愛媛県西予市野村町で、六部の目を射抜いたのち、また屋根へ戻ったという矢。

PekePON 「卯之町の町並み(愛媛県西予市宇和町卯之町)」 2009年 / CC BY-SA 3.0 出典
目通し矢とはどんな妖怪か
目通し矢は、戻ってきた矢です。愛媛県西予市野村町の話です。
国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、『あゆみ』(愛媛大学農学部附属農業高等学校郷土研究部、1964年)所載の「村人の信仰と伝説」を典拠に、ある日、六部が宮成を通っ峠を越そうとした時、ある家の屋根から弓の名人に射殺された。矢が六部の目に入ったが、再びその屋根の方に戻ったという。それを目通し矢というと記します。
矢が帰っています。
六部の目に入った矢が、再びその屋根の方に戻ったというのです。
目通し矢の漢字表記と読み方
目通し矢(めどおしや)
日文研データベースが示す呼称。
六部殺し(ろくぶごろし)
同じたぐいの話に付けられる呼び名です。
目通し矢の姿と特徴
目通し矢の話は、記録に短く書かれています。
その人 … 六部。
していたこと … 宮成を通って峠を越そうとした。
射た人 … ある家の屋根にいた弓の名人。
その結果 … 六部は射殺された。
矢の入ったところ … 六部の目。
そのあと … 矢は再びその屋根の方に戻った。
その名 … 目通し矢。
弓の名人の名は書かれていません。
目通し矢の伝承記録
峠を越そうとする
ある日、六部が宮成を通っ峠を越そうとしました。
通りがかりの旅の者です。
屋根から射る
ある家の屋根から弓の名人に射殺されました。
射たのは屋根の上からでした。
目に入る
矢が六部の目に入りました。
当たったのは目です。
屋根へ戻る
再びその屋根の方に戻ったといいます。それを目通し矢といいます。
矢が帰っています。
目通し矢の伝承地域
公的データベースの地域欄は愛媛県西予市野村町を示します。
記録は宮成という地名を挙げています。
目通し矢の正体と考えられているもの
目通し矢は、射たあと戻ったとされる矢です。
姿を持つものは出てきません。 語られているのは、目に入ったことと、屋根へ戻ったことです。
六部を殺した話は各地にあり、多くはその家に祟る形をとります。
この図鑑には弥陀窟(静岡)も収めています。
目通し矢が登場する作品
目通し矢を単独で扱った本は見当たりません。読めるのは高校の郷土研究部の報告書です。
六部を殺す話は各地にあり、殺した家がのちに絶える形をよくとります。
目通し矢が登場する報告書
あゆみ
愛媛大学農学部附属農業高等学校郷土研究部が1964年に出した報告です。
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目通し矢についてよくある質問
目通し矢とは何ですか。
愛媛県西予市野村町で、六部の目を射抜いて戻ったとされる矢です。
誰が射たのですか。
ある家の屋根にいた弓の名人と記録されています。
矢はどうなりましたか。
六部の目に入ったのち、再びその屋根の方に戻ったといいます。
六部とは何ですか。
経を納めて諸国をめぐる巡礼者のことです。
目通し矢と併せて覚えたい言葉・用語
六部(ろくぶ)
経を納めて諸国をめぐる巡礼者のことです。
野村(のむら)
愛媛県西予市の町の名です。
峠(とうげ)
山道の一番高いところです。
目通し矢の参考資料
この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。