福島県南会津町で、穴を塞いだ石が茸に見えて持ち帰らされたという狐の返し。

狐の穴の石とはどんな妖怪か
狐の穴の石はひとことで言えば、投げた石が返ってきた話です。福島県南会津郡南会津町の話です。
国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、野口長義「南会津の民俗(完)」(『旅と伝説』三元社、1938年)を典拠に、狐の穴に石を放り込んで塞いでおいた。夕方にマエダケを取りに行くと、大きな茸があったので喜んで持ち帰ったが、それは昼間の石であったと記します。
先に手を出したのは人です。
穴を石で塞いだのは人のほうでした。 夕方には、その石を自分で担いで帰っています。
狐の穴の石の漢字表記と読み方
読みは「きつねのあなのいし」です。
狐が茸や馬糞に化けさせる話は各地にあります。
「マエダケ」は、この地方で山の幸を指す呼び方です。
この図鑑には狐の木切り(青森)も収めています。どちらも見えたものが違っていた話です。
狐の穴の石(きつねのあなのいし)
日文研データベースが示す呼称は「狐の穴,石」です。
マエダケ(まえだけ)
記録に出る山菜または茸の呼び名です。
狐の穴の石の姿と特徴
狐の穴の石の話は、記録に短く書かれています。
人のしたこと … 狐の穴に石を放り込んで塞いだ。
時 … 夕方。
行った先 … マエダケを取りに。
見えたもの … 大きな茸。
持ち帰ったもの … 昼間の石。
狐そのものの姿は書かれていません。
狐の穴の石の伝承記録
穴を石で塞ぐ
狐の穴に石を放り込んで塞いでおきました。
始めたのは人のほうです。
大きな茸
夕方にマエダケを取りに行くと、大きな茸があったので喜んで持ち帰りました。
喜んで自分で担いでいます。
昼間の石
それは昼間の石でした。
返ってきたのは投げた当の石でした。
狐の穴の石の伝承地域
公的データベースの地域欄は福島県南会津郡南会津町を示します。
南会津は福島県の南西部にあたる山間の地域です。
狐の穴の石の正体と考えられているもの
狐の穴の石は、仕返しとして語られる化かしです。
祟るとは書かれていません。 返されたのは、自分が投げ込んだ石でした。
狐の姿は出てきません。 残っているのは取り違えだけです。
この図鑑には狐の木切り(青森)も収めています。
狐の穴の石が登場する作品
狐の穴の石を単独で扱った本は見当たりません。読めるのは戦前の伝説雑誌です。
狐が物を化けさせて持ち帰らせる話は各地にあります。
狐の穴の石が登場する雑誌
旅と伝説
三元社が出した伝説の雑誌です。1938年の号に南会津の民俗が載ります。
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狐の穴の石についてよくある質問
狐の穴の石とは何ですか。
福島県南会津町で、穴を塞いだ石が茸に見えて持ち帰らされたと語られる話です。
なぜ石を投げ込んだのですか。
記録は理由を書かず、穴を塞いだとだけ記します。
マエダケとは何ですか。
この地方で山の幸を指す呼び名です。
狐は姿を見せましたか。
姿についての記述はありません。
狐の穴の石と併せて覚えたい言葉・用語
南会津(みなみあいづ)
福島県南西部の山間地域の呼び名です。
化かす(ばかす)
だまして見えるものを違えさせることです。
茸(きのこ)
山で採れる菌類のことです。
狐の穴の石の参考資料
この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。