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大阪府

藁打石(わらうちいし)とはどんな妖怪か|姿と伝承

藁打石  / ワラウチイシ

器物と草木 各地の伝説

大阪市の円山にあった兼好法師の石。四天王寺の火事で礎石に持ち去られたが、怪事が起きて戻された。

藁打石の姿を描いた図

Hyppolyte de Saint-Rambert 「天神ノ森天満宮の稲荷社(大阪府大阪市西成区)」 2024年 / CC BY 4.0 出典

藁打石とはどんな妖怪か

藁打石は、動かして戻された石です。大阪府大阪市の話です。

国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、著者未詳浪華百事談」(『日本随筆大成第三期』吉川弘文館、1976年)を典拠に、天下茶屋村の東方にある円山という丘の上には、兼好法師の藁打石という石があった。享和元年の四天王寺回禄の際、近村より礎石となる石を集めたところ、この石も持って行かれた。ところが、怪事が起こったので、石は元の場所に戻されたと記します。

怪事の中身は書かれていません。

記録が言うのは怪事が起こったので、石は元の場所に戻されたということだけです。

この図鑑にはわくど岩(福岡)も収めています。

藁打石の漢字表記と読み方

読みは「わらうちいし」です。

「藁打ち」は、わらを打ってやわらかくする仕事です。

「回禄」は火事のことです。

「礎石」は、柱の下に置く土台の石です。

この図鑑にはわくど岩(福岡)も収めています。

藁打石(わらうちいし)

日文研データベースが示す呼称。

浪華百事談(なにわひゃくじだん)

論文名です。

藁打石の姿と特徴

藁打石の話は、記録に順を追って書かれています。

その場所 … 天下茶屋村の東方にある円山という丘の上。
あったもの … 兼好法師の藁打石という石。
そのとき … 享和元年の四天王寺回禄の際。
したこと … 近村より礎石となる石を集めた。
その結果 … この石も持って行かれた。
起きたこと … 怪事。
その後 … 石は元の場所に戻された。

石の大きさは書かれていません。

藁打石の伝承記録

  1. 円山の上の石
  2. 四天王寺の火事
  3. 持って行かれる
  4. 元の場所へ

円山の上の石

天下茶屋村の東方にある円山という丘の上には、兼好法師の藁打石という石がありました。

あったのは丘の上です。

四天王寺の火事

享和元年の四天王寺回禄の際、近村より礎石となる石を集めました。

集められたのはです。

持って行かれる

この石も持って行かれました。

動かされたのは藁打石です。

元の場所へ

ところが、怪事が起こったので、石は元の場所に戻されました。

戻ったのはもとの丘です。

藁打石の伝承地域

公的データベースの地域欄は大阪府、市郡名の欄は大阪市を示します。区までは示されていません。

記録の天下茶屋村は、いまの西成区の地名として残っています。

円山(まるやま)

日文研データベースが示す伝承地域

地図で開く

円山の所在地:大阪府大阪市

報告は吉川弘文館の日本随筆大成によります。

記録は天下茶屋村の東方にある丘と書いています。

藁打石の正体と考えられているもの

藁打石は、動かして戻された石です

姿を変えるものではありません。 語られているのは、どこへ運ばれたかと、なぜ戻されたかです。

怪事の中身を書かずに結果だけを記すところが、随筆の淡々とした書きぶりです。

この図鑑にはわくど岩(福岡)も収めています。

藁打石が登場する作品

藁打石を単独で扱った本は見当たりません。読めるのは随筆を集めた叢書です。

動かすと祟る石の話は各地にあり、元の場所に戻して収める形で語られます。

藁打石が登場する随筆

日本随筆大成第三期

吉川弘文館が1976年に出した叢書です。浪華百事談を収めます。

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藁打石についてよくある質問

藁打石とは何ですか。

大阪市の円山という丘の上にあったという、兼好法師の石です。

なぜ持ち去られたのですか。

享和元年の四天王寺の火事で、礎石となる石を集めたためです。

そのあとどうなりましたか。

怪事が起こったので、石は元の場所に戻されました。

回禄とは何ですか。

火事のことです。

藁打石と併せて覚えたい言葉・用語

回禄(かいろく)

火事のことです。

礎石(そせき)

柱の下に置く土台の石です。

天下茶屋(てんがちゃや)

大阪市西成区の地名です。

藁打石の参考資料

この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。

  1. 国際日本文化研究センター「藁打石」