本文へ移動

岐阜県

鰯の頭(いわしのあたま)とはどんな妖怪か|姿と伝承

鰯の頭  / イワシノアタマ

そのほか 各地の伝説

岐阜県揖斐郡揖斐川町の話。悪戯で置かれた鰯の頭に後光が差し、節分の始まりになった。

鰯の頭の姿を描いた図

z tanuki 「谷汲山華厳寺の堂(岐阜県揖斐郡揖斐川町)」 2015年 / CC BY 3.0 出典

鰯の頭とはどんな妖怪か

鰯の頭は、後光の差した魚の頭です。岐阜県揖斐郡揖斐川町の話です。

国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、國學院大學民俗学研究会岐阜県揖斐郡谷汲村」(『民俗採訪』國學院大學民俗学研究会、1972年)を典拠に、昔、盲目の人が台所で仏さんを拝んでいたので、ある人が悪戯半分でその前に鰯の頭を置いたと記します。

悪戯が行事になりました。

すると鰯の頭に後光が差していたので、それ以来節分をするようになったといいます。

この図鑑には刀掛けの松(岐阜)も収めています。

鰯の頭の漢字表記と読み方

読みは「いわしのあたま」です。

「後光」は、仏や神の背から差すとされる光のことです。

「節分」は、立春の前の日に豆をまく行事です。

「悪戯半分」は、ふざけ半分という意味です。

この図鑑には刀掛けの松(岐阜)も収めています。

鰯の頭(いわしのあたま)

日文研データベースが示す呼称です。

後光(ごこう)

記録が示す、鰯の頭から差したものです。

鰯の頭の姿と特徴

鰯の頭の話は、記録に短く書かれています。

その人 … 盲目の人。
していたこと … 台所で仏さんを拝んでいた。
した人 … ある人。
その気持ち … 悪戯半分。
置いたもの … 鰯の頭。
置いた場所 … その前。
起きたこと … 鰯の頭に後光が差した。
それ以来 … 節分をするようになった。

誰が後光を見たかは書かれていません。

鰯の頭の伝承記録

  1. 台所で拝む人
  2. 悪戯半分に置く
  3. 後光が差す
  4. 節分の始まり

台所で拝む人

昔、盲目の人が台所で仏さんを拝んでいました。

拝んでいたのは台所でです。

悪戯半分に置く

ある人が悪戯半分でその前に鰯の頭を置きました。

置かれたのは魚の頭です。

後光が差す

すると鰯の頭に後光が差していました。

差したのはです。

節分の始まり

それ以来節分をするようになったといいます。

始まったのは行事です。

鰯の頭の伝承地域

公的データベースの地域欄は岐阜県、市郡名の欄は揖斐郡、区町村名の欄は揖斐川町を示します。

報告の題は旧村名で岐阜県揖斐郡谷汲村と書かれています。

谷汲(たにぐみ)

報告の題が示す場所

地図で開く

谷汲の所在地:岐阜県揖斐郡揖斐川町谷汲

報告の題は岐阜県揖斐郡谷汲村です。

谷汲村は2005年に合併して揖斐川町になりました。

鰯の頭の正体と考えられているもの

鰯の頭は、後光の差した魚の頭です

化けるものではありません。 語られているのは、ふざけて置かれたことと、そこに光が差したことです。

からかいのつもりが節分の始まりとして語られているところが、この話の運びです。

この図鑑には刀掛けの松(岐阜)も収めています。

鰯の頭が登場する作品

鰯の頭を単独で扱った本は見当たりません。読めるのは学生の調査報告です。

節分に鰯の頭を戸口に挿す習わしは各地にあり、柊とあわせて魔を避けるとされます。

鰯の頭が登場する調査報告

民俗採訪

國學院大學民俗学研究会が出した報告です。1972年の号に谷汲村が載ります。

中部の妖怪の本を探す

Amazonのアソシエイトとして、当サイトは適格販売により収入を得ています。

鰯の頭についてよくある質問

この鰯の頭の話とは何ですか。

岐阜県揖斐郡揖斐川町で、悪戯で置かれた鰯の頭に後光が差したという話です。

誰が置いたのですか。

ある人が悪戯半分で、拝んでいる人の前に置いたといいます。

何が起きましたか。

鰯の頭に後光が差していたといいます。

そのあとどうなりましたか。

それ以来、節分をするようになったといいます。

鰯の頭と併せて覚えたい言葉・用語

後光(ごこう)

仏や神の背から差すとされる光のことです。

節分(せつぶん)

立春の前の日に豆をまく行事です。

揖斐川町(いびがわちょう)

岐阜県の西部にある町です。

鰯の頭の参考資料

この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。

  1. 国際日本文化研究センター「鰯の頭」