兵庫県宍粟市で、猫の踊りの場で名を呼ばれ、斬られた翌日に怪我をしていた老婆。

せよもん婆々とはどんな妖怪か
せよもん婆々はひとことで言えば、人に入れ替わっていた猫です。兵庫県宍粟市の話です。
国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、島田清「「蛇の谷」と「せよもん婆々」」(『兵庫民俗』1巻2号、1952年、18頁)を典拠に、ある時戦帰りの侍が古い家で休んでいると、夜中に「せよもんばば、せよもんばば」と声が聞こえるので起きた。近付くと猫たちが踊っていた。侍が化け猫だと思い斬りかかったら猫は逃げた。翌日村に出てせよもんばばの家に行くとそこの老婆が怪我をしているという。それは猫が化けたもので、縁の下から人間の骨が出てきたと記します。
猫が名を呼び、その名の家に怪我人がいます。
そして、縁の下から人間の骨が出ました。 本当の老婆は、すでにいなかったことになります。
せよもん婆々の漢字表記と読み方
読みは「せよもんばば」です。
「せよもん」は屋号か人名とみられます。 「婆々」は老婆を指します。
猫が人の名を呼ぶところから話が始まります。 名は、猫の側から出ています。
この図鑑には猫の妖怪として又猫(徳島)も収めています。
せよもん婆々(せよもんばば)
日文研データベースが示す表記。
せよもんばば(せよもんばば)
猫たちが呼んでいた声の形です。
せよもん婆々の姿と特徴
せよもん婆々の姿は、記録に段を追って書かれています。
夜の声 … 「せよもんばば、せよもんばば」。
見たもの … 猫たちが踊っていた。
侍の判断 … 化け猫だと思った。
したこと … 斬りかかった。
猫 … 逃げた。
翌日 … せよもんばばの家の老婆が怪我をしていた。
分かったこと … それは猫が化けたもので、縁の下から人間の骨が出てきた。
猫がどこまで人の姿だったかは書かれていません。
せよもん婆々の伝承記録
夜中に名を呼ぶ声
戦帰りの侍が、古い家で休んでいました。
夜中に「せよもんばば、せよもんばば」と声が聞こえます。
侍は起きて、近付きました。
踊る猫たち
そこでは、猫たちが踊っていました。
侍は化け猫だと思い、斬りかかりました。
猫は逃げました。
何匹いたかは書かれていません。 書かれているのは、踊りと斬撃だけです。
翌日、家の老婆
翌日、村に出てせよもんばばの家に行きました。
そこの老婆が怪我をしているといいます。
それは猫が化けたもので、縁の下から人間の骨が出てきました。
本当の老婆がどうなったかは、骨が答えています。
この図鑑には又猫(徳島)も収めています。そちらも猫にまつわる話です。
せよもん婆々の伝承地域
公的データベースの地域欄は兵庫県宍粟市山崎町を示します。
宍粟は播磨の北部の山あいにあたります。 同じ論文には、蛇の谷の話も並びます。
せよもん婆々の正体と考えられているもの
せよもん婆々は、人に入れ替わっていた猫です。
手がかりは三つでした。 夜の声、斬られた傷、縁の下の骨です。
猫が人に化ける話は各地にあり、踊りの場面が繰り返し現れます。
この図鑑には又猫(徳島)も収めています。
せよもん婆々が登場する作品
せよもん婆々を単独で扱った本は見当たりません。読めるのは県の民俗会の雑誌です。
猫の踊りは各地の化け猫話に出てきて、見た者が正体を知る場面になります。この図鑑には又猫(徳島)も収めています。
せよもん婆々が登場する民俗雑誌
兵庫民俗
兵庫民俗会の雑誌です。1巻2号に島田清の報告が載ります。
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せよもん婆々についてよくある質問
せよもん婆々とは何ですか。
兵庫県宍粟市山崎町で、老婆に化けていたとされる猫です。
どうして分かったのですか。
侍が斬りかかった翌日、せよもんばばの家の老婆が怪我をしていたためです。
本当の老婆はどうなりましたか。
縁の下から人間の骨が出てきたと記録されています。
猫は何をしていましたか。
夜中に集まって踊り、せよもんばばと呼び合っていました。
せよもん婆々と併せて覚えたい言葉・用語
化け猫(ばけねこ)
人に化けるとされた猫。踊る話が各地にあります。
縁の下(えんのした)
家の縁側の下の空間。骨が出たと記録されています。
宍粟(しそう)
兵庫県の北西部にある市の名です。
せよもん婆々の参考資料
この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。