京都の話。献上された瓜に毒があると占われ、割ると中に目を針で刺された小蛇がいた。

怪瓜とはどんな妖怪か
怪瓜は、中に小蛇のいた瓜です。京都府京都市の話です。
国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、大朏東華「斉諧俗談」(『日本随筆大成第一期』吉川弘文館、1976年)を典拠に、引用文献を『著聞集』『元亨釈書』として、5月1日、南都から瓜の献上があったが、物忌み中であるからと清明に占わせた。すると1つの瓜に毒があるという。僧正が念誦加持したら瓜が動き出したと記します。
四人が順に手を下しています。
忠明が瓜に針を2本刺すと瓜は止まり、義家が刀で瓜を割ったら中に小さな蛇がいて、両目に針が刺さり首が切れていたといいます。
この図鑑には七歩蛇(京都)も収めています。
怪瓜の漢字表記と読み方
読みは「あやしきうり」です。
「物忌み」は、日を選んで身を慎み、家にこもることです。
「念誦加持」は、経を唱えて祈ることです。
「南都」は、奈良のことです。
この図鑑には七歩蛇(京都)も収めています。
怪瓜(あやしきうり)
日文研データベースが示す呼称です。
御堂関白(みどうかんぱく)
記録が示す、物忌み中の人です。藤原道長を指します。
物忌み(ものいみ)
記録が示す、身を慎んでこもることです。
怪瓜の姿と特徴
怪瓜の話は、記録に順を追って書かれています。
そのとき … 御堂関白が物忌みの時。
傍らにいた人(一) … 解脱寺の僧正観修。
傍らにいた人(二) … 陰陽師清明。
傍らにいた人(三) … 医師忠明。
傍らにいた人(四) … 武士義家朝臣。
その日 … 5月1日。
届いたもの … 南都からの瓜の献上。
したこと … 清明に占わせた。
占いの答え … 1つの瓜に毒がある。
僧正のしたこと … 念誦加持した。
起きたこと … 瓜が動き出した。
忠明のしたこと … 瓜に針を2本刺した。
その結果 … 瓜は止まった。
義家のしたこと … 刀で瓜を割った。
中にいたもの … 小さな蛇。
その様子 … 両目に針が刺さり首が切れていた。
蛇の長さは書かれていません。
怪瓜の伝承記録
物忌みの座
御堂関白が物忌みの時、解脱寺の僧正観修、陰陽師清明、医師忠明、武士義家朝臣が傍らに侍っていました。
そろっていたのは四人です。
南都からの瓜
5月1日、南都から瓜の献上がありましたが、物忌み中であるからと清明に占わせました。
占ったのは陰陽師です。
動き出す瓜
1つの瓜に毒があるといい、僧正が念誦加持したら瓜が動き出しました。
動いたのは瓜です。
針を刺す
忠明が瓜に針を2本刺すと瓜は止まりました。
止めたのは医師です。
割ると小蛇
義家が刀で瓜を割ったら中に小さな蛇がいて、両目に針が刺さり首が切れていました。
出てきたのは蛇です。
怪瓜の伝承地域
公的データベースの地域欄は京都府、市郡名の欄は京都市を示します。
瓜が来たのは南都、すなわち奈良からです。
怪瓜の正体と考えられているもの
怪瓜は、中に小蛇のいた瓜です。
瓜そのものが化けたのではありません。 語られているのは、占い・祈り・針・刀という四人の手順です。
針を刺した場所が蛇の両目にあたっていたと分かるのは、割ったあとです。
この図鑑には七歩蛇(京都)も収めています。
怪瓜が登場する作品
怪瓜は、鎌倉時代の説話集にさかのぼる話です。読めるのは江戸時代の随筆と、その典拠となった古い説話集です。
献上の品に毒が仕込まれる話は説話集に多く、占いと祈りと武で順に解く形をとります。
怪瓜が登場する随筆
斉諧俗談
大朏東華が書いた随筆です。日本随筆大成第一期に収められています。
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怪瓜についてよくある質問
怪瓜とは何ですか。
京都の話で、毒があると占われ、割ると中に小さな蛇がいたという瓜です。
誰が占ったのですか。
陰陽師の清明が占ったといいます。
瓜はなぜ動いたのですか。
僧正が念誦加持したところ動き出したと記されています。
中の蛇はどうなっていましたか。
両目に針が刺さり、首が切れていたといいます。
怪瓜と併せて覚えたい言葉・用語
物忌み(ものいみ)
日を選んで身を慎み、家にこもることです。
念誦加持(ねんじゅかじ)
経を唱えて祈ることです。
南都(なんと)
奈良のことです。
怪瓜の参考資料
この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。