新潟県佐渡市で、飲み込んだ鳥が腹の中で鳴き続けたという爺さんの話。

鳥呑爺とはどんな妖怪か
鳥呑爺はひとことで言えば、腹から鳴き声がする爺さんです。新潟県佐渡市の話です。
国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、丸山久子「佐渡の昔話」(『日本民俗学』3巻1号、1955年、102頁)を典拠に、爺さんが「綾ちぅちぅ錦さらさら、ごよの松、たからぴんぴらぴいん」となく鳥を飲み込むと、爺さんの腹の中で「綾ちぅちぅ錦さらさら、ごよの松、たからぴんぴらぴいん」と鳴いたと記します。
鳴き声が、そのまま繰り返されます。
外で鳴いていた声が、同じ言葉のまま腹の中から出ます。 この記録は、そこだけを書いています。
鳥呑爺の漢字表記と読み方
読みは「とりのみじい」です。
鳥呑爺は、日本各地に伝わる昔話の型の名でもあります。 飲み込んだ鳥が腹で鳴く形が共通します。
綾ちぅちぅ錦さらさら、というのは、鳥の鳴き声を言葉に写したものです。
この図鑑には鳥言葉(新潟)も収めています。どちらも鳥の声の話です。
鳥呑爺(とりのみじい)
日文研データベースが示す呼称。
鳥呑み爺(とりのみじい)
昔話の型の名として使われる表記です。
鳥呑爺の姿と特徴
鳥呑爺の姿は、記録に短く書かれています。
飲み込んだもの … 鳴く鳥。
鳥の鳴き声 … 綾ちぅちぅ錦さらさら、ごよの松、たからぴんぴらぴいん。
飲み込んだ人 … 爺さん。
起きたこと … 腹の中から同じ声がした。
声の中身 … 飲む前とまったく同じ。
その後 … 記録されていません。
苦しんだとは書かれていません。
鳥呑爺の伝承記録
鳴く鳥を飲む
爺さんが「綾ちぅちぅ錦さらさら、ごよの松、たからぴんぴらぴいん」となく鳥を飲み込みました。
なぜ飲んだかは書かれていません。
腹の中で鳴く
すると爺さんの腹の中で「綾ちぅちぅ錦さらさら、ごよの松、たからぴんぴらぴいん」と鳴きました。
声は、まったく同じでした。
記録はそこで終わる
この記録は、鳴いたところで終わります。
その後どうなったかは書かれていません。
各地の同じ昔話では、この声で人を集めて長者になる形が続きます。
鳥呑爺の伝承地域
公的データベースの地域欄は新潟県佐渡市を示します。
佐渡は日本海に浮かぶ島で、多くの昔話が伝わります。
鳥呑爺の正体と考えられているもの
鳥呑爺は、声だけが残った話です。
祟りという語は使われていません。 記されているのは、飲んだことと、鳴いたことだけです。
それでも、鳴き声が一字一句そろっています。
この図鑑には鳥言葉(新潟)も収めています。
鳥呑爺が登場する作品
鳥呑爺を単独で扱った本は見当たりません。読めるのは学会誌です。
鳥呑爺は昔話の型の名でもあり、各地で腹から鳴く話として語られます。この図鑑には鳥言葉(新潟)も収めています。
鳥呑爺が登場する学会誌
日本民俗学
実業之日本社が出した学会誌です。1955年の号に丸山久子の報告が載ります。
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鳥呑爺についてよくある質問
鳥呑爺とは何ですか。
新潟県佐渡市に伝わる、鳥を飲み込んだ爺さんの昔話です。
何が起きましたか。
腹の中から鳥と同じ鳴き声がしたと記録されています。
どんな鳴き声ですか。
「綾ちぅちぅ錦さらさら、ごよの松、たからぴんぴらぴいん」と記されています。
その後はどうなりますか。
この記録には書かれていません。
鳥呑爺と併せて覚えたい言葉・用語
昔話の型(むかしばなしのかた)
同じ筋を持つ昔話をまとめた分け方です。
佐渡(さど)
新潟県の島。多くの昔話が伝わります。
日本民俗学(にほんみんぞくがく)
民俗学の学会誌の名です。
鳥呑爺の参考資料
この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。