岩手県盛岡市の話。人が小さくなった果てに起きて、世界が海になるという出来事。

Tomofumi Sato 「盛岡城跡の石垣(岩手県盛岡市)」 2010年 / CC BY-SA 3.0 出典
かェーろくとはどんな妖怪か
かェーろくは、世界が海になる出来事です。岩手県盛岡市の話です。
国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、橘正一「紫波郡飯岡村の土俗」(『旅と伝説』三元社、1929年)を典拠に、人が小さくなって、刀が針となり、麻殻を持つのに二人ががりになると記します。
その先が語られます。
そのときに「かェーろく」があって、世界は海になると結ばれます。
この図鑑には経立(岩手)も収めています。
かェーろくの漢字表記と読み方
読みは「かェーろく」です。
「麻殻」は、麻の皮をはいだあとの茎で、たいへん軽いものです。
その麻殻を二人がかりで持つほど、人が小さくなるという言い方です。
「土俗」は、土地の風習という意味です。
この図鑑には経立(岩手)も収めています。
かェーろく(かェーろく)
日文研データベースが示す呼称です。
麻殻(おがら)
記録が示すものです。麻の皮をはいだあとの軽い茎をいいます。
飯岡村(いいおかむら)
報告の題が示す村名です。今の盛岡市の一部にあたります。
かェーろくの姿と特徴
かェーろくの話は、記録に短くまとめられています。
まず起きること(一) … 人が小さくなる。
まず起きること(二) … 刀が針となる。
まず起きること(三) … 麻殻を持つのに二人ががりになる。
そのときに起きること … 「かェーろく」がある。
その結果 … 世界は海になる。
姿かたちはありません。出来事の名です。
かェーろくの伝承記録
人が小さくなる
人が小さくなるといいます。
縮むのは人です。
刀が針になる
刀が針となるといいます。
小さくなるのは持ちものもです。
麻殻を二人で
麻殻を持つのに二人ががりになるといいます。
重くなるのは軽いものです。
世界が海になる
そのときに「かェーろく」があって、世界は海になるといいます。
変わるのは世のかたちです。
かェーろくの伝承地域
公的データベースの地域欄は岩手県、市郡名の欄は盛岡市を示します。
報告の題は旧郡村名で紫波郡飯岡村の土俗と書かれています。
かェーろくの正体と考えられているもの
かェーろくは、世界が海になる出来事です。
姿のあるものではありません。 語られているのは、人や物が小さくなることと、その果てに世が海になることです。
世の終わりを語る言い伝えは各地にあり、末法の考え方と重なります。
この図鑑には経立(岩手)も収めています。
かェーろくが登場する作品
かェーろくを単独で扱った本は見当たりません。読めるのは戦前の雑誌に載った風習の報告です。
世の終わりに人が小さくなるという言い伝えは各地にあり、末法の世を語る言葉と重なります。
かェーろくが登場する雑誌
旅と伝説
三元社が出した雑誌です。1929年の号に飯岡村の土俗が載ります。
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かェーろくについてよくある質問
かェーろくとは何ですか。
岩手県盛岡市に伝わる、世界が海になるという出来事の名です。
その前に何が起きますか。
人が小さくなり、刀が針となり、麻殻を持つのに二人がかりになるといいます。
姿はありますか。
姿のあるものではなく、出来事の名として記録されています。
どこで語られていますか。
岩手県盛岡市、記録では紫波郡飯岡村です。
かェーろくと併せて覚えたい言葉・用語
麻殻(おがら)
麻の皮をはいだあとの軽い茎です。
土俗(どぞく)
土地の風習という意味です。
紫波郡(しわぐん)
岩手県の中部にある郡です。飯岡村は今の盛岡市にあたります。
かェーろくの参考資料
この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。