京都府亀岡市で、夜の川辺で顔に熱湯をかけられたような感覚を残すとされた鳥。

火を吐く鳥とはどんな妖怪か
火を吐く鳥はひとことで言えば、顔に残る感覚から名づけられた鳥です。京都府亀岡市の話です。
国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、田中勝雄「動植物と社寺に関する伝説―南桑民譚雑録三―」(『旅と伝説』9巻12号/通巻108号、1936年、44頁)を典拠に、蛍取り、魚狩りが夢中になっているとき、顔面から顎にかけて熱湯をふりかけられたような感じになり、目はくらんで何も見えなくなり、鳥のようなものが耳をかすめ、しばらく意識を失うことがある。人びとは火を吐く鳥だと言い伝えていると記します。
姿より先に、感覚が来ます。
熱さ、目のくらみ、耳をかすめる気配。 その後で鳥のようなものと分かります。
火を吐く鳥の漢字表記と読み方
読みは「ひをはくとり」です。
南桑田郡は、今の亀岡市にあたる古い郡名です。 報告の題の南桑はこれを指します。
起きるのは蛍取りや魚狩りに夢中になっているときです。
この図鑑には姥ヶ火(各地)も収めています。そちらは飛ぶ火の話です。
火を吐く鳥(ひをはくとり)
日文研データベースが示す呼称。
南桑(なんそう)
報告の題にある南桑田郡のことです。
火を吐く鳥の姿と特徴
火を吐く鳥の姿は、記録に短く書かれています。
起きる場面 … 蛍取り、魚狩りに夢中のとき。
最初に来るもの … 顔面から顎にかけて熱湯をかけられたような感じ。
次に来るもの … 目がくらんで何も見えなくなる。
気配 … 鳥のようなものが耳をかすめる。
その後 … しばらく意識を失うことがある。
土地の見方 … 火を吐く鳥だと言い伝えている。
羽の色や大きさは書かれていません。
火を吐く鳥の伝承記録
夢中になっているとき
蛍取り、魚狩りが夢中になっているときに起きます。
夜の川辺で、下を向いているときです。
顔が熱くなる
顔面から顎にかけて、熱湯をふりかけられたような感じになります。
目はくらんで、何も見えなくなります。
痛みではなく、熱さとして書かれています。
鳥のようなものが耳をかすめる
鳥のようなものが耳をかすめ、しばらく意識を失うことがあります。
人びとは火を吐く鳥だと言い伝えています。
見たのではなく、かすめただけです。
火を吐く鳥の伝承地域
公的データベースの地域欄は京都府亀岡市を示します。
亀岡市は保津川ぞいの盆地にあたり、旧南桑田郡です。
火を吐く鳥の正体と考えられているもの
火を吐く鳥は、感覚に付けられた名です。
祟りという語は使われていません。 記されているのは、熱さと気配だけです。
それでも、鳥と決められています。
この図鑑には姥ヶ火(各地)も収めています。
火を吐く鳥が登場する作品
火を吐く鳥を単独で扱った本は見当たりません。読めるのは雑誌の報告です。
夜の川辺の怪は各地にあり、夢中になっているときに起きる形をとります。この図鑑には姥ヶ火(各地)も収めています。
火を吐く鳥が登場する雑誌
旅と伝説
三元社の雑誌です。1936年の号に田中勝雄の報告が載ります。
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火を吐く鳥についてよくある質問
火を吐く鳥とは何ですか。
京都府亀岡市で、夜の川辺に起きる異変の正体とされた鳥です。
どんなことが起きますか。
顔に熱湯をかけられたような感じになり、目がくらむと記録されています。
姿は見えますか。
鳥のようなものが耳をかすめる、とだけ書かれています。
いつ起きますか。
蛍取りや魚狩りに夢中になっているときとされます。
火を吐く鳥と併せて覚えたい言葉・用語
南桑田郡(みなみくわだぐん)
京都府の旧郡名。今の亀岡市にあたります。
魚狩り(うおがり)
夜に川で魚をとることです。
保津川(ほづがわ)
亀岡市を流れる川。下流は嵐山に至ります。
火を吐く鳥の参考資料
この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。