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大分県

弓掛け松(ゆみかけまつ)とはどんな妖怪か|姿と伝承

弓掛け松  / ユミカケマツ

器物と草木 各地の伝説

大分県別府市で、為朝の矢が当たり、その重さで大蛇の伏したような形に曲がって育った松。

弓掛け松の姿を描いた図

STA3816 「神楽女湖から見た鶴見岳(大分県別府市)」 2015年 / CC BY-SA 4.0 出典

弓掛け松とはどんな妖怪か

弓掛け松は、矢の重さで曲がった松です。大分県別府市の話です。

国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、クリスティナ・カミニスカ民俗学の立場からみる樹木-生活活動の複合的展開とその社会的意味-」(『日本民俗学』日本民俗学会、1990年)を典拠に、『日本伝説名彙』を引いて、為朝が九州地方を統一しようとしたとき、山頂の松に的をおいて、統一できるかどうかを託して矢を射った。矢は松にあたり、その重さで木が曲がって大蛇の伏したような形で成長したのが「弓掛け松」といわれていると記します。

占いに使われました。

山頂の松に的をおいて、統一できるかどうかを託して射たのです。

弓掛け松の漢字表記と読み方

読みは「ゆみかけまつ」です。

為朝は源為朝、弓の強さで知られる平安時代の武将です。

「託して」は、それに答えを預けるということです。

記録は『日本伝説名彙』を引いています。

この図鑑には箭篦竹(長野)も収めています。どちらも射た矢が木になる話です。

弓掛け松(ゆみかけまつ)

日文研データベースが示す呼称。

為朝(ためとも)

記録が示す、矢を射た人の名です。

弓掛け松の姿と特徴

弓掛け松の話は、記録に順を追って書かれています。

その人 … 為朝。
そのとき … 九州地方を統一しようとしたとき。
したこと … 山頂の松に的をおいた。
託したこと … 統一できるかどうか。
射たもの … 矢。
当たった先 … 松。
起きたこと … その重さで木が曲がった。
育った形 … 大蛇の伏したような形。
その名 … 弓掛け松。

松の高さは書かれていません。

弓掛け松の伝承記録

  1. 山頂の松に的
  2. 統一を託して射る
  3. 矢の重さで曲がる
  4. 大蛇の伏した形

山頂の松に的

為朝が九州地方を統一しようとしたとき、山頂の松に的をおきました。

的は山の上です。

統一を託して射る

統一できるかどうかを託して矢を射りました。

預けたのは行く末です。

矢の重さで曲がる

矢は松にあたり、その重さで木が曲がりました。

曲げたのは矢の重さです。

大蛇の伏した形

大蛇の伏したような形で成長したのが「弓掛け松」といわれています。

育った形がに似ています。

弓掛け松の伝承地域

公的データベースの地域欄は大分県別府市を示します。

論文は樹木を民俗学の立場から論じたもので、日本伝説名彙を引いています。

別府(べっぷ)

日文研データベースが示す伝承地域

地図で開く

別府の所在地:大分県別府市

報告は日本民俗学会の日本民俗学によります。

記録は『日本伝説名彙』を引いています。

弓掛け松の正体と考えられているもの

弓掛け松は、矢の重さで曲がった松です

怪しいものは出てきません。 語られているのは、何を託して射たかと、どんな形に育ったかです。

矢を射て行く末を占う形は、弓の武将にまつわる話でよく語られます。

この図鑑には箭篦竹(長野)も収めています。

弓掛け松が登場する作品

弓掛け松を単独で扱った本は見当たりません。読めるのは民俗学会の雑誌です。

射た矢が木を変える話は各地にあり、為朝や維茂など弓の武将の名とともに語られます。

弓掛け松が登場する学会誌

日本民俗学

日本民俗学会が出した雑誌です。1990年の号に樹木を論じた一編が載ります。

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弓掛け松についてよくある質問

弓掛け松とは何ですか。

大分県別府市で、為朝の矢が当たって曲がったと語られる松です。

何を託したのですか。

九州地方を統一できるかどうかです。

どんな形ですか。

大蛇の伏したような形で成長したと記録されています。

為朝とは誰ですか。

源為朝、弓の強さで知られる平安時代の武将です。

弓掛け松と併せて覚えたい言葉・用語

源為朝(みなもとのためとも)

弓の強さで知られる平安時代の武将です。

(まと)

矢を当てる目印のことです。

日本伝説名彙(にほんでんせつめいい)

各地の伝説を集めて分類した本です。

弓掛け松の参考資料

この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。

  1. 国際日本文化研究センター「弓掛け松」