岩手県遠野市小友町の金鉱の話。牛の形の親金を引いたところ、坑道が崩れて坑夫が死んだ。

Ty19080914 「山谷観音堂(岩手県遠野市)」 2019年 / CC BY-SA 4.0 出典
黄金の牛とはどんな妖怪か
黄金の牛は、金鉱で掘り当てた牛の形の金です。岩手県遠野市小友町の話です。
国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、佐々木喜善「黄金の牛」(『土の鈴』土の鈴会、1922年)を典拠に、金鉱で牛の形をした親金に掘りついた、牛の角に手綱をつけて引くと角は折れたと記します。
動いた途端に崩れました。
首に綱をつけて引いたところ、牛が2,3歩動いたと思ったとき、坑道が崩れ落ちて坑夫が75人惨死したと結ばれます。
この図鑑には天狗なめし(岩手)も収めています。
黄金の牛の漢字表記と読み方
読みは「おうごんのうし」です。
「親金」は、鉱脈の大もとになる金の塊のことです。
「坑道」は、鉱山の中に掘られた道です。
「惨死」は、むごい死に方をすることです。
この図鑑には天狗なめし(岩手)も収めています。
黄金の牛(おうごんのうし)
日文研データベースが示す呼称です。
親金(おやがね)
記録が示す、鉱脈の大もとになる金の塊です。
黄金の牛の姿と特徴
黄金の牛の話は、記録に順を追って書かれています。
その場所 … 金鉱。
掘り当てたもの … 牛の形をした親金。
したこと(一) … 牛の角に手綱をつけて引いた。
その結果 … 角は折れた。
したこと(二) … 首に綱をつけて引いた。
そのときのこと … 牛が2,3歩動いたと思った。
起きたこと … 坑道が崩れ落ちた。
その死者 … 坑夫が75人惨死した。
牛の大きさは書かれていません。
黄金の牛の伝承記録
牛の形の親金
金鉱で牛の形をした親金に掘りつきました。
出たのは牛の形の金です。
角が折れる
牛の角に手綱をつけて引くと角は折れました。
折れたのは角です。
首に綱をつける
次に首に綱をつけて引きました。
かけ直したのは首です。
坑道が崩れる
牛が2,3歩動いたと思ったとき、坑道が崩れ落ちて坑夫が75人惨死しました。
崩れたのは動いた途端です。
黄金の牛の伝承地域
公的データベースの地域欄は岩手県、市郡名の欄は遠野市、区町村名の欄は小友町を示します。
報告は佐々木喜善が書いたもので、遠野の話を集めた人です。
黄金の牛の正体と考えられているもの
黄金の牛は、金鉱で掘り当てた牛の形の金です。
動いて襲うわけではありません。 語られているのは、二度引いたことと、動いた途端に崩れたことです。
七十五人という死者の数まで記されているところが、この話の重さです。
この図鑑には天狗なめし(岩手)も収めています。
黄金の牛が登場する作品
黄金の牛を単独で扱った本は見当たりません。読めるのは大正時代の雑誌の報告です。
動かしてはならない金の話は各地の鉱山にあり、掘り出そうとして落盤が起きる形をとります。
黄金の牛が登場する雑誌
土の鈴
土の鈴会が出した雑誌です。1922年の号に黄金の牛が載ります。
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黄金の牛についてよくある質問
黄金の牛とは何ですか。
岩手県遠野市小友町の金鉱で掘り当てたという、牛の形をした金の塊です。
どうやって引いたのですか。
はじめ角に手綱をつけ、折れたので首に綱をつけたといいます。
何が起きましたか。
牛が二、三歩動いたと思ったとき、坑道が崩れ落ちたといいます。
何人亡くなりましたか。
坑夫が七十五人惨死したと記録されています。
黄金の牛と併せて覚えたい言葉・用語
親金(おやがね)
鉱脈の大もとになる金の塊のことです。
坑道(こうどう)
鉱山の中に掘られた道です。
遠野市(とおのし)
岩手県の内陸にある市です。
黄金の牛の参考資料
この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。