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京都府

怪瓜(あやしきうり)とはどんな妖怪か|姿と伝承

怪瓜  / アヤシキウリ

器物と草木 各地の伝説

京都の話。献上された瓜に毒があると占われ、割ると中に目を針で刺された小蛇がいた。

怪瓜の姿を描いた図

Saigen Jiro 「京都御所の建礼門(京都府京都市上京区)」 2016年 / CC0 出典

怪瓜とはどんな妖怪か

怪瓜は、中に小蛇のいた瓜です。京都府京都市の話です。

国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、大朏東華斉諧俗談」(『日本随筆大成第一期』吉川弘文館、1976年)を典拠に、引用文献を『著聞集』『元亨釈書』として、5月1日、南都から瓜の献上があったが、物忌み中であるからと清明に占わせた。すると1つの瓜に毒があるという。僧正が念誦加持したら瓜が動き出したと記します。

四人が順に手を下しています。

忠明が瓜に針を2本刺すと瓜は止まり、義家が刀で瓜を割ったら中に小さな蛇がいて、両目に針が刺さり首が切れていたといいます。

この図鑑には七歩蛇(京都)も収めています。

怪瓜の漢字表記と読み方

読みは「あやしきうり」です。

「物忌み」は、日を選んで身を慎み、家にこもることです。

「念誦加持」は、経を唱えて祈ることです。

「南都」は、奈良のことです。

この図鑑には七歩蛇(京都)も収めています。

怪瓜(あやしきうり)

日文研データベースが示す呼称です。

御堂関白(みどうかんぱく)

記録が示す、物忌み中の人です。藤原道長を指します。

物忌み(ものいみ)

記録が示す、身を慎んでこもることです。

怪瓜の姿と特徴

怪瓜の話は、記録に順を追って書かれています。

そのとき … 御堂関白が物忌みの時。
傍らにいた人(一) … 解脱寺の僧正観修。
傍らにいた人(二) … 陰陽師清明。
傍らにいた人(三) … 医師忠明。
傍らにいた人(四) … 武士義家朝臣。
その日 … 5月1日。
届いたもの … 南都からの瓜の献上。
したこと … 清明に占わせた。
占いの答え … 1つの瓜に毒がある。
僧正のしたこと … 念誦加持した。
起きたこと … 瓜が動き出した。
忠明のしたこと … 瓜に針を2本刺した。
その結果 … 瓜は止まった。
義家のしたこと … 刀で瓜を割った。
中にいたもの … 小さな蛇。
その様子 … 両目に針が刺さり首が切れていた。

蛇の長さは書かれていません。

怪瓜の伝承記録

  1. 物忌みの座
  2. 南都からの瓜
  3. 動き出す瓜
  4. 針を刺す
  5. 割ると小蛇

物忌みの座

御堂関白が物忌みの時、解脱寺の僧正観修、陰陽師清明、医師忠明、武士義家朝臣が傍らに侍っていました。

そろっていたのは四人です。

南都からの瓜

5月1日、南都から瓜の献上がありましたが、物忌み中であるからと清明に占わせました。

占ったのは陰陽師です。

動き出す瓜

1つの瓜に毒があるといい、僧正が念誦加持したら瓜が動き出しました。

動いたのはです。

針を刺す

忠明が瓜に針を2本刺すと瓜は止まりました。

止めたのは医師です。

割ると小蛇

義家が刀で瓜を割ったら中に小さな蛇がいて、両目に針が刺さり首が切れていました。

出てきたのはです。

怪瓜の伝承地域

公的データベースの地域欄は京都府、市郡名の欄は京都市を示します。

瓜が来たのは南都、すなわち奈良からです。

京都市(きょうとし)

日文研データベースが示す伝承地域

地図で開く

京都市の所在地:京都府京都市

記録は御堂関白の物忌みの座での出来事とします。

瓜は南都、すなわち奈良から届いたものです。

怪瓜の正体と考えられているもの

怪瓜は、中に小蛇のいた瓜です

瓜そのものが化けたのではありません。 語られているのは、占い・祈り・針・刀という四人の手順です。

針を刺した場所が蛇の両目にあたっていたと分かるのは、割ったあとです。

この図鑑には七歩蛇(京都)も収めています。

怪瓜が登場する作品

怪瓜は、鎌倉時代の説話集にさかのぼる話です。読めるのは江戸時代の随筆と、その典拠となった古い説話集です。

献上の品に毒が仕込まれる話は説話集に多く、占いと祈りと武で順に解く形をとります。

怪瓜が登場する随筆

斉諧俗談

大朏東華が書いた随筆です。日本随筆大成第一期に収められています。

怪瓜が登場する古い書物

古今著聞集

鎌倉時代の説話集です。記録はこの書を引いています。

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元亨釈書

鎌倉時代の仏教史書です。記録はこの書も引いています。

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怪瓜についてよくある質問

怪瓜とは何ですか。

京都の話で、毒があると占われ、割ると中に小さな蛇がいたという瓜です。

誰が占ったのですか。

陰陽師の清明が占ったといいます。

瓜はなぜ動いたのですか。

僧正が念誦加持したところ動き出したと記されています。

中の蛇はどうなっていましたか。

両目に針が刺さり、首が切れていたといいます。

怪瓜と併せて覚えたい言葉・用語

物忌み(ものいみ)

日を選んで身を慎み、家にこもることです。

念誦加持(ねんじゅかじ)

経を唱えて祈ることです。

南都(なんと)

奈良のことです。

怪瓜の参考資料

この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。

  1. 国際日本文化研究センター「怪瓜」