福島県双葉郡浪江町で、留守番の嫁に歌を聞かせた猫。人に話せば噛み殺すといい、そのとおりにした。

赤猫屋敷とはどんな妖怪か
赤猫屋敷は、歌を聞かせた猫の話です。福島県双葉郡浪江町の話です。
国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、国学院大学民俗文学研究会「福島県双葉郡浪江町」(『伝承文芸』国学院大学民俗文学研究会、1964年)を典拠に、話者を鎌田敏蔵として、1人家に取り残された嫁をかわいそうにおもった猫が、嫁に歌を聞かせる。ただしこのことを人に教えたらかみ殺す、というと記します。
情けと戒めが、同じ猫から出ています。
家族に問い詰められて話した嫁は、その晩のどを噛み切られて死んでしまったといいます。
この図鑑には稲荷の主(福島)も収めています。
赤猫屋敷の漢字表記と読み方
読みは「あかねこやしき」です。
呼称の欄は「赤猫屋敷」、読みの欄は「アカネコヤシキ」と書かれています。
「せびる」は、しつこく求めることです。
「伝承文芸」は、語り伝えられてきた話や歌のことです。
この図鑑には稲荷の主(福島)も収めています。
赤猫屋敷(あかねこやしき)
日文研データベースが示す呼称です。
アカネコヤシキ(あかねこやしき)
データベースの読みの欄はこの形です。
赤猫屋敷の姿と特徴
赤猫屋敷の話は、記録に順を追って書かれています。
残された人 … 1人家に取り残された嫁。
猫の気持ち … かわいそうにおもった。
したこと … 嫁に歌を聞かせる。
その条件 … このことを人に教えたらかみ殺す。
帰ってきた人 … 家族。
気づいたこと … 歌を聞きつけた。
したこと … 誰がうたったのかをせびる。
嫁のしたこと … 本当のことを言ってしまった。
その晩のこと … のどを噛み切られて死んでしまった。
猫の毛色や大きさは書かれていません。
赤猫屋敷の伝承記録
留守番の嫁に歌う
1人家に取り残された嫁をかわいそうにおもった猫が、嫁に歌を聞かせます。
歌ったのは猫です。
人に教えたら
ただしこのことを人に教えたらかみ殺す、といいます。
課すのは口止めです。
家族がせびる
帰ってきた家族が歌を聞きつけ、嫁に誰がうたったのかをせびりました。
問い詰めたのは家の者です。
その晩
本当のことを言ってしまった嫁は、その晩のどを噛み切られて死んでしまいました。
果たされたのははじめの言葉です。
赤猫屋敷の伝承地域
公的データベースの地域欄は福島県、市郡名の欄は双葉郡、区町村名の欄は浪江町を示します。
話は屋敷の名として残り、赤猫屋敷と呼ばれています。
赤猫屋敷の正体と考えられているもの
赤猫屋敷は、歌を聞かせた猫の話です。
はじめは情けから出ています。 語られているのは、猫が嫁をかわいそうに思ったことと、口止めを破った末です。
猫は約束どおりにのどを噛み切ったのであって、だまし討ちではありません。
この図鑑には稲荷の主(福島)も収めています。
赤猫屋敷が登場する作品
赤猫屋敷を単独で扱った本は見当たりません。読めるのは学生の調査報告です。
猫が口をきき、他言を禁じる話は各地にあり、破った人が命を落とす形で結ばれます。
赤猫屋敷が登場する調査報告
伝承文芸
国学院大学民俗文学研究会が出した報告です。1964年の号に浪江町の話が載ります。
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赤猫屋敷についてよくある質問
赤猫屋敷とは何ですか。
福島県双葉郡浪江町で、留守番の嫁に歌を聞かせた猫の話です。
なぜ猫は歌ったのですか。
1人家に取り残された嫁をかわいそうにおもったからです。
どんな約束がありましたか。
このことを人に教えたらかみ殺す、というものです。
嫁はどうなりましたか。
本当のことを言ってしまい、その晩のどを噛み切られて死んだといいます。
赤猫屋敷と併せて覚えたい言葉・用語
せびる(せびる)
しつこく求めることです。
伝承文芸(でんしょうぶんげい)
語り伝えられてきた話や歌のことです。
双葉郡(ふたばぐん)
福島県の浜通りにある郡です。
赤猫屋敷の参考資料
この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。