岩手県遠野市附馬牛町で、淵から出て娘を送り夫婦になった老人。その正体は鮭で、子孫は鮭を食べない。

鮭の老人とはどんな妖怪か
鮭の老人は、淵から出た婿です。岩手県遠野市附馬牛町の話です。
国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、佐々木喜善「不思議な縁女の話」(『土の鈴』土の鈴会、1921年)を典拠に、美しい娘が鷲にさらわれて淵に落とされたが、淵の中から老人が出てきて娘を家に送った。老人は娘に結婚を申し込み夫婦になった。この老人は実は鮭であったので、その子孫は今でも鮭を食べないと記します。
しるしは家に残っています。
その子孫は今でも鮭を食べないのです。
この図鑑には鱗魚(栃木)も収めています。
鮭の老人の漢字表記と読み方
読みは「さけのろうじん」です。
データベースの呼称欄は「鮭,老人」と読点で分けて示します。
「淵」は、川の深くよどんだところです。
「鷲」は大きな猛禽です。
この図鑑には鱗魚(栃木)も収めています。
鮭の老人(さけのろうじん)
データベースの呼称欄は「鮭,老人」と分けて示します。
不思議な縁女の話(ふしぎなえんじょのはなし)
論文名です。
鮭の老人の姿と特徴
鮭の老人の話は、記録に順を追って書かれています。
その人 … 美しい娘。
起きたこと … 鷲にさらわれて淵に落とされた。
出てきたもの … 淵の中から老人。
したこと … 娘を家に送った。
次にしたこと … 娘に結婚を申し込んだ。
その結果 … 夫婦になった。
その正体 … 実は鮭。
いまも続くこと … その子孫は鮭を食べない。
老人の身なりは書かれていません。
鮭の老人の伝承記録
鷲にさらわれる
美しい娘が鷲にさらわれて淵に落とされました。
落とされたのは淵です。
淵から出る老人
淵の中から老人が出てきて娘を家に送りました。
出てきたのは水の中からです。
夫婦になる
老人は娘に結婚を申し込み夫婦になりました。
結ばれたのは縁です。
鮭を食べない家
この老人は実は鮭であったので、その子孫は今でも鮭を食べません。
続いているのはきまりです。
鮭の老人の伝承地域
公的データベースの地域欄は岩手県、市郡名の欄は遠野市、区町村名の欄は附馬牛町を示します。
論文名は不思議な縁女の話です。
鮭の老人の正体と考えられているもの
鮭の老人は、淵から出た婿です。
害をなしてはいません。 語られているのは、誰が助けたかと、その家に何が残ったかです。
正体が明かされたあとも縁が続き、食べないという形で家に伝わっています。
この図鑑には鱗魚(栃木)も収めています。
鮭の老人が登場する作品
鮭の老人を単独で扱った本は見当たりません。読めるのは大正期の郷土雑誌です。
ある魚を食べない家の話は各地にあり、先祖がその魚に助けられたためと語られます。
鮭の老人が登場する郷土誌
土の鈴
土の鈴会が出した雑誌です。1921年の号に不思議な縁女の話が載ります。
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鮭の老人についてよくある質問
鮭の老人とは何ですか。
岩手県遠野市附馬牛町で、淵から出て娘を送ったという老人です。
娘に何が起きたのですか。
鷲にさらわれて淵に落とされたといいます。
老人の正体は。
実は鮭であったと記録されています。
その家に何が残りましたか。
その子孫は今でも鮭を食べないといいます。
鮭の老人と併せて覚えたい言葉・用語
淵(ふち)
川の深くよどんだところです。
附馬牛町(つきもうしちょう)
岩手県遠野市の地区の名です。
佐々木喜善(ささききぜん)
遠野の話を語り伝えた人です。
鮭の老人の参考資料
この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。