岐阜県飛騨市神岡町の八幡神社にある古い旗。社殿の外に出すと大雷雨になるという。

Asturio Cantabrio 「神岡城(岐阜県飛騨市神岡町)」 2023年 / CC BY-SA 4.0 出典
雨乞旗とはどんな妖怪か
雨乞旗は、出すと雨が降る旗です。岐阜県飛騨市神岡町の話です。
国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、林魁一「みき田及び雨乞旗(飛騨國船津町朝浦八幡神社)」(『民間伝承』民間伝承の会、1942年)を典拠に、八幡神社に、雨乞旗という古い旗がある。貞享元年、大干魃になり、作物がほとんど枯れてしまって困ったとき、この旗を出して祭典を行うと、大雨が降り、実り多かったと記します。
効きすぎるので、しまってあります。
旗は、社殿の外に出すと、大雷雨になるというので、雨乞いの時以外は、外に出さないといいます。
この図鑑には刀掛けの松(岐阜)も収めています。
雨乞旗の漢字表記と読み方
読みは「あまごいばた」です。
「貞享元年」は1684年にあたります。
「干魃」は、雨が降らず水がかれることです。
「祭典」は、社で行うまつりのことです。
この図鑑には刀掛けの松(岐阜)も収めています。
雨乞旗(あまごいばた)
日文研データベースが示す呼称です。
朝浦八幡神社(あさうらはちまんじんじゃ)
報告の題が示す、旗のある社の名です。
雨乞旗の姿と特徴
雨乞旗の話は、記録に順を追って書かれています。
ある場所 … 八幡神社。
その名 … 雨乞旗。
その古さ … 古い旗。
そのとき … 貞享元年。
起きたこと … 大干魃になり、作物がほとんど枯れてしまった。
したこと … この旗を出して祭典を行った。
その結果(一) … 大雨が降った。
その結果(二) … 実り多かった。
それ以来 … 8月15日に祭典を行うことになった。
旗の決まり … 社殿の外に出すと大雷雨になる。
そのため … 雨乞いの時以外は外に出さない。
旗の色や紋は書かれていません。
雨乞旗の伝承記録
八幡神社の古い旗
八幡神社に、雨乞旗という古い旗があります。
納まっているのは社殿の中です。
貞享元年の干魃
貞享元年、大干魃になり、作物がほとんど枯れてしまって困りました。
枯れたのは作物です。
旗を出して祭る
この旗を出して祭典を行うと、大雨が降り、実り多かったといいます。
降ったのは大雨です。
外に出さない
それ以来、8月15日に祭典を行うことになりました。旗は、社殿の外に出すと、大雷雨になるというので、雨乞いの時以外は、外に出しません。
しまわれているのは効きすぎるからです。
雨乞旗の伝承地域
公的データベースの地域欄は岐阜県、市郡名の欄は飛騨市、区町村名の欄は神岡町を示します。
報告の題は旧町名で飛騨國船津町朝浦八幡神社と書かれています。
雨乞旗の正体と考えられているもの
雨乞旗は、出すと雨が降る旗です。
祟る話ではありません。 語られているのは、干魃のときに出して雨が降ったことと、それ以来しまってあることです。
日を決めて祭る一方、雨乞いの時以外は外に出さないという扱いが続いています。
この図鑑には刀掛けの松(岐阜)も収めています。
雨乞旗が登場する作品
雨乞旗を単独で扱った本は見当たりません。読めるのは戦前の雑誌の報告です。
しまってある宝物を出すと雨が降るという言い伝えは各地にあり、面や旗、絵馬などで語られます。
雨乞旗が登場する雑誌
民間伝承
民間伝承の会が出した雑誌です。1942年の号にこの旗の報告が載ります。
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雨乞旗についてよくある質問
雨乞旗とは何ですか。
岐阜県飛騨市神岡町の八幡神社にある古い旗です。
いつ効きましたか。
貞享元年の大干魃のとき、旗を出して祭典を行うと大雨が降ったといいます。
いつ祭りますか。
それ以来、八月十五日に祭典を行うことになったといいます。
ふだんは出さないのですか。
社殿の外に出すと大雷雨になるので、雨乞いの時以外は出さないといいます。
雨乞旗と併せて覚えたい言葉・用語
貞享(じょうきょう)
1684年から1688年までの年号です。
干魃(かんばつ)
雨が降らず水がかれることです。
神岡町(かみおかちょう)
岐阜県飛騨市の北部にあたる地域です。
雨乞旗の参考資料
この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。