新潟県佐渡市で、山の神に頼まれて掘った井戸から出た龍の骨。世に出たくて掘らせたのだという。

JH0WJF 「宿根木の集落(新潟県佐渡市)」 2010年 / パブリックドメイン 出典
井戸から出た龍の骨とはどんな妖怪か
井戸から出た龍の骨は、世に出たがった骨です。新潟県佐渡市の話です。
国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、梅屋潔「「象徴」概念は「合理的」に埋葬されうるか?」(『民族学研究』日本民族学会、1995年)を典拠に、話者を米沢トキとして、ヤマノカミサン(トンチボ)に礼をしようと思い、カミオロシをすると便所、電気、井戸が欲しいといった。感じる場所があり井戸を掘ると龍(大蛇)の骨が出た。630年前に崖崩れで埋まったのだが、世に出たくて掘らせたのだとアリガタヤの師匠が言った。子々孫々の代まで困ったことがあれば相談に来いといったと記します。
望みが三つ告げられています。
カミオロシをすると便所、電気、井戸が欲しいといったのです。
この図鑑には龍の骨(山形)も収めています。
井戸から出た龍の骨の漢字表記と読み方
読みは「いどからでたりゅうのほね」です。
記録は「ヤマノカミサン」に括弧で「トンチボ」と添えています。
「カミオロシ」は、神の言葉を降ろして聞くことです。
「子々孫々」は、のちの代まで続くことです。
この図鑑には龍の骨(山形)も収めています。
井戸から出た龍の骨(いどからでたりゅうのほね)
データベースの呼称欄は「龍,大蛇」と分けて示します。
トンチボ(とんちぼ)
記録が括弧で添える、佐渡での山の神の呼び名です。
アリガタヤ(ありがたや)
記録が示す、見立てをする人の呼び名です。
井戸から出た龍の骨の姿と特徴
井戸から出た龍の骨の話は、記録に順を追って書かれています。
しようと思ったこと … ヤマノカミサン(トンチボ)に礼をする。
したこと … カミオロシ。
告げられた望み … 便所、電気、井戸が欲しい。
したこと … 感じる場所で井戸を掘った。
出たもの … 龍(大蛇)の骨。
その由来 … 630年前に崖崩れで埋まった。
掘らせた理由 … 世に出たくて。
そう言った人 … アリガタヤの師匠。
告げられたこと … 子々孫々の代まで困ったことがあれば相談に来い。
骨の大きさは書かれていません。
井戸から出た龍の骨の伝承記録
カミオロシで聞く
ヤマノカミサン(トンチボ)に礼をしようと思い、カミオロシをすると便所、電気、井戸が欲しいといいました。
求められたのは三つです。
井戸を掘る
感じる場所があり井戸を掘りました。
掘ったのは井戸です。
龍の骨が出る
すると龍(大蛇)の骨が出ました。
出てきたのは骨です。
世に出たかった
630年前に崖崩れで埋まったのだが、世に出たくて掘らせたのだとアリガタヤの師匠が言いました。子々孫々の代まで困ったことがあれば相談に来いといいました。
告げたのは縁の続きです。
井戸から出た龍の骨の伝承地域
公的データベースの地域欄は新潟県、市郡名の欄は佐渡市を示します。
記録が括弧で添えるトンチボは、佐渡で山の神を指す呼び名です。
井戸から出た龍の骨の正体と考えられているもの
井戸から出た龍の骨は、世に出たがった骨です。
害をなしてはいません。 語られているのは、何を望まれたかと、何が出たかです。
便所・電気・井戸という暮らしの三つが望みとして告げられるところが、この話の近さです。
この図鑑には龍の骨(山形)も収めています。
井戸から出た龍の骨が登場する作品
井戸から出た龍の骨を単独で扱った本は見当たりません。読めるのは民族学の学会誌です。
トンチボは佐渡で狸や山の神を指す呼び名で、坑道や山の仕事にまつわって語られます。
井戸から出た龍の骨が登場する学会誌
民族学研究
日本民族学会が出した雑誌です。1995年の号に象徴概念をめぐる論考が載ります。
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井戸から出た龍の骨についてよくある質問
どんな話ですか。
新潟県佐渡市で、掘った井戸から龍の骨が出たという話です。
なぜ掘ったのですか。
カミオロシで、便所・電気・井戸が欲しいと告げられたためです。
骨の由来は。
630年前に崖崩れで埋まったものだといいます。
なぜ出てきたのですか。
世に出たくて掘らせたのだと、アリガタヤの師匠が言いました。
井戸から出た龍の骨と併せて覚えたい言葉・用語
トンチボ(とんちぼ)
佐渡で山の神を指す呼び名です。
カミオロシ(かみおろし)
神の言葉を降ろして聞くことです。
佐渡市(さどし)
新潟県の佐渡島にある市です。
井戸から出た龍の骨の参考資料
この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。