀市の話です。

国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、南小路義孝郷土研究上方」(『郷土研究上方』8巻91号、1938年、10頁)を典拠に、旅人がある淵で水面を覗いていると、大きな蜘蛛が旅人の足に糸を巻き付けた。不思議に思った旅人は、その糸を木の切り株に巻き付け直した。それとは知らずに水中に没した蜘蛛は、切り株を旅人と思い、勢いよく引きずり込んでそれに食い付いたと記します。

助かった理由は、糸を付け替えたことです。

同じ形の話は各地にあり、淵の蜘蛛としてよく知られます。

巨亀と蜘蛛の漢字表記と読み方

読みは「おおがめ」「くも」です。

呼称欄には巨亀と蜘蛛が並びます。 本文で動くのは蜘蛛です。

淵の蜘蛛の話は、牛や切り株に糸を移す形で各地に伝わります。

この図鑑には淵のヌシ(神奈川)も収めています。そちらは淵の大鰻です。

巨亀(おおがめ)

日文研データベースが示す呼称の一つです。

蜘蛛(くも)

本文で糸を巻き付けるのは蜘蛛です。

巨亀と蜘蛛の姿と特徴

巨亀と蜘蛛の姿は、記録に段を追って書かれています。

場所 … ある淵。
していたこと … 旅人が水面を覗いていた。
現れたもの … 大きな蜘蛛。
したこと … 旅人の足に糸を巻き付けた。
旅人 … 不思議に思い、その糸を木の切り株に巻き付け直した。
蜘蛛 … それとは知らずに水中に没した。
結末 … 切り株を旅人と思い、勢いよく引きずり込んで食い付いた。

蜘蛛の大きさについての細かい記述はありません。

巨亀と蜘蛛の伝承記録

  1. 淵を覗く
  2. 糸を付け替える
  3. 切り株が引き込まれる

淵を覗く

旅人がある淵で、水面を覗いていました。

大きな蜘蛛が、旅人の足に糸を巻き付けました。

気づかれずに、しるしを付けたわけです。

糸を付け替える

不思議に思った旅人は、その糸を木の切り株に巻き付け直しました。

逃げるのではなく、身代わりを立てています

切り株が引き込まれる

蜘蛛は、それとは知らずに水中に没しました。

切り株を旅人と思い、勢いよく引きずり込んでそれに食い付きました。

旅人は助かりました。 残ったのは、引き込まれた切り株です。

巨亀と蜘蛛の伝承地域

公的データベースの地域欄は滋賀県甲賀市水口町を示します。

水口は東海道の宿場として知られた土地です。 淵の名は書かれていません。

水口町(みなくちちょう)

日文研データベースが示す伝承地域

地図で開く

水口町の所在地:滋賀県甲賀市水口町

報告は郷土研究上方によります。

淵の名は資料に書かれていません。

巨亀と蜘蛛の正体と考えられているもの

巨亀と蜘蛛は、身代わりで助かった話です

助けたのは知恵でした。 糸を切らず、付け替えています

同じ形の話は各地にあり、淵の主が人を引き込むという恐れが背景にあります。

この図鑑には淵のヌシ(神奈川)も収めています。

巨亀と蜘蛛が登場する作品

巨亀と蜘蛛を単独で扱った本は見当たりません。読めるのは戦前の郷土雑誌です。

淵の蜘蛛の話は各地にあり、糸を切り株や牛に移して助かる形が共通します。この図鑑には淵のヌシ(神奈川)も収めています。

巨亀と蜘蛛が登場する民俗雑誌

郷土研究上方

上方郷土研究会の雑誌です。8巻91号に南小路義孝の報告が載ります。

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巨亀と蜘蛛についてよくある質問

この話は何ですか。

滋賀県甲賀市水口町で、淵の蜘蛛が旅人の足に糸を巻き付けた話です。

旅人はどうしましたか。

その糸を木の切り株に巻き付け直しました。

蜘蛛はどうなりましたか。

切り株を旅人と思い、勢いよく引きずり込んで食い付いたといいます。

巨亀は出てきますか。

呼称欄に並びますが、本文で動くのは蜘蛛です。

巨亀と蜘蛛と併せて覚えたい言葉・用語

(ふち)

川の深く淀んだところ。主がいるとされました。

切り株(きりかぶ)

木を切ったあとに残る根元です。

水口(みなくち)

滋賀県甲賀市の地名。東海道の宿場町でした。

巨亀と蜘蛛の参考資料

この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。

  1. 国際日本文化研究センター「巨亀,蜘蛛」