新潟県で、十二月八日に来るとされ、目の数が多いものを避けて去るという化物。
一ツブマナコとはどんな妖怪か
一ツブマナコはひとことで言えば、目の数で負ける化物です。新潟県の話です。
国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、佐久間惇一「師走八日とオツカナの晩」(『高志路』3期3号/通巻147号、1953年、10頁)を典拠に、12月8日は針供養なので針を使わない。異様な目をした化物が来るともいわれ、蕎麦殻などを撒く。化物は自分より目が多い者がいると立ち去る、また目の数を数えているうちに夜明けがくるというと記します。
追い払う道具が、蕎麦殻です。
理由がはっきりしています。 蕎麦殻は粒が多いので、目が多いものと見なされます。
一ツブマナコの漢字表記と読み方
一ツブマナコ(ひとつぶまなこ)
日文研データベースが示す呼称。
オツカナの晩(おつかなのばん)
報告の題では十二月八日の晩をこう呼びます。
一ツブマナコの姿と特徴
一ツブマナコの姿は、記録に短く書かれています。
目 … 異様な目。
来る日 … 十二月八日。
その日の決まり … 針を使わない。
撒くもの … 蕎麦殻など。
去る条件 … 自分より目が多い者がいること。
もう一つの結末 … 目の数を数えているうちに夜が明ける。
背丈や着物については書かれていません。
一ツブマナコの伝承記録
針を使わない日
12月8日は針供養なので、針を使いません。
この日には異様な目をした化物が来るともいわれました。
蕎麦殻を撒く
蕎麦殻などを撒きます。
粒が多いものを、目が多いものと見なす考え方です。
道具ではなく、数で追い払っています。
数えているうちに夜が明ける
化物は、自分より目が多い者がいると立ち去ります。
また、目の数を数えているうちに夜明けがくるともいいます。
追い出すのではなく、時間切れにするやり方です。
一ツブマナコの伝承地域
公的データベースの地域欄は新潟県を示します。
市郡までは記されていません。 県内の広い範囲の言い伝えとして報告されています。
一ツブマナコの正体と考えられているもの
一ツブマナコは、十二月八日に来るとされた化物です。
祟りという語は使われていません。 記されているのは、去る条件だけです。
それでも、撒くものが決まっています。
一ツブマナコが登場する作品
一ツブマナコを単独で扱った本は見当たりません。読めるのは学会誌です。
十二月八日の化物よけは各地にあり、目の多いものを掲げる形をとります。この図鑑には目籠に通じる話も収めています。
一ツブマナコが登場する学会誌
高志路
新潟県民俗学会の学会誌です。1953年の号に佐久間惇一の報告が載ります。
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一ツブマナコについてよくある質問
一ツブマナコとは何ですか。
新潟県で十二月八日に来るとされた、異様な目をした化物です。
どう追い払いますか。
蕎麦殻などを撒くと記録されています。
なぜ蕎麦殻ですか。
粒が多く、自分より目が多いものと見なされるためです。
十二月八日は何の日ですか。
針供養の日で、針を使わない日とされました。
一ツブマナコと併せて覚えたい言葉・用語
マナコ(まなこ)
目のことです。
針供養(はりくよう)
折れた針を供養し、その日は針を使わない行事です。
蕎麦殻(そばがら)
蕎麦の実の外皮。枕の中身にも使われます。
一ツブマナコの参考資料
この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。