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北海道

霊蛇と古銭(れいじゃとこせん)とはどんな妖怪か|姿と伝承

霊蛇と古銭  / レイジャトコセン

蛇と竜 各地の伝説

北海道で、畑から古銭を掘り出した女の後をついてきた小蛇。殺すと古銭は二度と出なかった。

霊蛇と古銭とはどんな妖怪か

霊蛇と古銭は、殺して失われた蛇です。北海道の話です。

国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、滝沢馬琴兎園小説」(『日本随筆大成第二期』吉川弘文館、1973年)を典拠に、話者を滝沢興継として、文政6年6月のこと。松前領エサシの近郷、アヒノマ村の立之助の妻よすは、素朴で欲がなかった。文政6年6月に彼女は畑で古銭をぞくぞくと掘り出した。しかし畑仕事が疎かになるので、少しだけ掘り出して宿所に持って帰った。その帰路に小さい蛇が後ろから付いてきたが、門あたりで見えなくなった。それを聞いた立之助が銭の入れてある簣を見ると、小さい蛇がいたのでキセルで殺した。立之助はまだあると思い、かの畑を掘ったが何も出なかった。これは霊蛇を殺したからと思われたと記します。

欲を出したのは夫のほうです。

妻のよすは素朴で欲がなかったと書かれています。

この図鑑には阿白蛇(秋田)も収めています。

霊蛇と古銭の漢字表記と読み方

読みは「れいじゃとこせん」です。

データベースの呼称欄は「霊蛇,古銭」と読点で分けて示します。

「文政6年」は1823年にあたります。

「簣」は竹で編んだ入れ物のことです。

この図鑑には阿白蛇(秋田)も収めています。

霊蛇と古銭(れいじゃとこせん)

データベースの呼称欄は「霊蛇,古銭」と分けて示します。

兎園小説(とえんしょうせつ)

論文名です。

霊蛇と古銭の姿と特徴

霊蛇と古銭の話は、記録に順を追って書かれています。

そのころ … 文政6年6月。
その場所 … 松前領エサシの近郷、アヒノマ村。
その人 … 立之助の妻よす。
その人柄 … 素朴で欲がなかった。
したこと … 畑で古銭をぞくぞくと掘り出した。
加減 … 畑仕事が疎かになるので少しだけ掘り出した。
帰路のこと … 小さい蛇が後ろから付いてきた。
その蛇 … 門あたりで見えなくなった。
夫のしたこと … 銭の入れてある簣を見て、小さい蛇をキセルで殺した。
その後 … かの畑を掘ったが何も出なかった。
書き手の見立て … 霊蛇を殺したからと思われた。

蛇の色は書かれていません。

霊蛇と古銭の伝承記録

  1. 畑から古銭
  2. 少しだけ持ち帰る
  3. ついてくる小蛇
  4. 殺すと出なくなる

畑から古銭

文政6年6月に彼女は畑で古銭をぞくぞくと掘り出しました。

出てきたのは古銭です。

少しだけ持ち帰る

しかし畑仕事が疎かになるので、少しだけ掘り出して宿所に持って帰りました。

控えたのはです。

ついてくる小蛇

その帰路に小さい蛇が後ろから付いてきましたが、門あたりで見えなくなりました。

ついてきたのは小さい蛇です。

殺すと出なくなる

立之助が簣の小さい蛇をキセルで殺し、まだあると思ってかの畑を掘りましたが何も出ませんでした。これは霊蛇を殺したからと思われました。

尽きたのは古銭です。

霊蛇と古銭の伝承地域

公的データベースの地域欄は北海道までで、市郡までは示されていません。

記録は江戸のころの言い方で松前領エサシの近郷、アヒノマ村と書いています。

アヒノマ村(あひのまむら)

日文研データベースが示す伝承地域

地図で開く

アヒノマ村の所在地:北海道

報告は吉川弘文館の日本随筆大成によります。

記録は松前領エサシの近郷と書いています。

霊蛇と古銭の正体と考えられているもの

霊蛇と古銭は、殺して失われた蛇です

害をなしてはいません。 語られているのは、誰が控えたかと、誰が欲を出したかです。

妻の素朴さをわざわざ書き添えてあることが、結末の対比になっています。

この図鑑には阿白蛇(秋田)も収めています。

霊蛇と古銭が登場する作品

霊蛇と古銭を単独で扱った本は見当たりません。読めるのは随筆を集めた叢書です。

蛇が財を守るという考えは各地にあり、蔵や井戸の主として語られます。

霊蛇と古銭が登場する随筆

日本随筆大成第二期

吉川弘文館が1973年に出した叢書です。滝沢馬琴の兎園小説を収めます。

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霊蛇と古銭についてよくある質問

霊蛇と古銭とは何ですか。

北海道で、古銭を掘り出した女の後をついてきたという小蛇の話です。

いつのことですか。

文政六年六月、いまの1823年にあたります。

蛇はどうなりましたか。

簣の中にいたところを、立之助がキセルで殺しました。

そのあと古銭は。

同じ畑を掘っても何も出ませんでした。

霊蛇と古銭と併せて覚えたい言葉・用語

文政(ぶんせい)

1818年から1830年までの年号です。

(あじか)

竹で編んだ入れ物のことです。

松前領(まつまえりょう)

江戸のころ、北海道南部を治めた松前氏の領地です。

霊蛇と古銭の参考資料

この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。

  1. 国際日本文化研究センター「霊蛇,古銭」