福島県郡山市湖南町で、氾濫のとき昇ってきた大きな緋鯉を食べた網元の家が病んだ。供養すると全快した。

Sugikats 「猪苗代湖のしぶき氷(福島県郡山市湖南町)」 2018年 / CC BY-SA 4.0 出典
鯉の霊の祟りとはどんな妖怪か
鯉の霊の祟りは、食べた魚の祟りです。福島県郡山市湖南町の話です。
国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、東京女子大学史学科郷土調査団「六、口承文芸 1昔話」(『猪苗代湖南の民俗:福島県郡山市湖南町三代』郡山地方史研究会、1970年)を典拠に、話者を半沢として、湖水の水が氾濫して、鯉がたくさん昇ってきた。その中に特に大きな緋鯉がいた。それを網元の家中で食べた。すると次々と家の者が病気になった。ワカサマに拝んでもらうと、鯉の霊の祟りだという。供養をするから恨みをとくようにと頼むと家の人は全快したと記します。
解いたのは頼みごとです。
供養をするから恨みをとくようにと頼むと、家の人は全快しました。
この図鑑には湖水の主(各地)も収めています。
鯉の霊の祟りの漢字表記と読み方
読みは「こいのれいのたたり」です。
「網元」は、網や船を持って漁師を使う家のことです。
「緋鯉」は、赤い色をした鯉です。
「湖水」はここでは猪苗代湖を指します。
この図鑑には湖水の主(各地)も収めています。
鯉の霊の祟り(こいのれいのたたり)
日文研データベースが示す呼称。
ワカサマ(わかさま)
記録が示す、拝んで見立てる人の呼び名です。
鯉の霊の祟りの姿と特徴
鯉の霊の祟りの話は、記録に順を追って書かれています。
起きたこと … 湖水の水が氾濫した。
昇ってきたもの … 鯉がたくさん。
その中にいたもの … 特に大きな緋鯉。
したこと … 網元の家中で食べた。
そのあと … 次々と家の者が病気になった。
拝んでもらった相手 … ワカサマ。
その見立て … 鯉の霊の祟り。
頼んだこと … 供養をするから恨みをとくように。
その結果 … 家の人は全快した。
緋鯉の大きさは書かれていません。
鯉の霊の祟りの伝承記録
氾濫と鯉
湖水の水が氾濫して、鯉がたくさん昇ってきました。その中に特に大きな緋鯉がいました。
目立ったのは緋鯉です。
網元の家で食べる
それを網元の家中で食べました。
食べたのは家中です。
次々と病む
すると次々と家の者が病気になりました。
広がったのは病です。
ワカサマの見立て
ワカサマに拝んでもらうと、鯉の霊の祟りだといい、供養をするから恨みをとくようにと頼むと家の人は全快しました。
効いたのは供養の約束です。
鯉の霊の祟りの伝承地域
公的データベースの地域欄は福島県、市郡名の欄は郡山市、区町村名の欄は湖南町を示します。
書名の猪苗代湖南の民俗が示すとおり、猪苗代湖の南側の土地です。
鯉の霊の祟りの正体と考えられているもの
鯉の霊の祟りは、食べた魚の祟りです。
姿は現れていません。 語られているのは、何を食べたかと、どう解いたかです。
祟りを鎮めたのが祈りでなく供養の約束であるところが、この話の運びです。
この図鑑には湖水の主(各地)も収めています。
鯉の霊の祟りが登場する作品
鯉の霊の祟りを単独で扱った本は見当たりません。読めるのは地方史研究会の報告です。
主とされる大きな魚を食べて祟られるという話は各地にあり、湖や淵の主として語られます。
鯉の霊の祟りが登場する調査報告
猪苗代湖南の民俗
郡山地方史研究会が1970年に出した報告です。口承文芸の章に載ります。
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鯉の霊の祟りについてよくある質問
鯉の霊の祟りとは何ですか。
福島県郡山市湖南町で、緋鯉を食べた網元の家に起きたという祟りです。
何を食べたのですか。
氾濫のとき昇ってきた、特に大きな緋鯉です。
誰が見立てたのですか。
ワカサマに拝んでもらいました。
どう治ったのですか。
供養をするから恨みをとくようにと頼むと全快したといいます。
鯉の霊の祟りと併せて覚えたい言葉・用語
網元(あみもと)
網や船を持って漁師を使う家のことです。
緋鯉(ひごい)
赤い色をした鯉です。
湖南町(こなんまち)
福島県郡山市の地区の名です。
鯉の霊の祟りの参考資料
この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。