大阪府の昆陽池のそばで、美しい松の森でありながら行くと死ぬとされた場所。

KENPEI 「昆陽池公園(兵庫県伊丹市昆陽池)」 2007年 / CC BY-SA 3.0 出典
ノボセ山とはどんな妖怪か
ノボセ山はひとことで言えば、美しくて近づけない森です。大阪府の話です。
国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、辰井隆「妖怪名彙に寄す」(『民間伝承』民間伝承の会、1940年)を典拠に、摂津、昆陽池の北堤下に「ノボセ山」という森がある。美しい松の森だが、そこに行くと死んでしまう。ノボセ山、ノボセ塚、ネブリ山、ネブル塚などと呼ばれていると記します。
美しさが先に書かれています。
「美しい松の森だが」と断ったうえで、そこに行くと死んでしまうと続きます。
ノボセ山の漢字表記と読み方
読みは「のぼせやま」です。
昆陽池は兵庫県伊丹市にある池ですが、記録の地域欄は大阪府を示します。
この図鑑はデータベースの示す地域に従っています。
「ノボセ」は、のぼせる、頭に血がのぼることを指すとみられます。
「ネブリ」は、眠りのことと考えられます。
ノボセ山(のぼせやま)
日文研データベースが示す呼称。
ノボセ塚(のぼせづか)
記録に併記されている呼び方です。
ネブリ山(ねぶりやま)
記録に併記されている呼び方です。
ノボセ山の姿と特徴
ノボセ山の様子は、記録に短く書かれています。
あるところ … 摂津、昆陽池の北堤下。
その姿 … 美しい松の森。
起きること … そこに行くと死んでしまう。
呼び名 … ノボセ山、ノボセ塚、ネブリ山、ネブル塚。
なぜ死ぬのかは書かれていません。
ノボセ山の伝承記録
池の北堤の下
摂津、昆陽池の北堤下に「ノボセ山」という森があります。
場所が堤の下と示されています。
美しい松の森
美しい松の森です。
見た目はよいものでした。
行くと死ぬ
そこに行くと死んでしまうといいます。
理由は書かれていません。
四つの呼び名
ノボセ山、ノボセ塚、ネブリ山、ネブル塚などと呼ばれています。
呼び名が四つ並んでいます。
ノボセ山の伝承地域
公的データベースの地域欄は大阪府を示します。
ただし記録に出る昆陽池は、いまの兵庫県伊丹市にあります。
この図鑑はデータベースの示す地域に従い、記録の書き方を注に残しました。
昆陽池(こやいけ)
日文研データベースが示す伝承地域
昆陽池の所在地:大阪府
報告は民間伝承の会の民間伝承によります。
記録は「摂津、昆陽池の北堤下」と書いています。昆陽池は行基が開いたと伝えられる池です。
ノボセ山の正体と考えられているもの
ノボセ山は、近づいてはならないとされた森です。
姿を持つものは出てきません。 語られているのは、美しいことと、行くと死ぬことの二つだけです。
呼び名が四つもあることに、土地に根づいた恐れが表れています。
ノボセ山が登場する作品
ノボセ山を単独で扱った本は見当たりません。読めるのは戦前の民俗学の雑誌です。
入ってはならない森の話は各地にあり、その72のねじれ松のように切ることを避ける形もとります。
ノボセ山が登場する学会誌
民間伝承
民間伝承の会が出した雑誌です。1940年の号に妖怪名彙に寄すが載ります。
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ノボセ山についてよくある質問
ノボセ山とは何ですか。
昆陽池の北堤下にあり、行くと死んでしまうと語られた松の森です。
ほかの呼び名はありますか。
ノボセ塚、ネブリ山、ネブル塚とも呼ばれたと記録されています。
なぜ死ぬのですか。
記録は理由を書いていません。
昆陽池はどこですか。
いまの兵庫県伊丹市にありますが、データベースの地域欄は大阪府を示します。
ノボセ山と併せて覚えたい言葉・用語
昆陽池(こやいけ)
行基が開いたと伝えられる池です。
摂津(せっつ)
いまの大阪府北部と兵庫県南東部にあたる古い国名です。
妖怪名彙(ようかいめいい)
柳田國男が妖怪の名を集めて解説した一連の記事です。
ノボセ山の参考資料
この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。