三重県亀山市の異石。その上でしゃべると岩も同じようにしゃべり、鼓や三味線の音も返す。

Asturio Cantabrio 「関町の福蔵寺(三重県亀山市)」 2025年 / CC BY-SA 4.0 出典
鸚鵡石とはどんな妖怪か
鸚鵡石は、音を返す岩です。三重県亀山市の話です。
国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、伊藤東涯「輶軒小録」(『日本随筆大成第二期』吉川弘文館、1975年)を典拠に、伊勢の国に異石があり、その岩の上でしゃべれば、岩も同じようにしゃべり、鼓や三味線を弾けば岩も同じように音をだす。その音は屏風や障子を隔てたように聞こえると記します。
返らない音もありました。
笛を持っていた人がいたので吹いてみたが、音が返ってこなかったので皆不審がったといいます。
この図鑑には龍ヶ池のお龍(三重)も収めています。
鸚鵡石の漢字表記と読み方
読みは「おうむいし」です。
「鸚鵡」は、人の言葉をまねる鳥です。
「異石」は、変わった石という意味です。
「伊勢の国」は、今の三重県の大部分にあたります。
この図鑑には龍ヶ池のお龍(三重)も収めています。
鸚鵡石(おうむいし)
日文研データベースが示す呼称です。
安楽島(あらしま)
記録が示す、同じような石があるという志摩の地名です。
鸚鵡石の姿と特徴
鸚鵡石の話は、記録に順を追って書かれています。
その場所 … 伊勢の国。
あるもの … 異石。
しゃべると … 岩も同じようにしゃべる。
鼓や三味線を弾くと … 岩も同じように音をだす。
その聞こえ方 … 屏風や障子を隔てたよう。
試したこと … 笛を吹いてみた。
その結果 … 音が返ってこなかった。
人々のこと … 皆不審がった。
同じような石 … 志摩の安楽島という所にもある。
石の大きさは書かれていません。
鸚鵡石の伝承記録
伊勢の異石
伊勢の国に異石があります。
あるのは変わった石です。
しゃべると返る
その岩の上でしゃべれば、岩も同じようにしゃべります。
返るのは言葉です。
鼓と三味線
鼓や三味線を弾けば岩も同じように音をだします。その音は屏風や障子を隔てたように聞こえます。
返るのは楽の音もです。
笛だけ返らない
笛を持っていた人が吹いてみましたが、音が返ってこなかったので皆不審がりました。
返らなかったのは笛です。
志摩にも同じ石
同じような石が、志摩の安楽島という所にもあります。
あるのはもう一つです。
鸚鵡石の伝承地域
公的データベースの地域欄は三重県、市郡名の欄は亀山市を示します。
記録はもう一か所、志摩の安楽島を挙げています。
鸚鵡石の正体と考えられているもの
鸚鵡石は、音を返す岩です。
動くものではありません。 語られているのは、何が返って何が返らないかと、返る音の聞こえ方です。
笛だけ返らなかったという一点が、単なるこだまと言い切れない不審を残しています。
この図鑑には龍ヶ池のお龍(三重)も収めています。
鸚鵡石が登場する作品
鸚鵡石を単独で扱った本は見当たりません。読めるのは江戸時代の随筆です。
声を返す岩は各地にあり、鸚鵡石・こだま石の名で名所として知られてきました。
鸚鵡石が登場する随筆
輶軒小録
伊藤東涯が書いた随筆です。日本随筆大成第二期に収められています。
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鸚鵡石についてよくある質問
鸚鵡石とは何ですか。
三重県亀山市にあるという、音を返す岩です。
何が返りますか。
言葉のほか、鼓や三味線の音も同じように返るといいます。
どんなふうに聞こえますか。
屏風や障子を隔てたように聞こえると記されています。
返らないものはありますか。
笛を吹いたときは音が返ってこなかったといいます。
鸚鵡石と併せて覚えたい言葉・用語
鸚鵡(おうむ)
人の言葉をまねる鳥です。
異石(いせき)
変わった石という意味です。
亀山市(かめやまし)
三重県の中北部にある市です。
鸚鵡石の参考資料
この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。