茨城県ひたちなか市大島で、女の親子の行き倒れを祀ったとされ、女性の信仰が篤い。

Asturio Cantabrio 「ひたちなか海浜鉄道 那珂湊駅(茨城県ひたちなか市)」 2020年 / CC BY-SA 出典
無縁様とはどんな妖怪か
無縁様はひとことで言えば、由来が二つある祠です。茨城県ひたちなか市の話です。
国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、今野圓輔「常磐採録」(『民間伝承』9巻6,7合併号通巻96,97号、1943年、84頁)を典拠に、大島の無縁様は女性からの信仰が篤い。無縁様は女の親子の行き倒れを祀ったとも言われ、夢に山伏が現れ祀ってくれと頼んだというと記します。
祀られたものが、二通り語られています。
一つは女の親子の行き倒れ。 もう一つは夢に現れた山伏です。
無縁様の漢字表記と読み方
読みは「むえんさま」です。
無縁は、弔う縁者のいないことをいいます。 各地に無縁仏を祀る塚や祠があります。
信仰が篤いのは女性である、と書かれています。
この図鑑には無縁墓(佐賀)も収めています。どちらも縁のない死者を祀ります。
無縁様(むえんさま)
日文研データベースが示す呼称。
無縁仏(むえんぼとけ)
弔う人のいない死者を指す一般の言い方です。
無縁様の姿と特徴
無縁様に姿はありません。記録にあるのは、祀られたものと、信仰です。
場所 … 大島。
信仰の担い手 … 女性。
由来1 … 女の親子の行き倒れを祀った。
由来2 … 夢に山伏が現れ、祀ってくれと頼んだ。
祀った人 … 土地の人びと。
報告の年 … 一九四三年。
姿を見たという記述はありません。
無縁様の伝承記録
女性の信仰が篤い
大島の無縁様は、女性からの信仰が篤いといいます。
誰が拝むかが、先に書かれています。
女の親子の行き倒れ
無縁様は、女の親子の行き倒れを祀ったとも言われます。
名も分からない死者です。
それが、女性の信仰と結び付いています。
夢に山伏が現れる
夢に山伏が現れ、祀ってくれと頼んだともいいます。
由来は、一つに決まっていません。
どちらも、祀ってほしいという願いの形です。
無縁様の伝承地域
公的データベースの地域欄は茨城県ひたちなか市を示します。
ひたちなか市は那珂川の河口の東にあたります。
無縁様の正体と考えられているもの
無縁様は、縁のない死者を引き受けた祠です。
祟りという語は使われていません。 記されているのは、信仰が篤いことと、由来だけです。
それでも、頼まれて祀っています。
この図鑑には無縁墓(佐賀)も収めています。
無縁様が登場する作品
無縁様を単独で扱った本は見当たりません。読めるのは学会誌です。
無縁仏を祀る習わしは各地にあり、行き倒れを祀った例が多くあります。この図鑑には無縁墓(佐賀)も収めています。
無縁様が登場する学会誌
民間伝承
民間伝承の会の学会誌です。1943年の合併号に今野圓輔の採録が載ります。
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無縁様についてよくある質問
無縁様とは何ですか。
茨城県ひたちなか市大島で祀られている、縁のない死者の祠です。
誰が拝みますか。
女性からの信仰が篤いと記録されています。
何が祀られていますか。
女の親子の行き倒れを祀ったとも言われます。
ほかに由来はありますか。
夢に山伏が現れ、祀ってくれと頼んだともいいます。
無縁様と併せて覚えたい言葉・用語
無縁(むえん)
弔う縁者のいないことをいいます。
山伏(やまぶし)
山にこもって修行する行者のことです。
行き倒れ(ゆきだおれ)
道で倒れて死ぬことをいいます。
無縁様の参考資料
この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。