愛媛県鬼北町の話。夜にコーンコーンと鳴った大木。一年ほどして人が死に病が流行った。
神の知らせとはどんな妖怪か
神の知らせは、先に鳴った木です。愛媛県北宇和郡鬼北町の話です。
国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、三好豊「日吉村の民俗」(『伊予の民俗』伊予民俗の会、1978年)を典拠に、昔下本町に大きな木があり、ある年に夜になるとコーンコーンと鳴り出したと記します。
そのあとが続きます。
それから一年位して、人が死んだり病気が流行りだしたと続き、木がなったのは神の知らせであり、それをさとった村人は木に祈りをしたり捧げ物をした。すると不幸もなくなったと結ばれます。
この図鑑には赤シャグマ(愛媛)も収めています。
神の知らせの漢字表記と読み方
読みは「かみのしらせ」です。
「コーンコーン」は、木が鳴る音の写しです。
「捧げ物」は、神仏に供えるもののことです。
「日吉村」は、今の北宇和郡鬼北町の一部にあたります。
この図鑑には赤シャグマ(愛媛)も収めています。
神の知らせ(かみのしらせ)
データベースの呼称欄は「神の知らせ,大木,たたり」と示します。
下本町(しもほんまち)
記録が示す地名です。
日吉村(ひよしむら)
報告の題が示す村名です。今の鬼北町の一部にあたります。
神の知らせの姿と特徴
神の知らせの話は、記録に順を追って書かれています。
その木 … 下本町にあった大きな木。
いつ … ある年。
起きたこと … 夜になるとコーンコーンと鳴り出した。
その一年後 … 人が死んだり病気が流行りだした。
村人がさとったこと … 木がなったのは神の知らせだ。
したこと(一) … 木に祈りをした。
したこと(二) … 捧げ物をした。
その結果 … 不幸もなくなった。
神の知らせの伝承記録
下本町の大木
昔下本町に大きな木がありました。
立っていたのは町なかです。
夜に鳴る
ある年に夜になるとコーンコーンと鳴り出しました。
鳴ったのは夜です。
一年後
それから一年位して、人が死んだり病気が流行りだしました。
続いたのは不幸です。
神の知らせ
木がなったのは神の知らせだったといいます。
告げていたのは先のことです。
祈って供える
村人は木に祈りをしたり捧げ物をしました。すると不幸もなくなりました。
やんだのは祀ってからです。
神の知らせの伝承地域
公的データベースの地域欄は愛媛県、市郡名の欄は北宇和郡、区町村名の欄は鬼北町を示します。
報告の題は旧村名で日吉村の民俗と書かれています。
神の知らせの正体と考えられているもの
神の知らせは、先に鳴った木です。
祟る話ではありません。 語られているのは、木が鳴ったことと、一年後の不幸を告げていたと後からわかったことです。
木の音を先ぶれと読む語りは各地にあり、樫の木の祟り(奈良)とは向きが違います。
この図鑑には赤シャグマ(愛媛)も収めています。
神の知らせが登場する作品
この話を単独で扱った本は見当たりません。読めるのは愛媛の民俗誌に載った報告です。
木が鳴る話は各地にあり、多くは災いの先ぶれとして読まれます。
神の知らせが登場する雑誌
伊予の民俗
伊予民俗の会が出した雑誌です。1978年の号に日吉村の民俗が載ります。
Amazonのアソシエイトとして、当サイトは適格販売により収入を得ています。
神の知らせについてよくある質問
神の知らせとは何ですか。
愛媛県鬼北町の話で、夜に鳴り出した大木が災いを告げていたというものです。
どんな音がしたのですか。
コーンコーンと鳴り出したと記されています。
そのあと何が起きましたか。
一年ほどして人が死んだり病気が流行りだしたといいます。
どうやって収まったのですか。
村人が木に祈りをしたり捧げ物をすると、不幸もなくなったといいます。
神の知らせと併せて覚えたい言葉・用語
捧げ物(ささげもの)
神仏に供えるもののことです。
鬼北町(きほくちょう)
愛媛県北宇和郡にある町です。
先ぶれ(さきぶれ)
何かが起きる前のしるしのことです。
神の知らせの参考資料
この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。