長野県飯田市八重河内に祀られた天伯。天伯は天狗のことをいうと記録される。
朝日天伯とはどんな妖怪か
朝日天伯はひとことで言えば、天狗を祀った小さな祠です。長野県飯田市の話です。
国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、東京学芸大学民俗学研究会『遠山の民俗』(通巻7号、1979年、33頁)を典拠に、朝日天伯を祀ったものが、八重河内にある。天伯は天狗のことをいう。現在はほとんど祀るものがおらず、春にネギが行っておはらいをしてくるだけであると記します。
報告は「民間の小祠」の項に置かれています。 大きな社ではなく、村の小さな祠です。
天伯は、天狗を指す言い方として記録されています。天伯を祀る例は、遠山郷を含む南信州に複数見られます。
「ネギ」は禰宜、神職を指す言い方です。
朝日天伯の漢字表記と読み方
読みは「あさひてんぱく」です。
「天伯」は、記録に天狗のことをいうとあります。天白と書く例もあり、南信州から東海にかけて天白を祀る祠が知られます。
「朝日」が何を指すかは書かれていません。方角か、土地の名かも記録されていません。
朝日天伯(あさひてんぱく)
日文研データベースが示す漢字表記。
天伯(てんぱく)
天狗を指す言い方として記録されています。
朝日天伯の姿と特徴
朝日天伯に姿はありません。記録にあるのは、祀られ方です。
場所 … 八重河内。
正体 … 天伯は天狗のこと。
現在 … ほとんど祀る者がいない。
残っている行い … 春にネギ(禰宜)が行っておはらいをする。
天狗の姿が現れたという記録はありません。
祠の大きさや形も書かれていません。
朝日天伯の伝承記録
天伯は天狗のこと
記録は短く言い切ります。天伯は天狗のことをいう。
天狗を祀るという形は、山の深い土地に多く見られます。山で働く人にとって、天狗は畏れの対象でした。
八重河内は、遠山郷と呼ばれる南信州の山間地にあります。山と谷が深く、暮らしは山に依っていました。
朝日天伯は、その山の神として祀られたことになります。
祀る人が絶えかけている
報告は現状も書きます。現在はほとんど祀るものがおらず、春にネギが行っておはらいをしてくるだけである。
1979年の記録です。 その時点で、祀りは細っていました。
祠は残っています。 年に一度、禰宜が行って祓うという形だけが続いていました。
信仰が薄れていく途中を書き留めた記録として読めます。
朝日天伯の伝承地域
公的データベースの地域欄は長野県飯田市を示します。八重河内は、遠山郷と呼ばれる山間地にあります。
祠の位置は書かれていないため、地図で指せるのは地区の範囲までです。
八重河内周辺(やえごうちしゅうへん)
日文研データベースが示す伝承地域
八重河内周辺の所在地:長野県飯田市南信濃八重河内
『遠山の民俗』の調査地域に対応します。八重河内は遠山郷にあたります。
祠の位置は資料に書かれていません。
朝日天伯の正体と考えられているもの
朝日天伯の正体は、記録では天狗とされています。天伯は天狗のことをいうという一文がそれです。
天白と書く祠は、南信州から東海にかけて分布します。水神とも、山の神とも語られ、土地によって受け取り方が違います。
この記録は、遠山郷での受け取り方を伝えています。
残っているのは、祠と、春の祓いだけです。
朝日天伯が記録された資料
朝日天伯を単独で扱った本は見当たりません。読めるのは『遠山の民俗』です。
遠山郷は、霜月祭で知られる南信州の山間地です。民俗調査の報告書が複数出ており、祠や祭りの記録が残ります。
朝日天伯が記録された民俗資料
遠山の民俗
東京学芸大学民俗学研究会が1979年にまとめた報告書です。
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朝日天伯についてよくある質問
朝日天伯とは何ですか。
長野県飯田市八重河内に祀られたものです。記録には、天伯は天狗のことをいうとあります。
今も祀られていますか。
1979年の記録では、ほとんど祀る者がおらず、春に禰宜が行っておはらいをするだけとされています。
天伯とは何ですか。
天狗を指す言い方として記録されています。天白と書く祠が南信州から東海にかけて知られます。
八重河内はどこですか。
長野県飯田市の地区で、遠山郷と呼ばれる山間地にあります。
朝日天伯と併せて覚えたい言葉・用語
天伯(てんぱく)
天狗を指す言い方。天白と書く例もあります。
ネギ(ねぎ)
禰宜。神職を指す言い方です。
遠山郷(とおやまごう)
長野県飯田市の山間地。霜月祭で知られます。
朝日天伯の参考資料
この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。