三重県桑名市多度町の話。池に飛び込んだ娘は主だと告げ、蛇の見える目で病人を助けた。

青池の主とはどんな妖怪か
青池の主は、池に帰った娘です。三重県桑名市多度町の話です。
国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、田川尚美ほかの「口承文芸」(『中京民俗』中京大学民俗学研究会、1992年)を典拠に、松阪の娘が池へ行きたがり、池に着くと娘は飛び込む。籠が出て、次に娘が出てきて、自分は池の主であったことを告げると記します。
この娘にだけ見えるものがありました。
病気の娘に蛇が巻き付いているのが見え、取り除いてやると回復したといいます。
この図鑑には龍ヶ池のお龍(三重)も収めています。
青池の主の漢字表記と読み方
読みは「あおいけのぬし」です。
データベースの呼称欄は「龍,青池の主」と二つを並べています。
「梳く」は、櫛で髪をとかすことです。
「雇い先」は、奉公していた家のことです。
この図鑑には龍ヶ池のお龍(三重)も収めています。
青池の主(あおいけのぬし)
データベースの呼称欄は「龍,青池の主」と示します。
主(ぬし)
その池に長くいて場を守るものを指します。
青池の主の姿と特徴
青池の主の話は、記録に順を追って書かれています。
その娘 … 松阪の娘。
言い出したこと … 池へ行きたがった。
池に着いてしたこと … 飛び込んだ。
先に出たもの … 籠。
次に出たもの … 娘。
告げたこと … 自分は池の主であった。
別の人が見たもの … その娘が髪を梳いていた。
以前のこと … 大阪で雇われていた。
その雇い先のこと … 娘さんが病気で苦しんでいた。
この娘に見えたもの … 病気の娘に蛇が巻き付いている。
したこと … 取り除いてやった。
その結果 … 回復した。
娘の名は書かれていません。
青池の主の伝承記録
池へ行きたがる
松阪の娘が池へ行きたがりました。
向かったのは池です。
飛び込む
池に着くと娘は飛び込みました。
入ったのは水の中です。
主であったと告げる
籠が出て、次に娘が出てきて、自分は池の主であったことを告げます。
明かしたのはもとの身です。
髪を梳く姿
別の人がその池に行ってみると、その娘が髪を梳いていました。
見られたのは池のほとりでです。
蛇が見える目
その雇い先の娘さんが病気で苦しんでいましたが、青池の主である娘にだけ、病気の娘に蛇が巻き付いているのが見え、取り除いてやると回復したといいます。
見えたのはこの娘だけです。
青池の主の伝承地域
公的データベースの地域欄は三重県、市郡名の欄は桑名市、区町村名の欄は多度町を示します。
娘の出は松阪とされ、奉公先は大阪だったと記されています。
青池の主の正体と考えられているもの
青池の主は、池に帰った娘です。
害をなすものではありません。 語られているのは、池に飛び込んで主だと明かしたことと、病人の蛇を取り除いたことです。
人として奉公していた間も主であったという筋立てになっています。
この図鑑には龍ヶ池のお龍(三重)も収めています。
青池の主が登場する作品
青池の主を単独で扱った本は見当たりません。読めるのは学生の調査報告です。
奉公していた娘が池の主だったという話は各地にあり、去るときに正体を明かす形をとります。
青池の主が登場する調査報告
中京民俗
中京大学民俗学研究会が出した報告です。1992年の号に口承文芸が載ります。
Amazonのアソシエイトとして、当サイトは適格販売により収入を得ています。
青池の主についてよくある質問
青池の主とは何ですか。
三重県桑名市多度町の話で、池に飛び込んで自分は主だと告げた娘です。
どこの娘ですか。
記録は松阪の娘としています。
何が見えたのですか。
病気の娘に蛇が巻き付いているのが、この娘にだけ見えたといいます。
病人はどうなりましたか。
蛇を取り除いてやると回復したといいます。
青池の主と併せて覚えたい言葉・用語
主(ぬし)
その池に長くいて場を守るものを指します。
梳く(すく)
櫛で髪をとかすことです。
多度町(たどちょう)
三重県桑名市の北部にあたる地域です。
青池の主の参考資料
この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。