佐賀県唐津市で、夫の船を見送って領巾を振り、そのまま石になった女性。

松浦佐夜媛とはどんな妖怪か
松浦佐夜媛はひとことで言えば、振り続けて石になった女です。佐賀県唐津市の話です。
国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、坪谷水哉「伝説ところどころ」(『旅と伝説』7巻3号・通巻75号、1934年、83頁)を典拠に、領巾振山(ひれふるやま)というのは、佐夜媛が、夫の外征を見送って、領巾を振っていたが、船が見えなくなってたちまち石になってしまった場所であると記します。
「領巾」は肩にかける細長い布で、別れのときに振りました。
松浦佐用姫の名でも知られ、『万葉集』にも詠まれています。
この図鑑には芍薬(長野)も収めています。 そちらは、鏡を埋めて花が咲きました。
松浦佐夜媛の漢字表記と読み方
読みは「まつうらさよひめ」です。「まつらさよひめ」とも読みます。
「領巾」は肩にかける細長い布で、別れのときに振りました。
「領巾振山」は唐津市の鏡山にあたるとされます。
この図鑑には芍薬(長野)も収めています。
松浦佐夜媛(まつうらさよひめ)
日文研データベースが示す表記。
松浦佐用姫(まつらさよひめ)
広く使われる表記。
領巾振山(ひれふるやま)
石になった場所の名。
松浦佐夜媛の姿と特徴
この記録に妖怪の姿はありません。あるのは、石になった女です。
したこと … 夫の外征を見送り、領巾を振っていた。
いつまで … 船が見えなくなるまで。
その後 … たちまち石になってしまった。
場所の名 … 領巾振山。
石の大きさや形は書かれていません。
松浦佐夜媛の伝承記録
領巾を振り続ける
佐夜媛は、夫の外征を見送りました。
領巾を振っていました。
「領巾」は肩にかける細長い布です。
別れのときに振るものでした。
船が見えなくなるまで、振り続けます。
たちまち石になる
船が見えなくなって、たちまち石になってしまいました。
その場所が、領巾振山です。
唐津市の鏡山にあたるとされます。
この図鑑には芍薬(長野)も収めています。
待つ姿が形になって残る——各地に似た話があります。
松浦佐夜媛の伝承地域
公的データベースの地域欄は佐賀県唐津市を示します。記録は領巾振山と記します。
唐津市の鏡山にあたるとされ、唐津湾を見渡せます。
松浦佐夜媛の正体と考えられているもの
この記録に妖怪は出てきません。語られているのは、山の名の由来です。
松浦佐用姫の名でも知られ、『万葉集』にも詠まれています。
この記録は、石になった場所として山の名を説明しています。
この図鑑には芍薬(長野)、静が墓(兵庫)も収めています。
どれも、女の思いが土地に残った話です。
松浦佐夜媛が登場する作品と記録資料
この話は、『旅と伝説』の記事で読めます。
松浦佐用姫は『万葉集』にも詠まれ、能や浄瑠璃の題材にもなっています。この図鑑には芍薬(長野)も収めています。
松浦佐夜媛が記録された民俗資料
伝説ところどころ
坪谷水哉が『旅と伝説』通巻75号(1934年)に載せた中心資料です。
松浦佐夜媛が登場する古典
万葉集
松浦佐用姫を詠んだ歌が収められています。
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松浦佐夜媛についてよくある質問
松浦佐夜媛とは何ですか。
佐賀県唐津市の伝説の女性です。夫の船を見送って領巾を振り、石になったとされます。
領巾とは何ですか。
肩にかける細長い布です。別れのときに振りました。
領巾振山とはどこですか。
唐津市の鏡山にあたるとされます。
万葉集にも出てきますか。
松浦佐用姫を詠んだ歌が収められています。
松浦佐夜媛と併せて覚えたい言葉・用語
領巾(ひれ)
肩にかける細長い布。別れのときに振りました。
領巾振山(ひれふるやま)
佐夜媛が石になったとされる山。唐津市の鏡山とされます。
外征(がいせい)
外国へ攻め入ること。夫はそれに発ちました。
松浦佐夜媛の参考資料
この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。