兵庫県神河町の話。山神祭の日に猟へ入ると、狙った猪が消えて黒牛のような獣が現れ大きくなった。

黒牛のような怪獣とはどんな妖怪か
黒牛のような怪獣は、山神祭の日に出たものです。兵庫県神崎郡神河町の話です。
国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、浅田芳朗「播磨国境近傍の山村習俗」(『旅と伝説』三元社、1936年)を典拠に、1900年ごろの1月9日、某氏が山神祭の日であることを忘れて山へ猪猟をしに入ってしまったと記します。
引き金を引く前に変わりました。
猪の通る場所で一服していると、前から猪が1頭やってきたので、狙いをさだめて引き金を引こうとすると、猪の姿は消え、大きな黒牛のような怪獣が現れたと続き、それだだんだんと大きくなっていったので、死に物狂いで逃げ帰ったと結ばれます。
この図鑑には加牟波理入道(兵庫)も収めています。
黒牛のような怪獣の漢字表記と読み方
読みは「くろうしのようなかいじゅう」です。
データベースの呼称欄は「祟り,山の神,黒牛のような怪獣」と三つを並べています。
「山神祭」の日は、山に入ってはいけないとされる日です。
「1月9日」は、この土地の山神祭の日にあたります。
この図鑑には加牟波理入道(兵庫)も収めています。
黒牛のような怪獣(くろうしのようなかいじゅう)
データベースの呼称欄は「祟り,山の神,黒牛のような怪獣」と示します。
山神祭(やまのかみまつり)
記録が示す祭りです。山に入ってはいけない日とされます。
一服(いっぷく)
記録が示す言い方です。ひと休みすることをいいます。
黒牛のような怪獣の姿と特徴
黒牛のような怪獣の話は、記録に順を追って書かれています。
いつ … 1900年ごろの1月9日。
その日 … 山神祭の日。
その人 … 某氏。
したこと … 山神祭の日であることを忘れて山へ猪猟に入った。
いた場所 … 猪の通る場所。
見えたもの … 前から来た猪1頭。
引き金を引こうとしたとき … 猪の姿が消えた。
代わりに現れたもの … 大きな黒牛のような怪獣。
その変化 … だんだんと大きくなっていった。
その人の結末 … 死に物狂いで逃げ帰った。
黒牛のような怪獣の伝承記録
山神祭の日
1900年ごろの1月9日は山神祭の日でした。
その日は山に入らないものです。
忘れて山へ
某氏が山神祭の日であることを忘れて山へ猪猟をしに入ってしまいました。
忘れたのは日です。
猪が来る
猪の通る場所で一服していると、前から猪が1頭やってきました。
待っていたのは通り道です。
猪が消える
狙いをさだめて引き金を引こうとすると、猪の姿は消えました。
消えたのは撃つ直前です。
大きくなる
大きな黒牛のような怪獣が現れ、だんだんと大きくなっていきました。
逃げたのは死に物狂いです。
黒牛のような怪獣の伝承地域
公的データベースの地域欄は兵庫県、市郡名の欄は神崎郡、区町村名の欄は神河町を示します。
報告の題は播磨国境近傍の山村習俗で、山に入る日の決まりを扱っています。
黒牛のような怪獣の正体と考えられているもの
黒牛のような怪獣は、山神祭の日に出たものです。
獣そのものの話ではありません。 語られているのは、入ってはいけない日に入ったことと、狙った猪が別のものに変わったことです。
山の神の祭日に山へ入ると障りがあるという決まりは、各地の山村にあります。
この図鑑には加牟波理入道(兵庫)も収めています。
黒牛のような怪獣が登場する作品
この話を単独で扱った本は見当たりません。読めるのは戦前の雑誌に載った習俗の報告です。
山の神の日に山へ入ると障りがあるという話は全国にあり、猟師のあいだで語り継がれてきました。
黒牛のような怪獣が登場する雑誌
旅と伝説
三元社が出した雑誌です。1936年の号に播磨の山村習俗が載ります。
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黒牛のような怪獣についてよくある質問
この怪獣とは何ですか。
兵庫県神河町の話で、山神祭の日に猟へ入った人の前に現れたという黒牛のような獣です。
猪はどうなりましたか。
引き金を引こうとしたとき、姿が消えたと記されています。
その人はどうなりましたか。
死に物狂いで逃げ帰ったといいます。
いつのことですか。
1900年ごろの1月9日だといいます。
黒牛のような怪獣と併せて覚えたい言葉・用語
山神祭(やまのかみまつり)
山の神をまつる日で、山に入ってはいけないとされます。
播磨(はりま)
兵庫県の南西部にあたる古い国名です。
神河町(かみかわちょう)
兵庫県神崎郡にある山あいの町です。
黒牛のような怪獣の参考資料
この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。