本文へ移動

福島県

八槻様(やつきさま)とはどんな妖怪か|姿と伝承

八槻様  / ヤツキサマ

神になった妖怪 各地の伝説

福島県須賀川市で、戦のとき大根畑に隠れたとされ、十月十日に畑へ入るのを忌んだ神。

八槻様の姿を描いた図

Sugikats 「宇津峰の入口(福島県須賀川市)」 2020年 / CC BY-SA 4.0 出典

八槻様とはどんな妖怪か

八槻様は、大根畑にいる神です。福島県須賀川市の話です。

国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、東京女子大学史学科一五、年中行事」(『宇津峯山麓の民俗』1963年)を典拠に、10月10日は大根の年取りである。八槻様が大根畑にいるという伝説があり、戦いの時に大根畑に隠れたという。この日に大根畑に入ると大根にすじがはいるという。この日が終わってから大根を収穫すると記します。

破ると大根が変わります。

この日に畑へ入ると大根にすじがはいるというのです。

八槻様の漢字表記と読み方

読みは「やつきさま」です。

「年取り」は、年を重ねる節目の日を指す言い方です。

「すじがはいる」は、大根に固い筋ができることです。

「宇津峯」は須賀川市と郡山市の境にある山です。

八槻様(やつきさま)

日文研データベースが示す呼称。

大根の年取り(だいこんのとしとり)

記録が示す、十月十日の呼び名です。

八槻様の姿と特徴

八槻様の決まりは、記録に短く書かれています。

その日 … 十月十日。
その呼び名 … 大根の年取り。
いるところ … 大根畑。
その由来 … 戦いの時に大根畑に隠れた。
してはいけないこと … この日に大根畑に入る。
破ると起きること … 大根にすじがはいる。
収穫 … この日が終わってから。

八槻様の姿は書かれていません。

八槻様の伝承記録

  1. 大根の年取り
  2. 大根畑に隠れる
  3. 入ると筋がはいる
  4. 終わってから収穫

大根の年取り

10月10日は大根の年取りです。

日にが付いています。

大根畑に隠れる

八槻様が大根畑にいるという伝説があり、戦いの時に大根畑に隠れたといいます。

隠れ場所がでした。

入ると筋がはいる

この日に大根畑に入ると大根にすじがはいるといいます。

罰は作物に出ます。

終わってから収穫

この日が終わってから大根を収穫します。

待つのが決まりです。

八槻様の伝承地域

公的データベースの地域欄は福島県須賀川市を示します。

報告の題にある宇津峯は、この市と郡山市の境にある山です。

宇津峯(うつみね)

日文研データベースが示す伝承地域

地図で開く

宇津峯の所在地:福島県須賀川市

報告は東京女子大学史学科の宇津峯山麓の民俗によります。

須賀川市と郡山市の境にある山です。

八槻様の正体と考えられているもの

八槻様は、大根畑に身を寄せたとされる神です

祟る話ではありません。 語られているのは、なぜ畑にいるかと、その日に何をしないかです。

戦のときに隠れたという由来が、畑を踏ませない理由になっています。

この図鑑には八百萬の神(福島)も収めています。

八槻様が登場する作品

八槻様を単独で扱った本は見当たりません。読めるのは大学の史学科の報告書です。

作物の年取りは各地にあり、その日は畑に入らない決まりを伴います。

八槻様が登場する報告書

宇津峯山麓の民俗

東京女子大学史学科が1963年に出した福島県須賀川市の報告です。

東北の妖怪の本を探す

Amazonのアソシエイトとして、当サイトは適格販売により収入を得ています。

八槻様についてよくある質問

八槻様とは何ですか。

福島県須賀川市で、大根畑にいるとされた神です。

なぜ畑にいるのですか。

戦いの時に大根畑に隠れたためといいます。

いつ畑に入ってはいけないのですか。

十月十日、大根の年取りの日です。

入るとどうなりますか。

大根にすじがはいると記録されています。

八槻様と併せて覚えたい言葉・用語

年取り(としとり)

年を重ねる節目の日を指す言い方です。

宇津峯(うつみね)

福島県須賀川市と郡山市の境にある山です。

すじ(すじ)

大根にできる固い筋のことです。

八槻様の参考資料

この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。

  1. 国際日本文化研究センター「八槻様」