福井県坂井市で、城の人柱にされ、命日に雨を降らせたという女性。

片目のお静とはどんな妖怪か
片目のお静はひとことで言えば、約束を破られた人柱です。福井県坂井市の話です。
国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、伊東祐忠「丸岡城と伝説」(『若越民俗』通巻1号、1949年、19頁)を典拠に、柴田勝豊が築城する際、片目のお静という女性を人柱にした。お静は遺族を侍にしてくれるよう頼んだが、勝豊はこの約束を反故にしたので病死した。毎年4月半ばにお静の命日になると春雨が降ってお壕の水が増水したと記します。
人柱と、破られた約束と、毎年の雨が並んでいます。
雨は命日に降りました。 土地の人は、それをお静の涙と受け取りました。
片目のお静の漢字表記と読み方
読みは「かためのおしず」です。
人柱は、築城のときに人を埋めたという言い伝えです。 各地の城に残ります。
この話の城は丸岡城です。 報告の題も「丸岡城と伝説」です。
この図鑑には片目魚(兵庫)も収めています。そちらは魚の片目です。
片目のお静(かためのおしず)
日文研データベースが示す表記。
お静の涙雨(おしずのなみだあめ)
命日に降る雨を指す言い方です。
片目のお静の姿と特徴
片目のお静に姿はありません。記録にあるのは、約束と雨です。
築城した人 … 柴田勝豊。
人柱 … 片目のお静という女性。
願い … 遺族を侍にしてほしい。
その後 … 勝豊は約束を反故にした。
勝豊 … 病死した。
毎年のこと … 4月半ばの命日に春雨が降った。
そのとき … お壕の水が増水した。
姿を見たという記述はありません。
片目のお静の伝承記録
人柱になる
柴田勝豊が築城する際、片目のお静という女性を人柱にしました。
人柱は、城の礎に人を埋めたという言い伝えです。
お静は、遺族を侍にしてくれるよう頼みました。
約束が破られる
勝豊は、この約束を反故にしました。
そして、病死しました。
因果を結び付ける語り方です。
命日の雨
毎年4月半ば、お静の命日になると春雨が降りました。
お壕の水が増水しました。
季節の雨に、名が付いたわけです。
片目のお静の伝承地域
公的データベースの地域欄は福井県坂井市を示します。報告は丸岡城の伝説を扱っています。
丸岡城は現存する天守を持つ城として知られます。
片目のお静の正体と考えられているもの
片目のお静は、約束を破られた人柱です。
祟りという語は使われていません。 語られているのは、勝豊の病死と、命日の雨です。
人柱の話は各地の城に残ります。
この図鑑には片目魚(兵庫)も収めています。
片目のお静が登場する作品
片目のお静を単独で扱った本は見当たりません。読めるのは県の民俗学会の雑誌です。
人柱伝説は各地の城や橋に残り、約束が破られる形が繰り返し現れます。この図鑑には片目魚(兵庫)も収めています。
片目のお静が登場する民俗雑誌
若越民俗
福井県民俗学会の雑誌です。通巻1号に伊東祐忠の報告が載ります。
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片目のお静についてよくある質問
片目のお静とは誰ですか。
福井県坂井市の丸岡城で、築城の人柱にされたと伝わる女性です。
何を頼んだのですか。
遺族を侍にしてくれるよう頼んだと記録されています。
約束はどうなりましたか。
柴田勝豊が反故にし、その後に病死したと伝わります。
命日には何が起きますか。
毎年4月半ばに春雨が降り、お壕の水が増水したといいます。
片目のお静と併せて覚えたい言葉・用語
人柱(ひとばしら)
築城や治水のために人を埋めたという言い伝えです。
柴田勝豊(しばたかつとよ)
戦国期の武将。丸岡城を築いたと伝わります。
お壕(おほり)
城のまわりの水堀のことです。
片目のお静の参考資料
この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。