広島県で、清盛に千畳敷を一日で建てよと命じ、御神体が大蛇となって追ったという神。

Saigen Jiro 「厳島神社の大鳥居(広島県廿日市市宮島町)」 2012年 / パブリックドメイン 出典
宮嶋様とはどんな妖怪か
宮嶋様は、無理を言った神です。広島県の話です。
国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、真鍋昌弘「田植草紙考―語りぐさの系列をめぐって―」(『伝承文学研究』伝承文学研究会、1965年)を典拠に、宮嶋様に恋慕した清盛に、宮嶋様は千畳敷の屋敷を1日で建立せよと命令した。清盛は仕事にかかるが、もう一息というところで日が暮れかけたので一心に西の夕陽を招き戻し、屋敷は完成した。すると宮嶋様の御神体は大蛇と化し、船で逃走する清盛を追いかけた。しかし清盛はその眼力で潮の流れを変えて逃れることが出来たと記します。
やり遂げてから追われています。
清盛は夕陽を招き戻して屋敷を建て、そのあとで大蛇に追われました。
宮嶋様の漢字表記と読み方
読みは「みやじまさま」です。
「千畳敷」は、畳が千枚敷けるほど広い建物のことです。
「御神体」は、神が宿るとされるものです。
「眼力」は、目の力のことです。
この図鑑には干満岩(広島)も収めています。どちらも宮島に伝わる話です。
宮嶋様(みやじまさま)
日文研データベースが示す呼称。
厳島の神(いつくしまのかみ)
同じ神を指す言い方です。
宮嶋様の姿と特徴
宮嶋様の話は、記録に順を追って書かれています。
恋慕した人 … 清盛。
神の命令 … 千畳敷の屋敷を一日で建立せよ。
清盛のしたこと … 仕事にかかった。
困ったこと … もう一息というところで日が暮れかけた。
したこと … 一心に西の夕陽を招き戻した。
その結果 … 屋敷は完成した。
すると … 宮嶋様の御神体は大蛇と化した。
したこと … 船で逃走する清盛を追いかけた。
清盛のしたこと … その眼力で潮の流れを変えた。
その結果 … 逃れることが出来た。
大蛇の大きさは書かれていません。
宮嶋様の伝承記録
一日で建てよ
宮嶋様に恋慕した清盛に、宮嶋様は千畳敷の屋敷を1日で建立せよと命令しました。
無理を言っています。
夕陽を招き戻す
もう一息というところで日が暮れかけたので一心に西の夕陽を招き戻し、屋敷は完成しました。
日を戻しています。
御神体が大蛇になる
すると宮嶋様の御神体は大蛇と化し、船で逃走する清盛を追いかけました。
やり遂げた後で追われました。
潮の流れを変える
清盛はその眼力で潮の流れを変えて逃れることが出来ました。
逃げ切ったのは海の上です。
宮嶋様の伝承地域
公的データベースの地域欄は広島県までで、市郡までは示されていません。
宮嶋は厳島の別の呼び方です。
宮嶋様の正体と考えられているもの
宮嶋様は、大蛇に化したとされる神です。
祟りきってはいません。 語られているのは、無理な命令と、やり遂げたこと、そして追われて逃げ切ったことです。
清盛が厳島を篤くまつったことが、この話の下敷きになっています。
この図鑑には干満岩(広島)も収めています。
宮嶋様が登場する作品
宮嶋様を単独で扱った本は見当たりません。読めるのは伝承文学研究会の雑誌です。
沈む日を招き戻す話は各地にあり、日招きの伝説として語られます。
宮嶋様が登場する学会誌
伝承文学研究
伝承文学研究会が出した雑誌です。1965年の号に田植草紙考が載ります。
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宮嶋様についてよくある質問
宮嶋様とは何ですか。
広島県で語られる、厳島の神を指す呼び方です。
清盛は何を命じられたのですか。
千畳敷の屋敷を一日で建立せよと命じられたといいます。
どうやって間に合わせたのですか。
一心に西の夕陽を招き戻したと記録されています。
そのあとどうなりましたか。
御神体が大蛇と化して追いましたが、清盛は潮の流れを変えて逃れたといいます。
宮嶋様と併せて覚えたい言葉・用語
千畳敷(せんじょうじき)
畳が千枚敷けるほど広い建物のことです。
御神体(ごしんたい)
神が宿るとされるものです。
日招き(ひまねき)
沈む日を招き戻すという伝説です。
宮嶋様の参考資料
この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。