広島県で、死人の衣を剥ぎ顔をなめて去った僧侶。その家の寺の僧が欲から生霊になっていた。
欲心とはどんな妖怪か
欲心は、欲から出た生霊です。広島県の話です。
国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、村上辰午郎「厳島に関する事」(『旅と伝説』三元社、1929年)を典拠に、ある時行脚僧が山で宿をかりた家では妻が死んだばかりで、主人は自家の寺を訪ねる所だった。僧は留守を頼まれ、死人の枕もとで経を唱えていると一人の僧侶が入って来て死人の衣を剥ぎ顔をいく度もなめて出て行った。この家の寺の僧が欲から生霊になってさ迷って来たらしいと記します。
生きている人の霊です。
この家の寺の僧が欲から生霊になってさ迷って来たらしいといいます。
この図鑑には生霊(各地)も収めています。
欲心の漢字表記と読み方
読みは「よくしん」です。
「欲心」は、むさぼる心のことです。
「生霊」は、生きている人の霊が抜け出たものです。
「衣を剥ぐ」は、着ているものを取り去ることです。
この図鑑には生霊(各地)も収めています。
欲心(よくしん)
日文研データベースが示す呼称。
行脚僧(あんぎゃそう)
記録が示す、諸国をめぐり歩く僧のことです。
欲心の姿と特徴
欲心の話は、記録に順を追って書かれています。
その人 … ある行脚僧。
宿をかりた家のようす … 妻が死んだばかり。
主人の用 … 自家の寺を訪ねる所だった。
僧が頼まれたこと … 留守。
していたこと … 死人の枕もとで経を唱えていた。
入って来たもの … 一人の僧侶。
したこと(一) … 死人の衣を剥いだ。
したこと(二) … 顔をいく度もなめた。
その後 … 出て行った。
書き手の見立て … この家の寺の僧が欲から生霊になってさ迷って来たらしい。
僧侶の顔かたちは書かれていません。
欲心の伝承記録
山で宿をかりる
ある時行脚僧が山で宿をかりた家では妻が死んだばかりでした。
居合わせたのは弔いの家です。
留守を頼まれる
主人は自家の寺を訪ねる所で、僧は留守を頼まれました。
残ったのは旅の僧です。
衣を剥ぐ僧侶
死人の枕もとで経を唱えていると一人の僧侶が入って来て死人の衣を剥ぎ顔をいく度もなめて出て行きました。
入ってきたのは僧侶です。
欲から出た生霊
この家の寺の僧が欲から生霊になってさ迷って来たらしいといいます。
動いたのは欲です。
欲心の伝承地域
公的データベースの地域欄は広島県までで、市郡までは示されていません。
論文名は厳島に関する事で、宮島まわりの話を集めたものです。
欲心の正体と考えられているもの
欲心は、欲から出た生霊です。
死んだ者の霊ではありません。 語られているのは、何をしたかと、誰の霊だったかです。
とむらう側の僧が衣を剥ぐという逆さまが、この話の恐ろしさです。
この図鑑には生霊(各地)も収めています。
欲心が登場する作品
欲心を単独で扱った本は見当たりません。読めるのは戦前の伝説雑誌です。
生きている人の霊が抜け出るという考えは各地にあり、恨みや欲がきっかけとして語られます。
欲心が登場する雑誌
旅と伝説
三元社が出した伝説の雑誌です。1929年の号に厳島に関する事が載ります。
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欲心についてよくある質問
欲心とは何ですか。
広島県で、寺の僧が欲から生霊になったと語られる話です。
何が起きたのですか。
僧侶が入って来て死人の衣を剥ぎ、顔をいく度もなめて出て行きました。
誰が見たのですか。
留守を頼まれ、枕もとで経を唱えていた行脚僧です。
正体は。
この家の寺の僧が欲から生霊になってさ迷って来たらしいといいます。
欲心と併せて覚えたい言葉・用語
欲心(よくしん)
むさぼる心のことです。
生霊(いきりょう)
生きている人の霊が抜け出たものです。
行脚僧(あんぎゃそう)
諸国をめぐり歩く僧のことです。
欲心の参考資料
この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。