沖縄県渡名喜村で、わけもなく発疹が出たときに出会ったとされる魔物。四つ辻で火を越えさせて払う。

Kugel~commonswiki 「里御嶽(沖縄県島尻郡渡名喜村)」 2024年 / CC BY-SA 4.0 出典
ヤナムンとはどんな妖怪か
ヤナムンは、発疹の原因とされた魔物です。沖縄県島尻郡渡名喜村の話です。
国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、「渡名喜島調査報告(一般信仰)」(『沖縄民俗』琉球大学民俗研究クラブ、1966年)を典拠に、何でもないのに体に発疹が出たときにヤナムン(魔物)に出会ったといって、アジマー(四つ辻)に連れて行き、そこでアダン葉を燃やし、藁ぞうりの裏をあぶり発疹の出たところをなでて、その火の上を超えさせると記します。
手当ての順が細かく決まっています。
燃やし、あぶり、なで、火の上を超えさせる——四つの動きが続きます。
この図鑑にはマジムン(沖縄)も収めています。
ヤナムンの漢字表記と読み方
読みは「やなむん」です。
記録は括弧で「魔物」と添えています。
「アジマー」は四つ辻のことです。
「アダン」は沖縄の海辺に生える木です。
「藁ぞうり」は藁で編んだ履物です。
この図鑑にはマジムン(沖縄)も収めています。
ヤナムン(やなむん)
日文研データベースが示す呼称。
アジマー(あじまー)
記録が括弧で「四つ辻」と添える語です。
ヤナムンの姿と特徴
ヤナムンの手当ては、記録に順を追って書かれています。
きっかけ … 何でもないのに体に発疹が出たとき。
そのときの言い方 … ヤナムン(魔物)に出会った。
連れて行く先 … アジマー(四つ辻)。
燃やすもの … アダン葉。
あぶるもの … 藁ぞうりの裏。
なでるところ … 発疹の出たところ。
仕上げ … その火の上を超えさせる。
ヤナムンの姿は書かれていません。
ヤナムンの伝承記録
わけもなく発疹が出る
何でもないのに体に発疹が出たときにヤナムン(魔物)に出会ったといいます。
理由が分からないときです。
四つ辻に連れて行く
アジマー(四つ辻)に連れて行きます。
運ぶのは人のほうです。
アダン葉を燃やす
そこでアダン葉を燃やします。
焚くのは海辺の木の葉です。
火の上を超えさせる
藁ぞうりの裏をあぶり発疹の出たところをなでて、その火の上を超えさせます。
最後はまたぐことです。
ヤナムンの伝承地域
公的データベースの地域欄は沖縄県島尻郡渡名喜村を示します。
報告の題も渡名喜島調査報告です。
ヤナムンの正体と考えられているもの
ヤナムンは、発疹の原因とされた魔物です。
姿は書かれていません。 語られているのは、いつそう言うかと、どう払うかです。
四つ辻という場所と火をまたぐ動きが、境を越えて落とすやり方を形にしています。
この図鑑にはマジムン(沖縄)も収めています。
ヤナムンが登場する作品
ヤナムンを単独で扱った本は見当たりません。読めるのは大学の民俗研究クラブの雑誌です。
四つ辻で火をまたいで払うやり方は南西諸島に広く、道の交わる所を境と見る考えによります。
ヤナムンが登場する学会誌
沖縄民俗
琉球大学民俗研究クラブが出した雑誌です。1966年の号に渡名喜島調査報告が載ります。
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ヤナムンについてよくある質問
ヤナムンとは何ですか。
沖縄県渡名喜村で、記録が括弧で「魔物」と添えるものです。
いつそう言うのですか。
何でもないのに体に発疹が出たときといいます。
どう払うのですか。
四つ辻でアダン葉を燃やし、藁ぞうりの裏をあぶって患部をなで、その火の上を超えさせます。
アジマーとは何ですか。
四つ辻のことです。
ヤナムンと併せて覚えたい言葉・用語
アジマー(あじまー)
沖縄の言葉で四つ辻のことです。
アダン(あだん)
沖縄の海辺に生える木です。
渡名喜(となき)
沖縄県島尻郡の島の村です。
ヤナムンの参考資料
この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。