鹿児島県いちき串木野市で、網に入り続け、祀ったら大漁になったという石。

Hyppolyte de Saint-Rambert 「照島海岸(鹿児島県いちき串木野市)」 2025年 / CC BY 出典
大きな石とはどんな妖怪か
大きな石はひとことで言えば、捨てても戻ってきた石です。鹿児島県いちき串木野市の話です。
国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、川崎晃稔「日本民俗学」(『日本民俗学』通巻151号、1984年、57頁)を典拠に、明治以前のある時、地引網を引いていると網に大きな石が入っていた。沖に捨てても網を引くたびに入っているので不思議に思い、浜に砂を盛り石を立てたら大漁になった。これをエビス神として境界に祀ったと記します。
捨てても戻る、という繰り返しが要です。
祀ったところ、大漁になりました。 そこでエビス神とされます。
大きな石の漢字表記と読み方
読みは「おおきないし」です。
エビスは漁の神として広く祀られます。 海から寄るものをエビスと呼ぶ土地もあります。
この話では、網に入った石がその神になりました。
この図鑑には大鯨(三重)も収めています。そちらも海から来たものの話です。
大きな石(おおきないし)
日文研データベースが示す表記。
エビス(えびす)
祀られたときの神の名です。
大きな石の姿と特徴
大きな石に姿はありません。記録にあるのは、繰り返しと祀りです。
時期 … 明治以前のある時。
していたこと … 地引網を引いていた。
入っていたもの … 大きな石。
したこと … 沖に捨てた。
起きたこと … 網を引くたびに入っている。
次にしたこと … 浜に砂を盛り、石を立てた。
結果 … 大漁になった。
祀り … エビス神として境界に祀った。
石の大きさについての細かい記述はありません。
大きな石の伝承記録
網に入る石
明治以前のある時、地引網を引いていると、網に大きな石が入っていました。
漁の邪魔になる石です。
沖に捨てました。
捨てても戻る
しかし、網を引くたびに入っています。
何度も繰り返されました。
不思議に思いました。
エビスとして祀る
浜に砂を盛り、石を立てました。
すると大漁になりました。
これをエビス神として、境界に祀りました。
邪魔だった石が、漁の神になりました。
大きな石の伝承地域
公的データベースの地域欄は鹿児島県いちき串木野市を示します。記録には東島平町、西島平町の名が出ます。
串木野は東シナ海に面した漁の町です。
大きな石の正体と考えられているもの
大きな石は、捨てても戻り、祀られて神になった石です。
繰り返しがしるしと受け取られました。
祀った場所は境界でした。 村の境に神を置く形は各地にあります。
この図鑑には大鯨(三重)も収めています。
大きな石が登場する作品
大きな石を単独で扱った本は見当たりません。読めるのは学会誌です。
エビスは漁の神として広く祀られ、海から寄るものを神とする考え方があります。この図鑑には大鯨(三重)も収めています。
大きな石が登場する学会誌
日本民俗学
日本民俗学会の学会誌です。通巻151号に川崎晃稔の報告が載ります。
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大きな石についてよくある質問
この石は何ですか。
鹿児島県いちき串木野市で、地引網に入り続けたとされる大きな石です。
捨てたらどうなりましたか。
沖に捨てても、網を引くたびに入っていたといいます。
その後どうしましたか。
浜に砂を盛って石を立てたところ、大漁になりました。
今は何と呼ばれますか。
エビス神として境界に祀られたと記録されています。
大きな石と併せて覚えたい言葉・用語
エビス(えびす)
漁の神。海から寄るものを指すこともあります。
地引網(じびきあみ)
浜から網を引いて魚をとる漁法です。
境界(きょうかい)
村の境。神を祀る場所とされました。
大きな石の参考資料
この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。