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京都府

異形の子(いぎょうのこ)とはどんな妖怪か|姿と伝承

異形の子  / イギョウノコ

そのほか 怪談・百物語

享保17年、福知山で生まれたとされる子。犬に似た頭、羽根、甲羅、水かき、角と牙を持つと記された。

異形の子の姿を描いた図

baggio4ever 「福知山城の天守(京都府福知山市内記)」 2013年 / CC BY 3.0 出典

異形の子とはどんな妖怪か

異形の子はひとことで言えば、書き留められた異常出産の記録です。京都府福知山市の話です。

国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、本島知辰月堂見聞集』(『続日本随筆大成別巻』4巻、1982年、216頁)を典拠に、享保17年4月17日、福知山長町のある女が異形の子を産んだ。頭は犬に似て羽根、甲羅があり、手足には水かき、額に角があり牙2枚が生えていたと記します。

日付が入っています。 享保17年4月17日。江戸中期の記録です。

姿の書き方が細かいのが特徴です。 頭・羽根・甲羅・水かき・角・牙の六つが挙げられています。

その後どうなったかは書かれていません。

月堂見聞集』は、当時の見聞を書き集めた本です噂として書き留められたものと考えられます。

異形の子の漢字表記と読み方

読みは「いぎょうのこ」です。

異形」は、普通と違う姿を指す語です妖怪の姿を語るときにも使われます。

江戸期には、こうした出産の噂が瓦版や随筆に載りました。 吉凶の前触れとして受け取られることもありました。

異形の子(いぎょうのこ)

日文研データベースが示す表記。

イギョウノコ(いぎょうのこ)

同データベースの呼称読み。

異形の子の姿と特徴

記録された姿は、六つの特徴からなります。

… 犬に似る。
… 羽根がある。甲羅がある。
手足 … 水かきがある。
… 角がある。
… 牙が二枚。

大きさ、色、泣き声は書かれていません。

生まれた日は享保17年4月17日と記録されています。

異形の子の伝承記録

  1. 六つの特徴を並べて書く
  2. 日付だけが確かに残る

六つの特徴を並べて書く

記録の書き方は、特徴を並べる形です

犬の頭、羽根、甲羅、水かき、角、牙。

いくつもの生き物の特徴が、一つの体に集まっています。竜や鵺のような、合成された姿の系列に近い書き方です。

書いた人が見たのか、伝え聞いたのかは分かりません。 『月堂見聞集』は見聞を書き集めた本です。

日付だけが確かに残る

この記録で確かなのは、享保17年4月17日という日付と、福知山長町という場所です。

子がその後どうなったかは書かれていません。

岩手の異形の双子(延宝8年)も、同じ形で記録されました。生まれた日、姿、そして短い結末。

江戸期には、こうした噂が各地から書き留められています。 世の変わり目の前触れとして受け取られることもありました。

異形の子の伝承地域

記録は福知山長町と記します。公的データベースの地域欄は京都府福知山市です。

町の現在地は書かれていないため、地図で指せるのは市の範囲までです。

福知山市街(ふくちやましがい)

記録が示す地名

地図で開く

福知山市街の所在地:京都府福知山市

記録は「福知山長町」と記します。

長町の現在地は資料に書かれていません。

異形の子の正体と考えられているもの

この記録が伝えるのは、異常な姿で生まれたとされる子の噂です。

実際に何があったかは分かりません。 医学の言葉で説明することもできますが、資料はそこに触れていません

江戸期の随筆には、同じ形の記録が各地から集められています。 岩手の異形の双子もその一つです。

残ったのは、日付と、六つの特徴の並びです。

異形の子が登場する作品

異形の子を単独で扱った本は見当たりません。読めるのは『月堂見聞集』です。

続日本随筆大成に収められています。江戸中期の噂や事件が日付とともに並ぶ本で、当時の話題の広がりが分かります。

異形の子が登場する古典籍

月堂見聞集

本島知辰が当時の見聞を書き集めた本。異形の子の記録を載せています。

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異形の子についてよくある質問

異形の子とは何ですか。

享保17年に福知山で生まれたと記録された子です。犬に似た頭、羽根、甲羅、水かき、角と牙を持つと記されています。

いつの記録ですか。

享保17年(1732年)4月17日と日付まで記録されています。

その後どうなったのですか。

記録されていません。生まれたという記述で終わっています。

同じような記録はありますか。

あります。岩手県盛岡の異形の双子(延宝8年)も同じ形で記録されています。

異形の子と併せて覚えたい言葉・用語

異形(いぎょう)

普通と違う姿を指す語。妖怪の姿にも使われます。

月堂見聞集(げつどうけんぶんしゅう)

本島知辰が見聞を書き集めた江戸期の本です。

異形の双子(いぎょうのふたご)

岩手県盛岡の記録。同じ形で書き留められています。

異形の子の参考資料

この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。

  1. 国際日本文化研究センター「異形の子」