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滋賀県

怪牛(かいぎゅう)とはどんな妖怪か|姿と伝承・登場する作品・伝承地域

怪牛  / カイギュウ

獣の妖怪 各地の伝説

滋賀県東近江市の話。尾に剣のある牛が村を荒らし、一つ目の童子が現れて退治した。

怪牛の姿を描いた図

先従隗始 「永源寺の納骨堂(滋賀県東近江市永源寺高野町)」 2021年 / CC0 出典

怪牛とはどんな妖怪か

怪牛は、村を荒らした牛です。滋賀県東近江市の話です。

国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、河合啓蔵佐目のはじまり」(『民俗文化』滋賀民俗学会、1964年)を典拠に、永源寺町は昔カネノ村といったが、そこに怪牛が一匹あらわれ、耕作を荒し村人を悩ませたと記します。

姿が細かく書かれています。

この怪牛は顔は牛で、足は馬のようで、尾の先に剣があり、総身の毛は金釘のようであったと続き、その牛が暴れている所へ目は左一眼で、わに口の童子が現れ、牛を追い払ったと結ばれます。

この童子は鐘明神で、昔殺した孕んだ牛が復讐に来て村を絶やそうとしているので、村人を守るため戦っているというと記録は続けます。

この図鑑には化け火(滋賀)も収めています。

怪牛の漢字表記と読み方

読みは「かいぎゅう」です。

「わに口」は、大きく裂けた口のことです。

「総身」は、からだじゅうという意味です。

「孕んだ牛」は、子をはらんでいた牛のことです。

この図鑑には化け火(滋賀)も収めています。

怪牛(かいぎゅう)

データベースの呼称欄は「怪牛,童子」と示します。

鐘明神(かねみょうじん)

記録が示す童子の正体です。

カネノ村(かねのむら)

記録が示す古い村名です。今の永源寺町にあたります。

怪牛の姿と特徴

怪牛の姿は、記録に細かく書かれています。

… 牛。
… 馬のよう。
尾の先 … 剣がある。
総身の毛 … 金釘のよう。
したこと … 耕作を荒らし村人を悩ませた。

戦った童子のほうも書かれています。

… 左一眼。
… わに口。
その正体 … 鐘明神。
戦うわけ … 昔殺した孕んだ牛が復讐に来ているため。

怪牛の伝承記録

  1. カネノ村
  2. 怪牛があらわれる
  3. 尾の先に剣
  4. 一つ目の童子
  5. 鐘明神
  6. 夜半の決着

カネノ村

永源寺町は昔カネノ村といいました。

あったのは山あいの村です。

怪牛があらわれる

そこに怪牛が一匹あらわれ、耕作を荒し村人を悩ませました。

荒らしたのは田畑です。

尾の先に剣

顔は牛で、足は馬のようで、尾の先に剣があり、総身の毛は金釘のようでした。

尖っていたのは尾と毛です。

一つ目の童子

目は左一眼で、わに口の童子が現れ、牛を追い払いました。

現れたのは子どもの姿です。

鐘明神

この童子は鐘明神で、村人を守るため戦っているといいます。

戦うわけは昔殺した牛の復讐です。

夜半の決着

夜半になってまた牛が現れ、暴れている所に御童子が現れ、牛を退治しました。

決まったのは夜半です。

怪牛の伝承地域

公的データベースの地域欄は滋賀県、市郡名の欄は東近江市、区町村名の欄は永源寺高野町を示します。

報告の題は佐目のはじまりで、村の起こりを語る話の一つとして採られています。

永源寺高野町(えいげんじたかのちょう)

日文研データベースが示す伝承地域

地図で開く

永源寺高野町の所在地:滋賀県東近江市永源寺高野町

データベースの区町村名の欄が示します。

愛知川の上流にあたる山あいの土地です。

怪牛の正体と考えられているもの

怪牛は、村を荒らした牛です

ただの獣ではありません。 語られているのは、尾の先の剣と金釘のような毛と、昔殺した孕んだ牛の復讐だということです。

殺した獣が祟り、土地の神がそれを防ぐという型で語られます。

この図鑑には化け火(滋賀)も収めています。

怪牛が登場する作品

怪牛を単独で扱った本は見当たりません。読めるのは滋賀の民俗誌に載った報告です。

殺された獣の復讐を土地の神が防ぐ話は各地にあり、村の起こりとともに語られます。

怪牛が登場する雑誌

民俗文化

滋賀民俗学会が出した雑誌です。1964年の号に佐目のはじまりが載ります。

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怪牛についてよくある質問

怪牛とは何ですか。

滋賀県東近江市に伝わる、村を荒らしたという牛です。尾の先に剣があったといいます。

誰が退治したのですか。

左目が一つでわに口の童子で、その正体は鐘明神だといいます。

なぜ牛が来たのですか。

昔殺した孕んだ牛が復讐に来て村を絶やそうとしているためだと記されています。

どこで語られていますか。

滋賀県東近江市の永源寺高野町です。

怪牛と併せて覚えたい言葉・用語

わに口(わにぐち)

大きく裂けた口のことです。

総身(そうみ)

からだじゅうという意味です。

永源寺(えいげんじ)

東近江市にある臨済宗の寺で、町名にもなっています。

怪牛の参考資料

この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。

  1. 国際日本文化研究センター「怪牛,童子」