三重県鳥羽市で、観音像を背に乗せて現れ、石になったという鯨。

大鯨とはどんな妖怪か
大鯨はひとことで言えば、観音を運んで石になった鯨です。三重県鳥羽市の話です。
国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、松崎憲三「日本常民文化紀要」(『日本常民文化紀要』19号、1996年、56頁)を典拠に、鯨山出現観音の伝説がある。夢に出た観音の言う通り浜を歩いていると、一匹の大鯨が近づいてきて、その上に一体の観音像を乗せていた。この浜の平という人物が取り上げると、鯨は石となった。それを鯨石と呼ぶようになったと記します。
夢の告げから始まっています。
運び手の鯨は、役目を終えて石になりました。
大鯨の漢字表記と読み方
読みは「おおくじら」です。
「鯨山出現観音」という言い方が記録に見えます。 鯨から現れた観音、という意味です。
取り上げた人はこの浜の平という人物と記されます。
この図鑑には殺生橋(長崎)も収めています。そちらも海から来た木から観音が刻まれました。
大鯨(おおくじら)
日文研データベースが示す表記。
鯨石(くじらいし)
鯨がなったとされる石の名です。
大鯨の姿と特徴
大鯨の姿は、記録に段を追って書かれています。
始まり … 夢に観音が出た。
したこと … 言う通り浜を歩いた。
現れたもの … 一匹の大鯨。
乗せていたもの … 一体の観音像。
取り上げた人 … この浜の平という人物。
そのとき … 鯨は石となった。
残ったもの … 鯨石という名。
鯨の大きさについての細かい記述はありません。
大鯨の伝承記録
夢の告げ
鯨山出現観音の伝説があります。
夢に出た観音の言う通り、浜を歩いていました。
始まりは夢でした。
観音を乗せた鯨
一匹の大鯨が近づいてきました。
その上に、一体の観音像を乗せていました。
海の獣が、仏を運んで来ます。
鯨石になる
この浜の平という人物が取り上げると、鯨は石となりました。
それを鯨石と呼ぶようになったといいます。
運び手は、役目を終えて土地に残りました。
大鯨の伝承地域
公的データベースの地域欄は三重県鳥羽市相差町を示します。
相差は海女の町として知られます。
大鯨の正体と考えられているもの
大鯨が登場する作品
大鯨を単独で扱った本は見当たりません。読めるのは大学の紀要です。
海から寄る仏の話は各地にあり、漁の村で語られます。この図鑑には殺生橋(長崎)も収めています。
大鯨が登場する紀要
日本常民文化紀要
成城大学の紀要です。19号に松崎憲三の報告が載ります。
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大鯨についてよくある質問
大鯨とは何ですか。
三重県鳥羽市相差町で、観音像を背に乗せて現れたとされる鯨です。
どうなりましたか。
観音像を取り上げると、鯨は石となったと伝わります。
鯨石とは何ですか。
石になった鯨をそう呼ぶようになったと記録されています。
始まりは何ですか。
夢に出た観音の言う通り、浜を歩いたことです。
大鯨と併せて覚えたい言葉・用語
相差(おうさつ)
三重県鳥羽市の地名。海女の町として知られます。
出現観音(しゅつげんかんのん)
現れ出たと伝わる観音像のことです。
常民(じょうみん)
普通の人々を指す民俗学の言葉です。
大鯨の参考資料
この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。