北海道網走市で、人に食べられる草を教えるため女の姿で村を廻ったという植物の頭領。

オオウバユリとはどんな妖怪か
オオウバユリはひとことで言えば、食べ物を教えに来た草の頭領です。北海道網走市の話です。
国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、知里眞志保「旅と伝説」(『旅と伝説』1934年)を典拠に、二人の女が、村ごとに立ち寄って、借りた椀に脱糞し、食べろという。二人の正体は、オオウバユリとギョウジャニンニクの頭領で、それらの植物が食べられる事を人間に教える為にやってきたのであったと記します。
ふるまいは無礼に見えますが、目的は食べ物を教えることでした。
オオウバユリはアイヌの重要な食料です。 根から澱粉をとります。
オオウバユリの漢字表記と読み方
読みは「おおうばゆり」です。
アイヌ語では「トゥレプ」と呼ばれます。 根から澱粉をとる大切な食べ物でした。
ギョウジャニンニクはプクサと呼ばれ、これも広く食べられました。
オオウバユリ(おおうばゆり)
日文研データベースが示す呼称。
トゥレプ(とぅれぷ)
アイヌ語でオオウバユリを指す言葉です。
ギョウジャニンニク(ぎょうじゃにんにく)
同じ話に出るもう一つの植物です。
オオウバユリの姿と特徴
オオウバユリの姿は、記録に短く書かれています。
現れた姿 … 二人の女。
したこと … 村ごとに立ち寄って、借りた椀に脱糞し、食べろという。
正体 … オオウバユリとギョウジャニンニクの頭領。
目的 … それらの植物が食べられる事を人間に教えるため。
草の姿に戻る場面は書かれていません。
オオウバユリの伝承記録
村ごとに立ち寄る
二人の女が、村ごとに立ち寄りました。
借りた椀に脱糞し、食べろといいます。
無礼にしか見えないふるまいです。
正体は草の頭領
二人の正体は、オオウバユリとギョウジャニンニクの頭領でした。
それらの植物が食べられる事を、人間に教える為にやってきたのです。
教え方が、試しの形をとっています。
オオウバユリの伝承地域
公的データベースの地域欄は北海道網走市浦士別町を示します。
報告者の知里眞志保は、アイヌ語学者として知られます。
オオウバユリの正体と考えられているもの
オオウバユリは、食べ物を教えに来た草の頭領です。
ふるまいは無礼に見えます。 しかし目的は、食べられることを教えることでした。
アイヌの伝承では、草木にも頭領がいると語られます。
オオウバユリが登場する作品
オオウバユリを単独で扱った本は見当たりません。読めるのは戦前の民俗雑誌です。
知里眞志保はアイヌ語学者で、アイヌの伝承を数多く書き残しました。この図鑑にはアッコロカムイも収めています。
オオウバユリが登場する民俗雑誌
旅と伝説
三元社の民俗雑誌です。1934年の号に知里眞志保の報告が載ります。
Amazonのアソシエイトとして、当サイトは適格販売により収入を得ています。
オオウバユリについてよくある質問
この話は何ですか。
北海道網走市に伝わる、オオウバユリとギョウジャニンニクの頭領が女の姿で村を廻った話です。
何をしたのですか。
借りた椀に脱糞し、食べろと言ったと記録されています。
なぜそんなことを。
それらの植物が食べられることを人間に教えるためでした。
オオウバユリとは何ですか。
根から澱粉をとる草で、アイヌの大切な食べ物でした。
オオウバユリと併せて覚えたい言葉・用語
オオウバユリ(おおうばゆり)
ユリ科の草。根から澱粉をとります。
ギョウジャニンニク(ぎょうじゃにんにく)
山菜の一つ。北海道で広く食べられます。
知里眞志保(ちりましほ)
アイヌ語学者。伝承を多く記録しました。
オオウバユリの参考資料
この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。