京都の鵺池のほとりにある石。さわれば必ず祟りがあるとされた。

Morgan Calliope 「八坂神社の西楼門(京都府京都市東山区祇園町北側)」 2014年 / CC BY 2.0 出典
鵺石とはどんな妖怪か
鵺石はひとことで言えば、さわれば祟る石です。京都府京都市の話です。
国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、暁晴翁『雲錦随筆』(『日本随筆大成第1期』3巻、1975年、47頁)を典拠に、かつて御所の上に現れた怪鳥を、源頼政が鳴弦の術で退治した時、その怪鳥が射落とされた場所を鵺池という。そのほとりにある石を鵺石といい、石垣で周りを囲んである。鵺石にさわれば必ず祟りがあるといい、太閤の頃も、この土地を誰かに与えることはなかったと記します。
「鵺」は御所に現れたとされる怪鳥です。この図鑑には鵺も収めています。
「源頼政」は平安末期の武将で、鵺を射たとされます。
太閤の頃も土地を人に与えなかった——恐れの強さが伝わります。
鵺石の漢字表記と読み方
読みは「ぬえいし」です。
「鵺」は御所に現れたとされる怪鳥です。この図鑑には鵺も収めています。
「鳴弦の術」は弓の弦を鳴らして魔を払う作法です。
「太閤」は豊臣秀吉を指します。
鵺石(ぬえいし)
日文研データベースが示す表記。
鵺池(ぬえいけ)
鵺が射落とされたとされる場所の名。
鵺石の姿と特徴
この記録にあるのは、石と、その囲いです。
場所 … 鵺池のほとり。
囲い … 石垣で周りを囲んである。
してはいけないこと … さわること。
起きること … 必ず祟りがある。
土地の扱い … 太閤の頃も、この土地を誰かに与えることはなかった。
石の大きさや形は書かれていません。
鵺石の伝承記録
射落とされた場所
かつて御所の上に、怪鳥が現れました。
源頼政が鳴弦の術で退治します。
その怪鳥が射落とされた場所を、鵺池といいます。
「鳴弦の術」は弓の弦を鳴らして魔を払う作法です。
この図鑑には鵺も収めています。
石垣で囲んである
鵺池のほとりにある石を、鵺石といいます。
石垣で周りを囲んであります。
さわれば必ず祟りがあるといいます。
囲いは、近づけないための仕掛けです。
太閤の頃も、この土地を誰かに与えることはなかったといいます。
鵺石の伝承地域
公的データベースの地域欄は京都府京都市を示します。記録は鵺池と、そのほとりの鵺石を記します。
現在の位置は書かれていないため、地図で指せるのは市の範囲までです。
鵺石の正体と考えられているもの
この石の正体は書かれていません。鵺が射落とされた場所にあるという一点だけです。
さわれば必ず祟る——近づけないための言い伝えです。
石垣で囲むという手当てまで加えられています。
太閤の頃も土地を人に与えなかったという一文が、恐れの強さを示しています。
この図鑑には鵺、薬師石(兵庫)も収めています。
鵺石が登場する作品
この話は、『雲錦随筆』で読めます。日本随筆大成第1期3巻に収められています。
鵺の話は『平家物語』にも載り、能の題材にもなっています。この図鑑には鵺も収めています。
鵺石が登場する古典籍
雲錦随筆
暁晴翁による江戸期の随筆。この記録を載せています。
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鵺石についてよくある質問
鵺石とは何ですか。
京都の鵺池のほとりにある石です。さわれば必ず祟りがあるとされました。
鵺池とは何ですか。
源頼政が射落とした怪鳥が落ちた場所とされます。
なぜ石垣で囲まれているのですか。
さわれば祟るためとみられます。記録は囲いがあることを記します。
太閤の話とは何ですか。
太閤の頃も、この土地を誰かに与えることはなかったと記録されています。
鵺石と併せて覚えたい言葉・用語
鳴弦の術(めいげんのじゅつ)
弓の弦を鳴らして魔を払う作法です。
源頼政(みなもとのよりまさ)
平安末期の武将。鵺を射たとされます。
太閤(たいこう)
豊臣秀吉を指します。
鵺石の参考資料
この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。