三重県名張市黒田で、祠を祀ったら出なくなったという家の大蛇。

KENPEI 「赤目四十八滝の乙女滝(三重県名張市)」 2014年 / CC BY-SA 3.0 出典
巳さんとはどんな妖怪か
巳さんはひとことで言えば、祀ったら出なくなった蛇です。三重県名張市の話です。
国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、東京女子大学史学科民俗調査団「七 信仰」(『伊賀黒田の民俗―三重県名張市黒田―』通巻27号、1993年、150頁)を典拠に、話者が子どものころ、話者宅には1~2mほどの大きな蛇がよく見かけられた。話者の母が「巳さんのたたりが怖い」と言って、1940年ごろに巳さんの祠を祀ったら、蛇は出てこなくなったと記します。
年が書かれています。
祠を祀ったのは一九四〇年ごろです。 昔話ではなく、家の出来事として記録されています。
巳さんの漢字表記と読み方
読みは「みーさん」です。
巳は十二支の蛇で、蛇を敬っていうときにこう呼びます。 各地に巳さんの祠があります。
蛇の長さは一メートルから二メートルほどと記されます。
この図鑑にはナガナア持(高知)も収めています。そちらは蛇の憑き物の話です。
巳さん(みーさん)
日文研データベースが示す呼称。
巳(み)
十二支の蛇を指します。
巳さんの姿と特徴
巳さんの姿は、記録に短く書かれています。
姿 … 大きな蛇。
長さ … 一メートルから二メートルほど。
出た場所 … 話者の家。
出た時期 … 話者が子どものころ。
母の言葉 … 巳さんのたたりが怖い。
したこと … 一九四〇年ごろ、巳さんの祠を祀った。
その後、蛇は出てこなくなりました。
巳さんの伝承記録
家に大きな蛇が出る
話者が子どものころ、話者宅には1~2mほどの大きな蛇がよく見かけられました。
たまに、ではありません。 よく見かけられました。
祠を祀る
話者の母が「巳さんのたたりが怖い」と言って、1940年ごろに巳さんの祠を祀りました。
追い払うのではなく、祀っています。
出てこなくなる
すると、蛇は出てこなくなりました。
殺してはいません。
居場所を与えたら、姿を見せなくなりました。
巳さんの伝承地域
公的データベースの地域欄は三重県名張市を示します。
黒田は伊賀の名張川ぞいにあたる地区です。
巳さんの正体と考えられているもの
巳さんは、祀られて静まった蛇です。
祟りという語が、母の言葉として出てきます。
実際に祟ったとは書かれていません。
この図鑑にはナガナア持(高知)も収めています。
巳さんが登場する作品
巳さんを単独で扱った本は見当たりません。読めるのは調査報告です。
家に出る蛇を祀る習わしは各地にあり、祠を建てる形をとります。この図鑑にはナガナア持(高知)も収めています。
巳さんが登場する調査報告
伊賀黒田の民俗
東京女子大学史学科民俗調査団の1993年の調査報告です。
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巳さんについてよくある質問
巳さんとは何ですか。
三重県名張市黒田で、家に出た大きな蛇を敬っていう呼び名です。
どのくらいの大きさですか。
一メートルから二メートルほどと記録されています。
どうしましたか。
一九四〇年ごろに巳さんの祠を祀ったとされます。
その後どうなりましたか。
蛇は出てこなくなったと記されています。
巳さんと併せて覚えたい言葉・用語
巳(み)
十二支の蛇のことです。
祠(ほこら)
小さな社のことです。
名張市(なばりし)
三重県西部の市。伊賀にあたります。
巳さんの参考資料
この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。