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長崎県

稲田姫の怪光(いなだひめのかいこう)とはどんな妖怪か|姿と伝承

稲田姫の怪光  / イナダヒメノカイコウ

火の妖怪 各地の伝説

長崎県諫早市で、高潮の夜に現れて点々と光り、翌朝には稲が竹で結ばれていたという光。

稲田姫の怪光の姿を描いた図

663highland 「諫早公園の眼鏡橋(長崎県諫早市高城町)」 2014年 / CC BY 2.5 出典

稲田姫の怪光とはどんな妖怪か

稲田姫の怪光はひとことで言えば、稲を守った夜の光です。長崎県諫早市飯盛町の話です。

国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、大庭耀千々石灘沿岸伝説」(『旅と伝説』12号、三元社、1928年、45頁)を典拠に、元亀元年、田結村は大海嘯に襲われた。刈りつけられた稲が流出しそうになったとき、稲田姫の神霊が現れ、夜陰の嵐の中、点々と怪しい光を見せた。その翌朝には風がやんで、水は引いた。そのとき、村の稲はことごとく竹で結び付けてあったというと記します。

光った跡に仕事が残っています。

光は点々と見えただけでしたが、朝には稲が竹で結ばれていました。 誰が結んだかは書かれていません。

稲田姫の怪光の漢字表記と読み方

読みは「いなだひめのかいこう」です。

「怪光」は、あやしい光のことです。

元亀元年は西暦一五七〇年にあたります。

「海嘯」は高潮や津波を指す古い言い方です。

この図鑑には不知火(九州)も収めています。どちらも海辺で点々と見える光です。

稲田姫の怪光(いなだひめのかいこう)

日文研データベースが示す呼称は「稲田姫,怪光」です。

稲田姫(いなだひめ)

光の主とされる神霊の名です。

稲田姫の怪光の姿と特徴

稲田姫の怪光の姿は、記録に短く書かれています。

出た年 … 元亀元年。
きっかけ … 大海嘯で刈った稲が流出しそうになった。
現れたもの … 稲田姫の神霊。
見えかた … 夜陰の嵐の中、点々と怪しい光。
翌朝 … 風がやみ、水が引いた。
残っていたもの … 村の稲がことごとく竹で結び付けてあった。

光の色や数は書かれていません。

稲田姫の怪光の伝承記録

  1. 田結村の高潮
  2. 嵐の中の光
  3. 竹で結ばれた稲

田結村の高潮

元亀元年、田結村は大海嘯に襲われました。

年号まではっきり書かれています。

嵐の中の光

刈りつけられた稲が流出しそうになったとき、稲田姫の神霊が現れ、夜陰の嵐の中、点々と怪しい光を見せました。

見えたのはだけです。

竹で結ばれた稲

翌朝には風がやんで、水は引きました。そのとき、村の稲はことごとく竹で結び付けてありました。

残ったのは手のあとでした。

稲田姫の怪光の伝承地域

公的データベースの地域欄は長崎県諫早市飯盛町を示します。

田結は橘湾に面した集落で、記録の「千々石灘沿岸」にあたります。

田結(たむすび)

日文研データベースが示す伝承地域

地図で開く

田結の所在地:長崎県諫早市飯盛町

報告は三元社の旅と伝説によります。

橘湾に面した集落で、地名がそのまま残っています。

稲田姫の怪光の正体と考えられているもの

稲田姫の怪光は、稲を守ったとされる光です

害を出した話ではありません。 語られているのは、流されかけた稲が朝には結ばれていたという一点です。

光は点々と見えただけで、結んだ手は誰にも見られていません。

この図鑑には不知火(九州)も収めています。

稲田姫の怪光が登場する作品

稲田姫の怪光を単独で扱った本は見当たりません。読めるのは戦前の伝説雑誌です。

海辺で点々と見える光の話は九州に多く、不知火の名で知られます。この図鑑には不知火(九州)も収めています。

稲田姫の怪光が登場する雑誌

旅と伝説

三元社が出した伝説の雑誌です。1928年の号に千々石灘沿岸伝説が載ります。

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稲田姫の怪光についてよくある質問

稲田姫の怪光とは何ですか。

長崎県諫早市飯盛町の田結で、高潮の夜に点々と見えたと語られる光です。

いつのことですか。

元亀元年、西暦一五七〇年にあたると記録されています。

翌朝どうなっていましたか。

風がやんで水が引き、村の稲がことごとく竹で結び付けてあったといいます。

稲田姫とは誰ですか。

光の主とされる神霊で、記録はそれ以上を述べていません。

稲田姫の怪光と併せて覚えたい言葉・用語

海嘯(かいしょう)

高潮や津波を指す古い言い方です。

元亀(げんき)

室町時代の年号。元年は西暦一五七〇年です。

千々石灘(ちぢわなだ)

長崎県の橘湾一帯を指す古い呼び方です。

稲田姫の怪光の参考資料

この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。

  1. 国際日本文化研究センター「稲田姫,怪光」